山田晴通:担当講義科目

出席のとり方、評価について


///出席をとる授業、とらない授業///出席のとり方///いわゆる「欠席届」の扱い///よくある要請とそれに対するお答え///


 本来、大学の講義は、学生が主体的に学習意欲を持って自習していれば授業に出席しなくても許容されるものです。しかし、1990年代以降、日本の大学では、様々な状況を踏まえて出席を強く求め、またそれを評価に組み入れることが肯定的に考えられるようになっていた時期がありました。このため、当時は、山田が担当する授業においても、各大学の要請に基づいて出席票などを用いて出席状況を把握し、それを評価に反映させることが多くなっていました。
 ところが、2012年頃から、まったく逆方向の動きが急速に広がり、現在では、出席点は成績に考慮すべきではない、とする考え方をとる大学が増えてきています。このため、山田の授業においても、各大学の要請に基づいて出席点を評価基準から除外する対応をここ数年すすめてきました。その結果、出席点を評価に反映する科目はなくなっています。
 こうした猫の目のように変わる大学の上からの方針によって、出席点の扱いはその時々で翻弄されてきたという経緯があります。また、一般的に、ほとんどの大学では、出席の取り扱いは教員の裁量に任されている部分が大きく、教員によって出席への考え方が違うこともよくあるため、学生から見れば教員によって対応が異なり、困惑する場面というのもあると思います。

 個々の学生の成績評価に出席点を組み込むことは望ましくないという考えが広まっても、成績評価とは無関係に、授業運営の実態を客観的に把握する方法のひとつとして、学生の受講状況を把握することは、授業の質を維持し、改善するためには必要であると考える大学は多く、出席をとること自体が否定されてきたわけではありません。また、山田自身も、授業の性格によっては例外はあるとしても、出席の把握が授業改善の参考資料として有意義である場合は多いと考えています。したがって受講する皆さんには、成績評価と無関係であっても、授業では出席をとることを基本的な方針とする場合が多いと理解していただきたいと思います。

 ここでは、山田が個人の方針として大多数の授業で貫いている方針を説明しております。これらの方針は、授業の最初の数回の間、オリエンテーション的な説明の中で述べるとともに、このページを作り、山田の出席に関する方針を恒常的にウェブ上で公開しています。東京経済大学における授業か、他大学における授業かを問わず、すべての授業でこの方針を貫きます。なお、受講者が少数になる大学院などの授業では、このルールが当てはまらないこともあります。また、非常勤で出講している一部の大学については、その大学における規定や習慣に従って、ここでの説明と異なった対応をとる場合があります。いずれの場合も、このページに記載した方針とは異なる運用をする場合には、シラバスにその内容を明記するよう努め、それができない場合は、その授業中に具体的な説明をします。

 以下、赤字の部分は、特に重要な内容の強調です。

出席をとる授業、とらない授業
  • 出席は、少人数の受講者しかいないなど、通常の出席のとり方がなじまない授業を別にして、補講を含め、すべての授業でとります。出席状況は、(シラバスで例外的に成績評価に反映させることが明記されているような場合を除いて)成績には反映されません。
  • 履修登録が確定するまでの期間など、一定の期間について出席をとらないことを方針としている大学においては、その期間は出席をとらないことがあります。[ただし、履修が最初から確定している科目は例外です。次項参照。]
  • 授業への出席自体は成績評価には反映されませんが、授業運営の参考とするため出席はとります。その上で、出席票に記入されたコメントで、授業内容に大きな誤りが含まれていることを指摘した場合などには、ボーナス点を加算する場合があります。これは出席点ではなく、授業への貢献を理由とした加点です

  • なお、現在は該当する科目はありませんが、例外的に、出席点を評価に加えることがシラバスなどに明記されている科目では、すべての授業でとり、年度(学期)当初から、その授業に登録することが必須となっているクラス指定の必修科目/履修必修科目は、補講を含め、すべての授業で出席をとり、評価に加えます。またこのような科目について、補講の際に、他の授業の補講と時限が重複するといった事態が生じた場合は、当該学生と相談の上で必要な措置をとります。具体的には、補講が重複している科目の担当者に対して、事情を説明し、評価への配慮を求める文書を出すなどの対応をとります。(これまでに実際に出した文書の例を参照してください。)

出席のとり方
  • 出席は、原則として授業の終了直前の時点でとります。正当な事由があって授業を早退せざるを得ない場合は、できるだけ早く、できれば授業の冒頭(授業そのものに入る直前)にその旨を申し出てください。別扱いで出席を記録します。
  • 通常は、授業の終了5〜10分ほど前に出席票(大学によって、名称は異なる場合がある)を配布しはじめます。万一、5分前になっても出席票の配布が始まらない場合は、アピールして下さい。出席票の配布は、通常は学生から教壇に向かって見たときの教室の左側前列からはじめ、右側前例が最後になるような順で行います。少しでも早く出席票を受け取る必要のある者は、左側最前列に着席することを奨励します
  • 出席票は、各大学指定の用紙を用いることを原則としますが、時々、それ以外の用紙を用いたり、小テストや作業課題を実施する場合に、小テストや課題作業の成果物をもって出席票に代えたりする場合があります。
  • 出席票等の回収は、授業終了後の教壇への提出によって行います。ただし、上での言及した正当な事由があって授業の終了を待たずに退出する必要がある者は、授業が継続中であっても教壇に出席票等を提出して構いません。その場合、他の受講者の迷惑にならないよう、退出の際には静粛を十分心がけてください。

いわゆる「欠席届」の扱い
  • 東京経済大学には「公欠」制度はありませんが、何らかの「公欠」に当たる制度がある大学で行う授業については、その大学の規定に従って「公欠届/欠席届」を扱います。
  • 東京経済大学をはじめ「公欠」制度のない大学の授業の場合、何らかの公的団体から発行された「欠席届」の類が提出されれば、とりあえず受け取ります。この場合、受け取った「欠席届」は、何ら成績に反映されません。かつては、年度末に採点結果を算出した際にぎりぎりの得点で単位を落とした者については、関連してそうした届けが出ていないか確認し、場合によっては、1-2点の加点をして合格に追加する場合がありましたが、現在はそうした対応はしていません。つまり、「欠席届」は、授業運営の参考資料として受け取りますが、それはいっさい成績には反映されません。
  • 何らかの正当な事由があって、長期に欠席を余儀なくされる場合などは、学務課(大学によって部局名は異なることがあります)に相談した上で、シラバスで明記されている評価方法に沿って評価されるよう努力してください。大学を通して、例外的な成績評価への対応が求められた場合には、対応する場合があります。いずれにせよ、平常的に授業内で行なわれる指導のニュアンスを理解するためにも、できるだけ事前に山田に連絡を取り、事情を説明した上で、善後策について相談されることをお勧めします。

よくある要請とそれに対するお答え
  • 授業を時間通りに始めて下さい。
      授業時間については、できるだけ定刻に開始できるよう努力はしていますが、どうしてもチャイムが鳴ってから、研究室・教員室等から移動を始めることが多くなります。常識的に5分程度遅れて授業が始まることはあるものと考えて下さい。授業開始時刻を大幅に過ぎても山田が現れず、いわゆる「自然休講」が疑われる場合の対応については、こちらをご覧ください
  • 授業を時間通りに終えて下さい。
      授業時間については、できるだけ定刻に終了できるよう努力はしていますが、どうしても話の区切りがつかない場合もあります。次の授業に早く移動しなければいけない場合などには、定刻となりチャイムが鳴った後であれば、山田の話に区切りがついて授業が終了する前でも、出席票を提出して教室から退出して下さい。また、「出席のとり方、評価について(2006-2013年度の歴史的文書)」の冒頭にあるように、実際に、山田の担当する授業が若干の時間超過をすることで次の授業の評価に関わるような事態が生じているのであれば、山田からその科目の担当者に対して何らかの配慮を求める文書を出すことを含めて対応しますので、早めに申し出てください。(2016年度までに、このような申し出を受けた例はありません。)
[最終更新:2017.01.22.]
出席のとり方、評価について(2006-2013年度の歴史的文書) - 現在では有効ではない記述を含んでいます
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