東京経済大学(大学院コミュニケーション学研究科) 木曜日:3時限:前期:メディア社会の事例分析[修士課程] 木曜日:3時限:後期:調査企画研究[修士課程] 金曜日:3時限:通年=前期・後期:個別研究指導[修士課程] 東京経済大学(コミュニケーション学部) 月曜日:5時限:前期:フレッシャーズ・セミナーa 水曜日:2時限:後期:メディアリテラシー 木曜日:1時限:通年:社会調査実習 木曜日:4時限:通年:卒業制作・卒業論文 金曜日:2時限:前期:地域文化論 金曜日:2時限:後期:音楽文化論 金曜日:5時限:通年:演習 |
成城大学(各学部共通) 火曜日:2時限:前期:空間システム論入門a:後期:空間システム論入門b 青山学院大学(各学部共通<青山スタンダード>:青山キャンパス) 火曜日:3時限:前期:音楽史A:後期:音楽史B 立教大学(社会学部:池袋キャンパス) 火曜日:5時限:前期:都市とメディア 明治大学(大学院文学研究科:駿河台キャンパス) 火曜日:6時限:後期:地域開発論 |
【授業表題】
1期:フィールドワーク的手法によるメディア文化研究」(その1)
2期:フィールドワーク的手法によるメディア文化研究」(その2)
【授業の形態・方法・内容】
もっぱらメディアに依存しながら展開する文化現象の研究を,インタビュー,参与観察など,フィールドワーク的な手法を活用した研究方法を,個々の受講者の関心に沿った形で指導する。ここでメディア文化研究の対象として想定しているのは,マス・メディアやネットワーク・メディアなどを介して社会的に共有されている大衆文化的なものが中心であり,テレビ番組,映画,音楽,文学,漫画,あるいは広告表現などの諸形態をとる様々な娯楽が含まれる。その意味では,研究対象は広く考えてよいが,研究対象へのアプローチについては,フィールドワーク的な手法を必ず用いることを要求する。つまり,単なる文献研究に終始するのではなく,実際に「現場」に出かけて調査を重ね,事実を積み重ねていくような論文作成に取り組む者だけを指導する。
フィールドワークという言葉には様々な含意があるが,多くの場合は,折衷的に様々なアプローチを併用して対象にアプローチすることが必要になる。一年間の指導を通して,具体的なフィールドの作業を段階的に進められるように,個々の参加者の関心に合わせて少しずつ様々な作業を課していく。また,主に1期前半では,研究テーマの絞り込みに資するようなディスカッションや,先行研究の文献渉猟,文献表や展望の作成法について,併せて指導する。
論文作成につながる形で課題を課すことが多いが、授業の中で提出された成果について講評する時間をとりフィードバックとする。
この授業は対面授業であるが、感染状況等により大学が遠隔授業に切り替える判断をした場合には、原則としてC 型(リアルタイム配信される授業に参加する形式)で授業を実施する。
【到達目標】
受講者個々が在学期間中にフィールドワークを中心とした適切な調査能力と、それに基づいた論文執筆能力を身に付け、修士論文を完成させることが最終的な目的であるが、この科目に限っての到達目標は、受講者個々の履修年次に応じ、論文完成という最終目標へしかるべく段階的に近づいていくことにある。当然、1年時において履修する者と2年次において履修する者とでは、目標水準は異なるものとなる。
【この授業科目とディプロマポリシーに明示された学修成果との関連】
(コミュニケーション学研究科修士課程 DP1)メディアを通したコミュニケーションについての高度な知識と主体的な研究・分析能力
(コミュニケーション学研究科修士課程 DP4)グローバルな視点で文化の多様性やメディアとの関連を研究・分析する高度な能力
【事前・事後学習】
この講義では、講義担当者の既発表論文から数本の論文を教材として講読するが、事前学習としては、インターネット上にリストが公開されている講義担当者のコミュニケーション・メディア論に関する期発表論文をすべて通読しておくこと。(http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/genre/media.html)
また、授業の過程において予習の作業を求めた場合には、これに適切に取り組むこと。
事後学習としては、講義内容に関連する書籍等の資料や、ネット上の情報の渉猟、関係する学術論文類の自主的な精読を通した自習を含め、必要な復習を行なうとともに、おもに復習課題として出される宿題に適切に取り組むことを求める。
事前事後学習に要する時間は、1回の授業に対して概ね4時間を目安に設定しているが、それ以上の時間を要する課題が課される場合もある。
【授業計画】
第1回 講義は概ね以下の構成に準じて進行するが、若干の変更を行う場合がある。その場合は、事前に内容を授業中に説明する。また、予告した内容が各期15回で終了しない場合は、休講がなくても補講を行なう場合がある。
2期のみの履修者がいる場合にも、計画の調整を行うことがある。特に、導入(研究倫理を含む)の内容は必ず盛り込む。
1期:導入(研究倫理を含む)
2期:導入(研究倫理を含む)
第2回 1期:フィールドワーク論の再検討1 …調査実践に向けた批判的検討
2期:調査計画の最終検討1…調査計画準備の進捗確認
第3回 1期:フィールドワーク論の再検討2 …実践的論点
2期:調査計画の最終検討2…調査計画の最終確定
第4回 1期:メディア文化論の再検討1…理論的枠組
2期:調査の実施報告1…調査の中間報告、事例A
<事例A〜Dは、計画の中で決定した個別の事例>
第5回 1期:メディア文化論の再検討2…日本における論点
2期:調査の実施報告2…調査の中間報告、事例B
第6回 1期:調査主題の検討1 …主題の提起と批判的検討
2期:調査の実施報告2…調査の中間報告、事例C
第7回 1期:調査主題の検討2 …主題の選定
2期:調査の実施報告2…調査の中間報告、事例D
第8回 1期:調査の設計1…調査計画の提起と批判的検討
2期:調査結果の総括的報告1…批判的検討、事例A、B
第9回 1期:調査の設計2…調査計画の概要の確定
2期:調査結果の総括的報告2…批判的検討、事例C、D
第10回 1期:文献調査1…基礎的文献の概括
2期:調査結果の批判的検討1…全事例を通した論理構成の検討
第11回 1期:文献調査2…関連文献の状況の確認
2期:調査結果の批判的検討2…全事例を通した論理構成の決定
第12回 1期:文献調査3 …先行研究の批判的検討
2期:報告書の作成1…問題提起と調査概要
第13回 1期:文献調査4 …先行研究の総括
2期:報告書の作成2…調査結果のまとめと検討
第14回 1期:研究主題の再検討 …調査計画の確定
2期:報告書の作成3…調査報告の確定
第15回 1期:総括討論
2期:総括討論
【評価方法】
課題作業、報告内容、議論への参加など、平常の評価の累積により、総合的に評価する(100%)。
【教科書】
特定の教科書は指定しない。
【参考文献】
必要に応じて随時紹介する。
【特記事項】
受講を希望する者は、予め公開してある山田研究室のサイト内のウェブ・ページを見て、山田の研究業績の内容について十分理解しておくことが望ましい。トップページは、http://camp.ff.tku.ac.jp/にある。
教科書でも参考文献でもないが、事前に読んでおくべきものとしては、日本語で書かれたフィールドワーク手法に関する本(例えば、佐藤郁哉の著作など)、論文の執筆作法にに関する本(これは複数みておくこと)が上げられる。なお、当然ながら、自分の関心分野について、十分な読書をしていることが必須である。こうした読書を含め、予めシラバス等で予告された内容に関するキーワードなどへの理解を深める努力を不断に行なうこと。
なお,講義内容等については,追加情報を含め,大学の情報システム「manaba」や、研究室のウェブ・ページで常時情報を提供しているので,こちらも参照すること。
http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/Y-KEN/classes/default.html
特に、上記ページからリンクされている諸々の指示に関するページのうち「必読」とされているページは、必ず事前に読んで理解しておくこと。それらのページや、このシラバスに記されている内容を踏まえずに行動したことで、成績評価などに何らかの不利益が生じても、それは自己責任であることを了解した上で受講すること。
【開講期・曜日時限・ペア・教員名】
開講期・曜日時限が下記の表で示されていますが、履修できる曜日時限は学年・学科等により異なる場合があります。自分の「履修登録」画面に表示される曜日時限のみ履修登録することができます。
【授業表題】
メディア社会の事例分析
【授業の形態・方法・内容】
この講義では、メディア社会を論じる一つのアプローチとして、実証的調査に基づく事例研究に注目し、実際にこの方法で展開された研究事例を具体的に学ぶことを通じて、このアプローチがメディア社会論にどのような貢献をし得るのかを検討していく。
実証的調査に基づく事例研究的アプローチは、研究成果のオリジナリティを主張し易く、研究への入門段階で「敷居が低い」手法であり、修士論文でも採用されることが多い。しかし、他方では一部に、実証的事例研究の意義や、より大きな研究文脈における位置づけ、あるいは具体的な作業手順などの点で、このアプローチの可能性や限界に十分な理解がないまま、着地点の定まらない上滑りな議論も散見される。
この講義では、比較的小規模なメディアをおもな対象とした事例研究的アプローチによる研究事例を、論文の講読等を通して紹介しながら、このアプローチへの理解を深め、参加者個々の研究計画に資することを目指す。具体的には、講義担当者(山田)の執筆論文から始めて、受講者の関心に沿った論文などを取り上げて輪読を重ね、簡単な実証的調査に基づく事例研究の企画に(時間に余裕があれば、実施にも)取り組みたい。
講義は、必要に応じてレポーターからの報告と討論といった形式も取り入れて進めていく。
宿題という形で課題を課すことが多いが、授業の中で提出された成果について講評する時間をとりフィードバックとする。
この授業は対面授業であるが、感染状況等により大学が遠隔授業に切り替える判断をした場合には、原則としてC 型(リアルタイム配信される授業に参加する形式)で授業を実施する。
【到達目標】
メディア社会を論じるアプローチとしての実証的調査を通した事例研究の意義や課題を理解し、このアプローチによる研究成果を適切に評価できるようになること、さらには自ら実証的調査を企画、実行することができるようになることが、この科目の到達目標である。
【この授業科目とディプロマポリシーに明示された学修成果との関連】
(コミュニケーション学研究科修士課程 DP1)メディアを通したコミュニケーションについての高度な知識と主体的な研究・分析能力
【事前・事後学習】
この講義では、講義担当者の既発表論文から数本の論文を教材として講読するが、事前学習としては、インターネット上にリストが公開されている講義担当者のコミュニケーション・メディア論に関する期発表論文をすべて通読しておくこと。(http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/genre/media.html)
また、授業の過程において予習の作業を求めた場合には、これに適切に取り組むこと。
事後学習としては、講義内容に関連する書籍等の資料や、ネット上の情報の渉猟、関係する学術論文類の自主的な精読を通した自習を含め、必要な復習を行なうとともに、おもに復習課題として出される宿題に適切に取り組むことを求める。
事前事後学習に要する時間は、1回の授業に対して概ね4時間を目安に設定しているが、それ以上の時間を要する課題が課される場合もある。
【授業計画】
第1回 講義は概ね以下の構成に準じて進行するが、若干の変更を行う場合がある。その場合は、事前に内容を授業中に説明する。また、予告した内容が15回で終了しない場合は、休講がなくても補講を行なう場合がある。
進捗などの事情で内容を変更する必要が生じた場合には、授業の中で告知する。また、休講がなくても補講をおこなう場合がある。
導入
第2回 フィールドワーク概論1 …原論的視点
第3回 フィールドワーク概論2 …実態的視点
第4回 日刊地域紙研究1…歴史の視点
第5回 日刊地域紙研究2…経営の視点
第6回 ケーブルテレビ研究1 …技術の視点
第7回 ケーブルテレビ研究2 …制度の視点
第8回 コミュニティ放送研究1…送り手の視点
第9回 コミュニティ放送研究2…受け手の視点
第10回 地域情報サイト研究1…情報の視点
第11回 地域情報サイト研究2…地域の視点
第12回 新たな事例研究の可能性1 …受講者からの提起
第13回 新たな事例研究の可能性2 …批判的検討
第14回 新たな事例研究の可能性3 …発展的検討
第15回 総括討論
【評価方法】
課題作業、報告内容、議論への参加など、平常の評価の累積により、総合的に評価する(100%)。
【教科書】
特定の教科書は指定しない。
必要に応じて、著作権上の問題が生じない、講義担当者(山田)が著作権を保有する論文をプリントとして配布する。
【参考文献】
必要に応じて随時紹介する。
【特記事項】
受講を希望する者は、予め公開してある山田研究室のサイト内のウェブ・ページを見て、山田の研究業績の内容について十分理解しておくことが望ましい。トップページは、http://camp.ff.tku.ac.jp/にある。
教科書でも参考文献でもないが、事前に読んでおくべきものとしては、日本語で書かれたフィールドワーク手法に関する本(例えば、佐藤郁哉の著作など)、論文の執筆作法にに関する本(これは複数みておくこと)が上げられる。なお、当然ながら、自分の関心分野について、十分な読書をしていることが必須である。こうした読書を含め、予めシラバス等で予告された内容に関するキーワードなどへの理解を深める努力を不断に行なうこと。
なお,講義内容等については,追加情報を含め,大学の情報システム「manaba」や、研究室のウェブ・ページで常時情報を提供しているので,こちらも参照すること。
http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/Y-KEN/classes/default.html
特に、上記ページからリンクされている諸々の指示に関するページのうち「必読」とされているページは、必ず事前に読んで理解しておくこと。それらのページや、このシラバスに記されている内容を踏まえずに行動したことで、成績評価などに何らかの不利益が生じても、それは自己責任であることを了解した上で受講すること。
【開講期・曜日時限・ペア・教員名】
開講期・曜日時限が下記の表で示されていますが、履修できる曜日時限は学年・学科等により異なる場合があります。自分の「履修登録」画面に表示される曜日時限のみ履修登録することができます。
【授業表題】
社会調査の企画と方法
【授業の形態・方法・内容】
かつての大量生産・大量消費時代が少量・多種生産、個性化時代へと変貌しつつある現在、一般市民・消費者の意識や行動を捉えることが難しくなってきている。
こうした状況下にあって、社会調査は政治や産業・ビジネスの世界などにおいての政策や戦略の策定および決定に必要不可欠な情報収集手法となっている。このクラスは社会調査の基本的な考え方を学び、調査の実際に触れることを目的としている。参加者が自分で調査を企画し実行することによって調査の意味や意義を修得することを目指す。
講義は、必要に応じてレポーターからの報告と討論といった形式も取り入れて進めていく。
宿題という形で課題を課すことが多いが、授業の中で提出された成果について講評する時間をとりフィードバックとする。
なお、本講義は「専門社会調査士」認定の指定科目になっている。
この授業は対面授業であるが、感染状況等により大学が遠隔授業に切り替える判断をした場合には、原則としてC 型(リアルタイム配信される授業に参加する形式)で授業を実施する。
【到達目標】
修士論文を作成するうえで、実際に利用できるレベルの社会調査に関する技術と知識を身につける。
【この授業科目とディプロマポリシーに明示された学修成果との関連】
(コミュニケーション学研究科修士課程 DP1)メディアを通したコミュニケーションについての高度な知識と主体的な研究・分析能力
【事前・事後学習】
授業の中で指定された課題を次の授業で提出・発表できる形にまとめる。
事前事後学習に要する時間は、1回の授業に対して概ね4時間を目安に設定しているが、それ以上の時間を要する課題が課される場合もある。
【授業計画】
第1回 講義は概ね以下の構成に準じて進行するが、若干の変更を行う場合がある。その場合は、事前に内容を授業中に説明する。また、予告した内容が15回で終了しない場合は、休講がなくても補講を行なう場合がある。
進捗などの事情で内容を変更する必要が生じた場合には、授業の中で告知する。また、休講がなくても補講をおこなう場合がある。
社会調査の概説
第2回 調査の目的、倫理、方法
第3回 調査全体の設計、対象の研究
第4回 調査企画、組織、コスト、仮説構築
第5回 調査票の作成
第6回 各自で作成作業
第7回 対象からのサンプリング作業実習
第8回 フィールドサーベイの場合の実査
第9回 調査票の配布、回収作業
第10回 回収票の点検、データ処理(外注やエクセル等活用)
第11回 粗集計の読み方、分析方法、コードブック作成法
第12回 クロス集計・フリー回答の読み方、グラフ化
第13回 調査結果の分析とレポート作成法
第14回 メディア研究、コミュニケーション研究への応用(調査事例の検討)
第15回 メディア研究、コミュニケーション研究への応用(自由記述文の解析)
【評価方法】
課題作業,報告内容,議論への参加など,平常の評価の累積により、総合的に評価する(100%)。
【教科書】
特定の教科書は指定しないが、一般的な社会調査法に関する教科書を事前に入手しておくこと。
【参考文献】
必要に応じて随時紹介する。
【特記事項】
関連する、研究法や統計手法などに関する他の科目を既に学んでいるか、並行して学ぶことが望ましい。
なお,講義内容等については,追加情報を含め,大学の情報システム「manaba」や、研究室のウェブ・ページで常時情報を提供しているので,こちらも参照すること。
http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/Y-KEN/classes/default.html
特に、上記ページからリンクされている諸々の指示に関するページのうち「必読」とされているページは、必ず事前に読んで理解しておくこと。それらのページや、このシラバスに記されている内容を踏まえずに行動したことで、成績評価などに何らかの不利益が生じても、それは自己責任であることを了解した上で受講すること。
【開講期・曜日時限・ペア・教員名】
開講期・曜日時限が下記の表で示されていますが、履修できる曜日時限は学年・学科等により異なる場合があります。自分の「履修登録」画面に表示される曜日時限のみ履修登録することができます。
[この講義は共通シラバスです。]
【授業表題】大学生ことはじめ(充実した学生生活への習慣確立と基本動作/スキルの習得)
【授業の形態・方法・内容】 以下の「フレッシャーズ・セミナーa共通学習目標」に従い,各担当教員が独自にある程度のアレンジを加えながら授業を行う。
「フレッシャーズ・セミナーa 共通目標」
(1)大学で学ぶことの意味や意義を噛みしめる
(2)自分のこれまでとこれからについてクラスの仲間や教員に知ってもらい、初動を起こす
(3)自分の考えを他人に表現して伝える/他人との見解の違いを意識する
(4)レポート作成の方法を身につける
(5)必修ガイダンスに参加する
【到達目標及びディプロマポリシーとの関連】
大学で学ぶ意味や意義にひとまずの見解をもち、大学に通う習慣を確立する。
「やってみよう」を見つける努力をし、見つかったならばそれに対する行動を起こす。
大学での学習を促進する上での基本的なスキルを身につける。
【事前・事後学習】
毎回の授業でのノートなどを見直し、自分自身の希望やテーマを具体化するための行動について考えるようにすること。また図書館やDBの利用法は授業以外の時間でレポート作成のために自分で再度実践してみること。
【授業計画】
「フレッシャーズ・セミナーa 共通目標」の各項目に対応した授業計画は以下のとおり。なお必修ガイダンスの時期などにより、その内容は順番が前後することがある。
(1)大学で学ぶことの意味や意義を噛みしめる
大学教育が「自分の意志」による「自分のため」の学習であることを自覚する
自由な時間をふんだんに使う/本物に触れる/没頭できることに出会う
まずは新書など良質な書籍を読むことから始める
(2)自分のこれまでとこれからについてクラスの仲間や教員に知ってもらい、初動を起こす
教員に大学生活での期待や希望を投げかけ助言をもらう
クラスの仲間のこれまでとこれからについて理解し、友人を見つける
自分自身の希望に関連する学内外の多様な機会への参加と人との出会いを実践する
ちょっとした行動を繰り返すことで自分自身のテーマを少しずつ具体化する
(3)自分の考えを他人に表現して伝える/他人との見解の違いを意識する
聴衆を意識したプレゼンテーションの基本スキルを学ぶ
他人との意見の違いを理解した上で相手を説得するディベートの基本スキルを学ぶ
(4)レポート作成の方法を身につける
板書を写すだけではなく、授業での感想や考えたことを少しずつ書きためる
図書館やDBの利用法を身につける/構成を考えてから書く習慣をつける
剽窃という重罪を知る/引用の方法を知る
(5)必修ガイダンスに参加する
人権コーディネータによる学習会
図書館利用に関するオリエンテーション
キャリアセンターによる研修
ゼミナール=演習という形式は,大学教育においては重要な位置を占めるものであるが,高校までの教育にはほとんど取り入れられていない。フレッシャーズ・セミナーaでは,まずゼミという形式に慣れ,自発的に学び,考える姿勢を身につけることが第一の課題となる。具体的には,共通の課題図書を選んで輪読し,その内容について報告し,討論する経験を通じて,
・報告要旨の作り方
・プレゼンテーションのコツ
・協調的で創造的な議論の作法 など
【教科書】
『TKUベーシック力 ブック』
【参考文献】
【特記事項】なし
【授業表題】
ポピュラー音楽について考える
【授業の形態・方法・内容】
現代社会において,大きな文化現象となっているポピュラー音楽について,その社会的な意義を,コミュニケーション論を踏まえた観点から考えていく。教科書の輪読を中心に,関連する他の論文なども読んでいく。
宿題という形で課題を課すことが多いが、授業の中で全体的な傾向などについて講評する時間をとりフィードバックとする。
この授業は対面授業であるが、感染状況等により大学が遠隔授業に切り替える判断をした場合には、原則としてC 型(リアルタイム配信される授業に参加する形式)で授業を実施する。
【到達目標】
最終的には,参加者個々が各自のテーマを設定し,そのテーマに沿ったレポートをまとめて,研究室のサイトからウェブ上に公開することを目指す。
【ディプロマポリシーとの関連】
この科目は特に、コミュニケーション学部DP4と関連している。
【事前・事後学習】
授業に臨むにあたっては、主体的にそれぞれの時点での課題を把握し、予習復習に取り組むことが求められる。特に各自のゼミ論についての発表の際には、自身の発表の準備を適切に行なうことはもちろん、普段から他のゼミ参加者の研究テーマにも関心をもち、関連する事項について自ら自習することを心がけ、特に、次回の発表予定者のテーマについては、必ず事前に関連事項についての理解を深めるよう予習に取り組むこと。また、自身の発表を行なった際に、発表の成否についての反省を含めた復習を適切に行なうことはもちろん、他者の発表に際しても、議論の中で提起された論点に付いて、関連する事項について、文献学習、インターネット上の情報収集を含め、復習すること。
事前事後学習に要する時間は、1回の授業に対して概ね4時間を目安に設定しているが、それ以上の時間を要する課題が課される場合もある。
【授業計画】
第1回. オリエンテーション
第2回. 学術論文の探し方、読み取り方1
第3回. 学術論文の探し方、読み取り方2
第4回. 共通テキストの輪読1
第5回. 共通テキストの輪読2
第6回. 共通テキストの輪読3
第7回. 共通テキストの輪読4
第8回. ゼミ論テーマの選定に向けての議論1
第9回. ゼミ論テーマの選定に向けての議論2
以降、参加者の発表を中心とする回について、時間的余裕が生じる場合には、共通テキストの輪読を継続する。
第10回. ゼミ論テーマの選定に向けての方針発表1
第11回. ゼミ論テーマの選定に向けての方針発表2
第12回. ゼミ論テーマの選定に向けての方針発表3
第13回. ゼミ論テーマの選定に向けての方針発表4
第14回.夏合宿における企画の議論1
第15回.夏合宿における企画の議論2
第16回. ゼミ論の進捗についての中間発表(1回目)1
第17回. ゼミ論の進捗についての中間発表(1回目)2
第18回. ゼミ論の進捗についての中間発表(1回目)3
第19回. ゼミ論の進捗についての中間発表(1回目)4
第20回. ゼミ論の進捗についての中間発表(1回目のやり直し、指摘課題に対する補充発表)
第21回. ゼミ論の進捗についての中間発表(2回目)1
第22回. ゼミ論の進捗についての中間発表(2回目)2
第23回. ゼミ論の進捗についての中間発表(2回目)3
第24回. ゼミ論の進捗についての中間発表(2回目)4
第25回. ゼミ論の進捗についての中間発表(2回目のやり直し、指摘課題に対する補充発表)
第26回. ゼミ論の最終発表1
第27回. ゼミ論の最終発表2
第28回. ゼミ論の最終発表3
第29回. ゼミ論の最終発表4
第30回. ゼミ論の最終発表(やり直し、指摘課題に対する補充発表)
上記の計画は予定であり、参加者の人数などによって変更を加える場合がある。また、授業時限以外に,学外で研究会などへ参加することが年に数回あるほか,夏季休暇を利用して一週間程度の合宿を行う。こうした活動の準備も,できるだけ参加者が自主的に行えるよう指導する。
【評価方法】
平常点評価。ゼミ中の発言や,発表内容,授業中に出す課題やゼミ論(期末のレポート)などを総合的に判断する。
【教科書】
東谷 護・編(2003)『ポピュラー音楽へのまなざし』勁草書房
【参考文献】
授業中に指示する。
【特記事項】
音楽文化論の授業は、既に履修しているか、この演習と並行して履修することが望ましい。また、普段から、自分の関心がある分野の音楽について論じた書籍を読む習慣を付けておくこと。さらに授業内容をふまえて文献を集めて読み、文章にまとめる習慣をつけること。
[この講義は共通シラバスです。]
【授業表題】
大学での最終成果物をつくる
【授業の形態・方法・内容】
1.授業・指導
原則として週1回の授業を行うが,担当教員の判断により,随時指導を行う場合がある。また原則として担当教員の「演習」を中心とした担当科目に関連する範囲で指導を行う。
2.提出形態
原則として,下記の(1)または(2)とする。ただし担当教員の判断により,複数の履修者による共同作品を認める場合がある。
(1)卒業制作
映像,音,文字等によって表現され,DVD,CD-R,紙等の保存性・再現性のある記録媒体に収録された作品。
●4,000字以上の解説文(A4判の印刷物)を添付する。なお,複数履修者による共同制作の場合は,制作過程の詳細な記録を添付する。
●作品等の製本をする場合には,A4判の用紙に綴じシロ3cm以上,その他2cm以上の余白を残してレイアウトする。
(2)卒業論文
1.研究報告
2.調査報告
3.実践報告
●本文は20,000字以上とし,A4判の印刷物を提出する。ただし担当教員の指示により,印刷物の提出を省略することがある。
●製本を希望する者は,A4判の用紙に綴じシロ3cm以上,その他2cm以上の余白を残してレイアウトし,本学指定の表紙を付けて提出する。
●製本費用は原則として履修者個人が負担する。
3.修得単位
「卒業制作・卒業論文」の単位取得者が留年した場合、その単位は有効とする。
【到達目標及びディプロマポリシーとの関連】
学士取得に足るだけの,卒業制作物もしくは卒業論文を作成すること
【事前・事後学習】
各回の教員からの助言にしたがい,文献収集,データ収集,データ分析,撮影,執筆などの作業を行う。
【授業計画】
1.原則として,各自のテーマに沿って個別に指導を行う。
2.報告・提出期間
(1)担当教員への最終報告
下記の期間に,「最終確認票」に制作・論文の提出形態,テーマ,題目,進捗状況を記入し,担当教員に提出する。
最終報告:10月第1回授業時まで
●この報告後は,原則として提出形態,テーマの変更はできない。
(2)制作・論文の提出
下記の期間に,学務課へ制作物・論文を提出する。
提出期間:12月第1月曜日~金曜日(詳細は別途掲示)
【評価方法】
作品・論文の内容および平常点を総合的に評価する。
【教科書】
【参考文献】
【特記事項】
英語で卒業論文を執筆する学生は、事前に「アカデミック・ライティング」(ワークショップ科目)と「日本語表現Ⅰ」の両方を履修していることが望ましい。あらかじめ担当教員に相談すること。
【授業表題】
批判的読解力の涵養を軸としたメディアリテラシー論
【授業の形態・方法・内容】
メディアリテラシーとは、さまざまなメディア(テレビ、映画、雑誌、新聞、音楽CD、インターネットなど)を通じて送り込まれるメッセージを「読み解く」こと、そして、自前のメディアを駆使してメッセージを「書く」ことからなる。メッセージの受信能力を高め、さらに送信能力を養うのが、メディアリテラシーの目標だ。
「書く」ことについては時間の制限があるので、この授業では主に、映像イメージとして送られてくる多様なメッセージを「読む」ことのレッスンを行なう。なにかの映像を見て「きれい」だとか「すてき」だとか、心惹かれるとか思うことは日常的にあるが、その内容をきちんとことばで表すのは簡単ではない。ことばにするためにはどうしても、いくつかの基礎的な概念を確保し、それらを使って具体的に読み解くレッスンを重ねる必要がある。イメージはつねに多義的だが、それをきちんとことばにすることではじめて、私たちはイメージの意味や意義について議論をするきっかけをつかむことができる。
素材にするのは主に雑誌に掲載された広告で、それを一点一点を取り上げて、まずはその形式的な構造を分析し、ついでその意味を考える。テレビ・コマーシャルや映画にも触れたい。
講義の中では、議論を深めるために必要な概念の解説も逐次織り込んでいく。基本的な概念を修得し、自らの思考の道具とすることが大切である。
宿題という形で課題を課すことが多いが、授業の中で全体的な傾向などについて講評する時間をとりフィードバックとする。
この授業は対面授業であるが、感染状況等により大学が遠隔授業に切り替える判断をした場合には、原則としてC 型(リアルタイム配信される授業に参加する形式)で授業を実施する。
【到達目標】
日常生活にあふれる映像イメージを批判的に理解する力=メディアリテラシーを獲得する。
【この授業科目とディプロマポリシーに明示された学修成果との関連】
(コミュニケーション学部 DP1)コミュニケーションの前提となる人間・社会・言語・自然についての教養の涵養
(コミュニケーション学部/メディア社会学科 DP2)コミュニケーションを支えるメディアの特性と、その組織・企業における展開を分析・評価する能力
(コミュニケーション学部 DP4)コミュニケーションに関わる事柄について、問題の発見・分析・解決をする能力
(コミュニケーション学部(2021年度以前入学生) DP1)コミュニケーションの前提となる人間・社会・言語・自然についての教養の涵養
(コミュニケーション学部(2021年度以前入学生) DP3)コミュニケーションを支えるメディアに関する知識と情報を分析・評価する能力
(コミュニケーション学部(2021年度以前入学生) DP4)コミュニケーションに関わる事柄について、問題の発見・分析・解決をする能力
【事前・事後学習】
学期を通して複数回の課題が課されるため、レポート作成のために自発的な資料の収集、分析が必要となる。加えて、授業では具体的な雑誌、映像の分析がなされるため、復習として各回のテーマに応じて各自が身の回りの映像イメージの分析を行うことが求められる。
事前事後学習に要する時間は、1回の授業に対して概ね4時間を目安に設定しているが、それ以上の時間を要する課題が課される場合もある。
【授業計画】
第1回 講義は概ね以下の構成に準じて進行するが、若干の変更を行う場合がある。その場合は、事前に内容を授業中に説明する。また、予告した内容が15回で終了しない場合は、休講がなくても補講を行なう場合がある。
進捗などの事情で内容を変更する必要が生じた場合には、授業の中で告知する。また、休講がなくても補講をおこなう場合がある。
導入:メディアリテラシーとは何か
第2回 コミュニケーションの基本図式におけるメディア
第3回 記号論・テキスト論的観点の基礎
第4回 映像を読むための基礎知識
第5回 広告分析の基本手順
第6回 広告における支配的映像
第7回 レンズの特性とアングル
第8回 フレーミング
第9回 「欠如」の演出
第10回 「不在」の演出
第11回 広告におけるジェンダー
第12回 広告における性的表現
第13回 映像用語の基礎
第14回 動画映像の分析
第15回 総括
【評価方法】
宿題レポートへの評価の累積による(100%)。
【教科書】
なし
【参考文献】
より深く学びたい者には、ジョン・バージャー『イメージ』(ちくま学芸文庫)、ジャン=クロード・フォザほか『イメージ・リテラシー工場』などを推すが。通常に受講するのであれば、特に必要とはしない。
【特記事項】
なお,講義内容等については,追加情報を含め,大学の情報システム「manaba」や、研究室のウェブ・ページで常時情報を提供しているので,こちらも参照すること。
http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/Y-KEN/classes/default.html
特に、上記ページからリンクされている諸々の指示に関するページのうち「必読」とされているページは、必ず事前に読んで理解しておくこと。それらのページや、このシラバスに記されている内容を踏まえずに行動したことで、成績評価などに何らかの不利益が生じても、それは自己責任であることを了解した上で受講すること。
【開講期・曜日時限・ペア・教員名】
開講期・曜日時限が下記の表で示されていますが、履修できる曜日時限は学年・学科等により異なる場合があります。自分の「履修登録」画面に表示される曜日時限のみ履修登録することができます。
【授業表題】
社会調査の企画から報告書の作成まで
【授業の形態・方法・内容】
演習形式によって授業を進めていく。
社会調査士資格の関連科目の学習の集大成として、調査の企画から報告書の作成まで、社会調査の一連の過程における実践知識とスキルを学ぶ。調査法としてはフィールドワーク、参与観察、インタビューなどを中心とする質的調査である。授業時間以外にも、多くの作業を要するが、その分、達成感も大きいので、積極的に取り組んでほしい。
本年度のテーマは、現代都市における〈共同性〉である。国分寺市ないし近傍地域を例に、現代の都市にどのような〈共同性〉が見出しうるのかを明らかにするとともに、その諸相を分析し、最終的にそれを報告書にまとめることを⽬指して作業に取り組む。
なお、遠隔授業の必要が生じた際には、Zoom等を用いてリアルタイムの双方向の授業(C型)を実施する。
【到達目標】
・社会調査の⼀連の過程における実践的知識と技能を、実習の経験を通して社会調査士資格に相応しい水準で習得すること
・自らの思考の道具としてこうした諸概念や知識を活用できるようになること
・議論や共同作業を通して、集団的営為としての社会調査に適切な姿勢で参加し、組織的取り組みに貢献できるようになること
【この授業科目とディプロマポリシーに明示された学修成果との関連】
(コミュニケーション学部(2021年度以前入学生) DP1)コミュニケーションの前提となる人間・社会・言語・自然についての教養の涵養
(コミュニケーション学部(2021年度以前入学生) DP4)コミュニケーションに関わる事柄について、問題の発見・分析・解決をする能力
【事前・事後学習】
・毎回の授業に関わるこれまでの社会調査士資格関連科目での学習内容の復習
・具体的に示された作業課題(個人作業、集団作業)への授業時間外での取り組み
これらの事前・事後学習には毎回授業時間の2倍以上の時間を確保して取り組む必要がある。
【授業計画】
第1回 ガイダンス
第2回 研究テーマ設定
第3回 先行研究・調査の検索
第4回 先行研究・調査の発表・前半
第5回 先行研究・調査の発表・後半
第6回 調査テーマの設定
第7回 仮説の検討
第8回 調査・研究倫理
第9回 予備調査の設計
第10回 予備調査の実施報告
第11回 予備調査の結果分析
第12回 調査計画の設計
第13回 調査対象者の検討
第14回 実査スケジュールの検討
第15回 実査
第16回 実査結果の報告
第17回 分析計画の検討
第18回 インタビュー記録の入力
第19回 インタビュー記録のデータベース化
第20回 インタビュー記録の分析
第21回 フィールドワーク記録の分析
第22回 参与観察記録の分析
第23回 分析結果の考察
第24回 報告原稿の構成の検討
第25回 報告原稿の作成・前半
第26回 報告原稿の作成・後半
第27回 報告書の作成
第28回 発表の練習
第29回 発表会・前半
第30回 発表会・後半
【評価方法】
毎回の出席は前提として、実習の過程における諸々の作業に関して、その評価を総合して平常点で評価する(100%)。詳しくは授業の中で説明する。
授業内課題、授業外課題に対しては適宜、フィードバックを行いながら進めていく。
【教科書】
教科書は指定しない。
【参考文献】
授業中に随時指示する。
【特記事項】
長期休暇期間、特に夏季休暇期間に必要な作業・活動を行うことになる。また、授業時間外の活動に多くの時間を割く必要が生じる。履修にあたっては、こうした授業時間外の負担が大きい科目であることを十分に認識しておくこと。
受講者の関心によっては、新たな共通テーマを設定する場合もある。授業計画を変更する場合は事前に知らせる。
【開講期・曜日時限・ペア・教員名】
開講期・曜日時限が下記の表で示されていますが、履修できる曜日時限は学年・学科等により異なる場合があります。自分の「履修登録」画面に表示される曜日時限のみ履修登録することができます。
【授業表題】
「文化」を通して「地域」を考える
【授業の形態・方法・内容】
この授業は講義を中心とするが、その中では様々な形での学生からの積極的な参加を織り込んでいく。受動的に講義を聴講するだけでなく、積極的、主体的に考えながら受講することを期待している。
「地域文化」という用語は,文脈によってかなり異なる意味合いで用いられることもあるが,この講義で対象とするのは,比較的小規模な,局地的社会で展開されている「文化」現象のことである。日本の場合,具体的には,概ね都道府県程度以下の規模の「地域」において,他の「地域」とは異なる特色をもってある程度以上永続的に再生産されている「文化」が,ここでいう「地域文化」ということになる。
もともと伝統的社会においては,人々の交流は極めて限定的なものであったため,個々の地域には独自の文化が成立しやすかった。しかし,交通と情報メディアが発達し,人々が行動する範囲,情報を受け取る範囲が急激に拡大してきた結果,現代においては文化現象の地域的差異は,大幅に後退したり,消滅していることもある。一方では,こうした国民文化,マス文化が支配する中で,地域における特色を政策的に強調し,再生産しようと試みる動きもある。この講義では,もっぱら日本国内に具体的な例をとりながら,現代における各地域の文化現象がどのような変化の波にさらされているのかを,講じていく。
宿題という形で課題を課すことが多いが、授業の中で全体的な傾向などについて講評する時間をとりフィードバックとする。
この授業は対面授業であるが、感染状況等により大学が遠隔授業に切り替える判断をした場合には、原則としてC 型(リアルタイム配信される授業に参加する形式)で授業を実施する。
【到達目標】
「地域」「文化」など,この講義の中心となる概念についての検討を通して,地域文化論の基礎的な図式への理解を深めると共に,現代における身近な地域文化の多様性や,それを支える技術や社会関係について理解し,自らの思考の道具としてこうした諸概念や知識を活用できるようになることが履修を通した到達目標となる。
【ディプロマポリシーとの関連】
この科目は特に、コミュニケーション学部DP1(コミュニケーションの前提となる人間・社会・言語・自然についての教養の涵養)、DP4(コミュニケーションに関わる事柄について、問題の発見・分析・解決をする能力)と関連している。
【事前・事後学習】
この講義は,専門科目の講義であり,履修に先立って以下の準備学習を求める。
(1)高校までに習得しておくべき基本的なスキルである,国語辞典,英和辞典等,基本的参考資料の使用方法,および,(2)マイクロソフト・オフィス関連のWord,Excelの基本的な操作,パソコンからのメールの送受信に必要な基本的コンピュータ・リテラシーについては,身に付いていることを前提として授業を進めるので,こうした方面で知識が不十分であると自覚する者は,自習を通して基礎力を身につけておくこと。
授業を理解し,宿題レポートを作成するためには,自ら進んで専門性のある学術論文を読めることが求められる。(3)本学図書館の蔵書検索,本学図書館で利用可能な新聞雑誌記事等のデータベース検索,ネット上にある国立情報学研究所論文情報ナビゲータ(CiNii)を用いた論文検索等の方法は,事前に自習して身につけておくこと。これらについて,判らないことがあれば,図書館カウンター,学習センター,PC実習室ヘルプデスク等を活用して質問しておくこと。
さらに,この授業を適切に理解するためは,明治期以降の日本の歴史についての知識が不可欠である。(4)高校の日本史教科書のレベルの知識が不十分であると自覚する者は,自習を通して基礎力を身につけておくこと。
通常の授業に臨む際の事前学習としては、予めシラバス等で予告された内容に関するキーワードなどへの理解を深める努力をふだんに行なうことに加え、特に指示された予習の作業がある場合にはこれに適切に取り組むことを求める。また、事後学習としては、授業内容に関連する書籍等の資料や、ネット上の情報の渉猟、実際の音声資料・映像資料の視聴などを含め、必要な復習を行なうとともに、おもに復習課題として出される宿題に適切に取り組むことを求める。
事前事後学習に要する時間は、1回の授業に対して概ね4時間を目安に設定しているが、それ以上の時間を要する課題が課される場合もある。
【授業計画】
講義は概ね以下の構成に準じて進行するが、若干の変更を行う場合がある。その場合は、事前に内容を授業中に説明する。また、予告した内容が15回で終了しない場合は、休講がなくても補講を行なう場合がある。
授業は抽象的な議論を中心とする前半と,具体的な事例を通して「地域文化」の変化について講じる後半から構成される。まず初めに,「地域」という基礎的な概念について多角的な観点から検討した上で,「地域」と「コミュニティ」や「コミュニケーション」との関連を踏まえて「地域文化」という表現の含意について考えていく。次に,マス・コミュニケーションの普及と地域性の喪失,地域的情報交流と地域の再生産,「地域文化」の維持・再生産・創出,といった論点について,具体的事例に触れながら考えていく。テキストとして授業担当者(山田)の既発表論文などを用い,講義を進めていく。
進捗などの事情で内容を変更する必要が生じた場合には、授業の中で告知する。また、休講がなくても補講をおこなう場合がある。
第1回 -「地域文化」概念をめぐる議論
第2回 - テキスト講読:「コミュニケーション」にとっての「地域」
第3回 - テキスト講読:「地域」をどう捉えるのか
第4回 - テキスト講読:「地域」に関わるコミュニケーションの研究
第5回 - テキスト講読:「コミュニケーション」の「地域」性
第6回 - マス・コミュニケーションの普及と地域性の喪失:歴史的展望
第7回 - マス・コミュニケーションの普及と地域性の喪失:現代における具体的事例
第8回 - 地域的情報交流と地域の再生産:地域メディアの歴史
第9回 - 地域的情報交流と地域の再生産:地域メディアの現状
第10回 - 地域的情報交流と地域の再生産:地域メディアの活動を通した地域の再生産
第11回 - 「地域文化」の維持・再生産・創出:原論的再検討
第12回 - 「地域文化」の維持・再生産・創出:日本における背景
第13回 - 「地域文化」の維持・再生産・創出:沖縄県の事例から(エイサーの歴史的背景)
第14回 - 「地域文化」の維持・再生産・創出:沖縄県の事例から(エイサーの現代的意義)
第15回 - 総括
【評価方法】
授業中に宿題として数回課す課題レポート(60%),期末に提出する臨時レポート(40%)を総合して評価する。
【教科書】
教科書は用いない。
必要に応じて、著作権上の問題が生じない、講義担当者(山田)が著作権を保有する論文をプリントとして配布する。
【参考文献】
授業中に指示する。
受講を考える者は,さしあたり最初に読む予定の下記の論文(機関リポジトリで公開されている)に、事前に目を通しておくこと。
山田晴通(1995):「地域のコミュニケーション」という視点.コミュニケーション科学(東京経済大学),3,pp53~64.
【特記事項】
授業の一環として,週末などを利用して学外の施設などを見学に行く機会を設けることがある。その場合,入場料など若干の費用負担が生じることがある。
なお,講義内容等については,追加情報を含め,大学の情報システム「manaba」や、研究室のウェブ・ページで常時情報を提供しているので,こちらも参照すること。
http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/Y-KEN/classes/default.html
特に、上記ページからリンクされている諸々の指示に関するページのうち「必読」とされているページは、必ず事前に読んで理解しておくこと。それらのページや、このシラバスに記されている内容を踏まえずに行動したことで、成績評価などに何らかの不利益が生じても、それは自己責任であることを了解した上で受講すること。
【授業の内容】
日本のポピュラー音楽史から考える音楽文化論
【授業の形態・方法・内容】
この授業は講義を中心とするが、その中では様々な形での学生からの積極的な参加を織り込んでいく。受動的に講義を聴講するだけでなく、積極的、主体的に考えながら受講することを期待している。
私たちの日常生活には,ポピュラー音楽を中心とした音楽が様々な形で浸透している。音楽は,単に娯楽として生活に潤いを与えるだけでなく,あるいは経済的に,あるいは社会的に,様々な広がりをもつ文化現象の核となっている。この講義では,日本のポピュラー音楽の歴史を振り返りながら,多様な視点からポピュラー音楽が紡ぎだす文化のあり方について検討していく。
講義では,まず最初に「ポピュラー音楽」という概念とその歴史性を批判的に検討する。ポピュラー音楽とは何か,というある意味で極めて不毛な問いかけから講義は始まる。そこではまず,ポピュラー音楽は,いかなる意味において「ポピュラー」であり,どのような音楽「ではない」のかについて議論することを通して,ポピュラー音楽の本質を,複製技術,商品化といった文脈から捉え直す。続いて,録音技術の導入以降,1970年代までの日本のポピュラー音楽史から,エピソードを取り上げ,それぞれの時代の大衆文化という文脈において,ポピュラー音楽の享受がどのような形で展開されているのか,という観点からポピュラー音楽を取りまく社会状況や文化産業について,具体的事例に触れながら,考えていく。
宿題という形で課題を課すことが多いが、授業の中で全体的な傾向などについて講評する時間をとりフィードバックとする。
【到達目標】
「ポピュラー音楽」など,この講義の中心となる概念についての検討を通して,音楽文化論の基礎的な図式への理解を深めると共に,近代日本における音楽の社会的な位置づけや役割について,具体的な歴史的事実を踏まえながら理解し,自らの思考の道具としてこうした諸概念や知識を活用できるようになることが履修を通した到達目標となる。
この科目は特に、コミュニケーション学部DP1と関連している。
【この授業科目とディプロマポリシーに明示された学修成果との関連】
(コミュニケーション学部 DP1)コミュニケーションの前提となる人間・社会・言語・自然についての教養の涵養
(コミュニケーション学部(2021年度以前入学生) DP1)コミュニケーションの前提となる人間・社会・言語・自然についての教養の涵養
【事前・事後学習】
この講義は,専門科目の講義であり,履修に先立って以下の準備学習を求める。
(1)高校までに習得しておくべき基本的なスキルである,国語辞典,英和辞典等,基本的参考資料の使用方法,および,(2)マイクロソフト・オフィス関連のWord,Excelの基本的な操作,パソコンからのメールの送受信に必要な基本的コンピュータ・リテラシーについては,身に付いていることを前提として授業を進めるので,こうした方面で知識が不十分であると自覚する者は,自習を通して基礎力を身につけておくこと。
授業を理解し,宿題レポートを作成するためには,自ら進んで専門性のある学術論文を読めることが求められる。
(3)本学図書館の蔵書検索,本学図書館で利用可能な新聞雑誌記事等のデータベース検索,ネット上にある国立情報学研究所論文情報ナビゲータ(CiNii)を用いた論文検索等の方法は,事前に自習して身につけておくこと。これらについて,判らないことがあれば,図書館カウンター,学習センター,PC実習室ヘルプデスク等を活用して質問しておくこと。
さらに,この授業を適切に理解するためは,明治期以降,概ね1970年代までの日本の歴史についての知識が不可欠である。(4)高校の日本史教科書のレベルの知識が不十分であると自覚する者は,自習を通して基礎力を身につけておくこと。
通常の授業に臨む際の事前学習としては、予めシラバス等で予告された内容に関するキーワードなどへの理解を深める努力をふだんに行なうことに加え、特に指示された予習の作業がある場合にはこれに適切に取り組むことを求める。また、事後学習としては、授業内容に関連する書籍等の資料や、ネット上の情報の渉猟、実際の音声資料・映像資料の視聴などを含め、必要な復習を行なうとともに、おもに復習課題として出される宿題に適切に取り組むことを求める。
事前事後学習に要する時間は、1回の授業に対して概ね4時間を目安に設定しているが、それ以上の時間を要する課題が課される場合もある。
【授業計画】
第1回 講義は概ね以下の構成に準じて進行するが、若干の変更を行う場合がある。その場合は、事前に内容を授業中に説明する。また、予告した内容が15回で終了しない場合は、休講がなくても補講を行なう場合がある。
「ポピュラー音楽」概念をめぐる議論
第2回 明治期における大衆的音楽芸能と録音技術の登場:ガイズバーグ録音(1903)前後
第3回 大正期における西洋音楽の浸透〜摂取とレコードの普及:都市大衆文化としての「浅草オペラ」と「演歌師」
第4回 大正期における西洋音楽の浸透〜摂取とレコードの普及:「演歌師」から「レコード」へ
第5回 昭和戦前期における音楽産業の確立と多様なポピュラー音楽:レコード業界再編と企画流行歌の登場
第6回 昭和戦前期における音楽産業の確立と多様なポピュラー音楽:音楽学校と花柳界、担い手の供給をめぐって
第7回 昭和戦前期における音楽産業の確立と多様なポピュラー音楽:昭和戦前期の洋楽の浸透
第8回 戦時体制下におけるポピュラー音楽の動員と統制:戦時体制への傾斜
第9回 戦時体制下におけるポピュラー音楽の動員と統制:淡谷のり子と灰田勝彦
第10回 戦後占領期におけるポピュラー音楽の新たな興隆:戦時体制から 「焼跡闇市」へ
第11回 戦後占領期におけるポピュラー音楽の新たな興隆:進駐軍キャンプと米国音楽の影響
第12回 高度経済成長期におけるポピュラー音楽と若者文化:生活と音楽の都市化
第13回 高度経済成長期におけるポピュラー音楽と若者文化:ロカビリーとポップスの受容
第14回 高度経済成長期におけるポピュラー音楽と若者文化:エレキ・ブーム と グループ・サウンズ
第15回 高度経済成長期におけるポピュラー音楽と若者文化:フォーク・ブーム
【評価方法】
授業中に宿題として数回課す課題レポート(60%),期末に提出する臨時レポート(40%)を総合して評価する。
【教科書】
教科書は用いない。
必要に応じてプリント類を配布する。
【参考文献】
授業中に指示する。
とりあえず,初回の授業については,次の論文を事前に読んでおくと理解が深まる。
山田晴通(2003):「ポピュラー音楽の複雑性」東谷 護・編『ポピュラー音楽へのまなざし』勁草書房、所収
【特記事項】
授業の一環として,週末などを利用して学外の施設などを見学に行く機会を設けることがある。その場合,入場料など若干の費用負担が生じることがある。
なお,講義内容等については,追加情報を含め,大学の情報システム「manaba」や、研究室のウェブ・ページで常時情報を提供しているので,こちらも参照すること。
http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/Y-KEN/classes/default.html
特に、上記ページからリンクされている諸々の指示に関するページのうち「必読」とされているページは、必ず事前に読んで理解しておくこと。それらのページや、このシラバスに記されている内容を踏まえずに行動したことで、成績評価などに何らかの不利益が生じても、それは自己責任であることを了解した上で受講すること。
【開講期・曜日時限・ペア・教員名】
開講期・曜日時限が下記の表で示されていますが、履修できる曜日時限は学年・学科等により異なる場合があります。自分の「履修登録」画面に表示される曜日時限のみ履修登録することができます。
【授業の内容】
「空間システム論」という名称は,建築学分野においても異なる意味で用いられるが,この授業が取り上げるのは,地理学や都市計画の分野で用いられる意味での「空間システム論」である。すなわち,人間の活動が展開する場としての空間,人間活動の集積としての社会が展開する広がりとしての空間を,システム論的に把握しようという観点からの議論が,この講義で取り上げる対象となる。
前期のこの授業では,「空間システム論」という枠組みの前提となっている基本的な概念の確認からはじめて(これには十分に時間をかける),空間やその類義語/類似概念と人間/社会との関わり方をめぐる議論を踏まえ,諸概念をめぐる古典的議論を手がかりに,古典的な都市モデルから,システム論的な空間認識の出発点となった中心地理論について紹介し,それを出発点とする都市システム論の議論に入るところまでが論じられる。
【到達目標】
受講者にとっては,授業で取り上げられた基礎的概念について,その古典的議論における意義とともに今日的な意義を理解し,自らの思考の道具としてこうした諸概念を活用できるようになることが履修を通した到達目標となる。自らの言葉で論述する文章に,授業で取り上げた諸概念が適切な形で使用されているか否か,どの程度まで行論に活用されているかが,成績評価に際しておもな判定基準となる。
【授業の方法】
授業は,通常の対面授業によっておこなう。予習復習に取り組みやすくするため,授業では配布資料が用意され,それに沿って講義が進められる。
ただし,非常時または感染症拡大等で遠隔授業への切り替えが必要となった場合は,Googleドライブによってオンデマンドで動画を配信する講義形式でおこなう。
授業で問題提起された内容について,受講者が自ら考え,課題に取り組むことで理解が深まるようになる。提出された宿題レポートについては,授業内で講評する機会があり,フィードバックされる。
【授業の計画】
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【授業の内容】
「空間システム論」という名称は,建築学分野においても異なる意味で用いられるが,この授業が取り上げるのは,地理学や都市計画の分野で用いられる意味での「空間システム論」である。すなわち,人間の活動が展開する場としての空間,人間活動の集積としての社会が展開する広がりとしての空間を,システム論的に把握しようという観点からの議論が,この講義で取り上げる対象となる。
前期のこの授業では,「空間システム論」という枠組みの前提となっている基本的な概念の確認からはじめて(これには十分に時間をかける),空間やその類義語/類似概念と人間/社会との関わり方をめぐる議論を踏まえ,諸概念をめぐる古典的議論を手がかりに,古典的な都市モデルから,システム論的な空間認識の出発点となった中心地理論について紹介し,それを出発点とする都市システム論の議論に入るところまで論じられる。
【到達目標】
受講者にとっては,授業で取り上げられた基礎的概念について,その古典的議論における意義とともに今日的な意義を理解し,自らの思考の道具としてこうした諸概念を活用できるようになることが履修を通した到達目標となる。自らの言葉で論述する文章に,授業で取り上げた諸概念が適切な形で使用されているか否か,どの程度まで行論に活用されているかが,成績評価に際しておもな判定基準となる。
【授業の方法】
授業は,通常の対面授業によっておこなう。予習復習に取り組みやすくするため,授業では配布資料が用意され,それに沿って講義が進められる。
ただし,非常時または感染症拡大等で遠隔授業への切り替えが必要となった場合は,Googleドライブによってオンデマンドで動画を配信する講義形式でおこなう。
授業で問題提起された内容について,受講者が自ら考え,課題に取り組むことで理解が深まるようになる。提出された宿題レポートについては,授業内で講評する機会があり,フィードバックされる。
【授業の計画】
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【講義概要】
ポピュラー音楽の歴史を,単に文化現象の展開として追うのではなく,それぞれの時点における社会的背景や技術的基盤との関係で捉えながら把握し,二十世紀における世界的文化現象としてのポピュラー音楽について理解を深めることが,この講義の目標である。
前期の音楽史Aでは,まず最初に「ポピュラー音楽」という概念とその歴史性を批判的に検討する。ポピュラー音楽とは何か,というある意味で極めて不毛な問いかけから講義は始まる。そこではまず,ポピュラー音楽は,いかなる意味において「ポピュラー」であり,どのような音楽「ではない」のかについて議論することを通して,ポピュラー音楽の本質を,複製技術,商品化といった文脈から捉え直す。続いて,二十世紀のポピュラー音楽に先行した,十九世紀の音楽現象の中から,二十世紀につながる論点を拾い上げて紹介していく。ここでは,吹奏楽,自動演奏機械,楽譜出版と著作権といった論点に簡単に触れていく。
次に,ジャズの歴史について,音源の紹介に重点を起きながら論じて行く。ジャズを取り上げるのは,これが,今日でも大きな影響力をもつ純粋なポピュラー音楽のジャンルとして,最も長い歴史をもっているためである。講義の中では,最初に録音物として記録されたニューオリンズ・ジャズを起点に,ダンス音楽の総称としてのジャズ,スウィング・ジャズを経て,ビバップ,モード・ジャズ,フリー・ジャズといった流れまで,代表的な演奏の録音を実際に聴いてゆく。しかし,授業の中では,通常,ジャズの歴史として語られる範囲をすべて扱うことは難しい。講義では,二十世紀前半の比較的初期のジャズ(概ねビバップまで)についてより詳しく論じる。
なお,講義の構成上,通説とはやや異なる観点から諸様式の展開を説明する部分も出てくる。受講者は,ジャズの歴史についての知識を事前に持っている必要はない。しかし,ジャズについてまったく知らない者は,受講と平行して新書数冊程度の読書をするくらいには,時間と貨幣を投じる覚悟をしてほしい。
【達成目標】
二十世紀のポピュラー音楽史(その1—基礎的視点とジャズ史)
ポピュラー音楽概念の基本的理解を獲得し,ジャズ史の概要を把握する。
今年度も,例年に準拠した授業の進行とする予定である。ウェブ上にある2009年度の授業内容を参照されたい。
http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/Y-KEN/ex-files/notice09-agu.html
【授業計画】
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【講義概要】
ポピュラー音楽の歴史を,単に文化現象の展開として追うのではなく,それぞれの時点における社会的背景や技術的基盤との関係で捉えながら把握し,二十世紀における世界的文化現象としてのポピュラー音楽について理解を深めることが,この講義の目標である。
後期の音楽史Bでは,二十世紀後半において世界的な影響を及ぼしたロック音楽の歴史について,音源の紹介に重点を起きながら論じて行く。ロックン・ロールという同質性の高い小さな音楽ジャンルとして成立したロック音楽は,ジャンルとして大きく発展し,今日ではただロック音楽といっても,どのようなものを指すのか即座には判断できないほど,その内容は拡散している。講義では,こうした現状に至る過程を,諸様式の相互作用に注目しながら理解していく。
まず,一九五○年代におけるロックン・ロールの成立経過を,黒人音楽と白人市場の連接という観点から再検討する。そこでは,メディアの社会的機能と,音楽に関わるメディア技術の目覚ましい発展が,重要な役割を果たしていた。ロックン・ロールが一過性の流行ものから,様式として定着していく上で重要な役割を果たし,さらに,ロック音楽の領域を決定的に拡大させたのは一九六○年代のザ・ビートルズであった。さらに一九七○年代に入ると,ロック音楽の多様化が決定的に進行し,さらに一九八○年代以降は,後期パンクやグランジのように散発的な様式の出現はあっても,ロック音楽という概念自体は,急速に希薄化していった。現状では,ロックはむしろ乗り越えられる側の音楽となっている。
受講者は,前期の音楽史Aを併せて履修することが望ましいが,必須の条件ではない。また,受講者は,ロック音楽についての知識を事前に持っている必要はないが,二十世紀後半の歴史,特に米国と英国の現代史については,基本的な知識を持っておくこと。
いずれにせよ,ふだんからロック音楽を聴く習慣のない者は,受講と平行して積極的により多く,様々な時期のロック音楽を聴く努力をしてほしい。
【達成目標】
二十世紀のポピュラー音楽史(その2—ロックを中心に)
ロック史の概要を把握する。
今年度も,例年に準拠した授業の進行とする予定である。ウェブ上にある2009年度の授業内容を参照されたい。
http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/Y-KEN/ex-files/notice09-agu.html
【履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)】
履修要件ではないが、同じ担当者による「音楽史A」を既に履修していることが望ましい。履修していない者は、第1回の授業内指示を遵守すること。
【授業計画】
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【授業の概要・到達目標】
地域開発をめぐる多様な論点を学び,戦後日本の地域開発をめぐる議論に対する理解を深める。
【授業内容】
地域開発をめぐる議論は,もっぱら公共政策の観点から,すなわち,行政が「上から」政策的誘導をおこない,民間からも投下され,様々な事業が展開されていくという側面から論じられることが従来は多かった。しかし,経済状況が変化し,自然や環境問題への関心が高まり,また,行政機構の変革が進んでいく中で,地域開発を,本来の意味での地域に根ざした,「下から」の視点でとらえ直す議論の重要性は,徐々に高まりつつある。
この講義では,こうした地域開発をめぐる多様な論点について,戦後日本の地域開発を巡る議論に例をとりながら,受講者とともに考えていきたい。
講義ではあるが,適宜,演習的な作業課題も与え,受講者が関連文献の渉猟に取り組むよう促していく。
第1回 「地域開発」概念をめぐる基本的な視点
第2回 「開発」概念の批判的検討(1)
第3回 「開発」概念の批判的検討(2)
第4回 「地域」概念の批判的検討(1)
第5回 「地域」概念の批判的検討(2)
第6回 「地域開発」概念の批判的検討(1)
第7回 「地域開発」概念の批判的検討(2)
第8回 教科書講読(1)…取り上げる章(論文)は受講者の意向を踏まえて選ぶ
第9回 教科書講読(2)
第10回 教科書講読(3)
第11回 教科書講読(4)
第12回 教科書講読(5)
第13回 教科書講読(6)
第14回 期末レポートのテーマについての指導
【履修上の注意】
講義ではあるが,対話,議論の要素を盛り込んだ授業運営をするので,積極的な姿勢で受講してほしい。
【準備学習(予習・復習等)の内容】
この講義では、指定されている教科書から数本の論文を教材として講読するが、事前学習としては、教科書を早めに入手して自主的に通読することを求める。また、インターネット上にリストが公開されている講義担当者の既発表論文から、地域開発に関わると思われるものを通読しておくこと。(http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/Y-KEN/biblio.html)
また、授業の過程において予習の作業を求めた場合には、これに適切に取り組むこと。
事後学習としては、講義内容に関連する書籍等の資料や、ネット上の情報の渉猟、関係する学術論文類の自主的な精読を通した自習を含め、必要な復習を行なうとともに、おもに復習課題として出される宿題に適切に取り組むことを求める。
事前事後学習に要する時間は、1回の授業に対して概ね4時間を目安に設定しているが、それ以上の時間を要する課題が課される場合もある。
【教科書】
中俣 均・編『国土空間と地域社会』朝倉書店,2004年
【参考書】
随時指示する。
【成績評価の方法】
授業ごとに課す課題レポートを踏まえた平常点と,期末レポートによって評価する。
【その他】
シラバスを補足する情報は下記のURLで公開するので,事前に見ておくこと。
http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/Y-KEN/ex-files/notice24.html#24RS
【授業の目標】
「都市」と「メディア」をめぐる諸概念を社会科学的観点から理解し,自らの表現の道具として,使いこなせるようになる。
【授業の内容】
都市とメディアは,いずれも人類が集団で生きる中で形成した,自然界にはない人工物である。歴史の様々な時代,様々な地域の多様な社会において,都市の発展とメディアの発展は,時に対立を孕みつつ連動する現象であった。受講者が現代の現象を,歴史を踏まえ,主体的に考えられるよう促していく。
【授業計画】
各テーマについて,それぞれ1~3回程度の授業を割り当て,プリントとして配布するテキストの 講読を含む授業を行う。
授業計画は以下の通りであるが,進捗によって各テーマに割り当てる回数が変化する場合がある。また,予定した内容を消化できない場合には,必要に応じて補講を行なう場合がある。
1. 「都市とメディア」という問題設定をめぐって(オリエンテーション)
2. 「メディア」概念の検討 (1)
3. 「メディア」概念の検討 (2)
4. 「都市」概念の検討 (1)
5. 「都市」概念の検討 (2)
6. 「都市」概念の検討 (3)
7. 「都市」と「メディア」の交差軸 (1)
8. 「都市」と「メディア」の交差軸 (2)
9. 「都市」と「メディア」の交差軸 (3)
10. 情報化と現代都市 (1)
11. 情報化と現代都市 (2)
12. 情報化と現代都市 (3)
13. 地域情報化政策の批判的検討 (1)
14. 地域情報化政策の批判的検討 (2)
【成績評価方法・基準】
授業中に指示する提出課題(宿題)の累積によって評価する(100%)。 コメントカードは配布するが,評価の対象とはしない。
【テキスト】
教科書は用いない。必要に応じ,授業でテキストとして用いる授業担当者の既発表論文などを,プリントとして配付する。
【参考文献】
下記のURLを参照のこと。
http://camp.ff.tku.ac.jp/stpaul.html
【準備学習・その他(HP等)】
下記のURLを参照のこと。
http://camp.ff.tku.ac.jp/stpaul.html
この講義は,社会学部共通科目の講義であり,特段の準備学習を要するものではない。ただし,(1)高校までに習得しておくべき基本的なスキルである,国語辞典,英和辞典等,基本的参考資料の使用方法,および,(2)マイクロソフト・オフィス関連のWord,Excelの基本的な操作,パソコンからのメールの送受信に必要な基本的コンピュータ・リテラシーについては,身に付いていることを前提として授業を進めるので,こうした方面で知識が不十分であると自覚する者は,自習を通して基礎力を身につけておくこと。
通常の授業に臨む際の事前学習としては、予めシラバス等で予告された内容に関するキーワードなどへの理解を深める努力をふだんに行なうことに加え、特に指示された予習の作業がある場合にはこれに適切に取り組むことを求める。また、事後学習としては、授業内容に関連する書籍等の資料や、ネット上の情報の渉猟、実際の映像資料の視聴などを含め、必要な復習を行なうとともに、おもに復習課題として出される宿題に適切に取り組むことを求める。
このページで公開している情報は,各大学に提出したシラバス原稿などに基づくものです。 |
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