【概要】 写真や映画、あるいはラジオや電話、それにレコードといった19世紀末に登場したものから、20世紀中頃のテレビ、そして最新のインターネットまで、さまざまに競争・共存する現在のメディアと現代文化の関係を調べる。現代文化といってもその範囲は芸術や娯楽、あるいは生活スタイルなどに渡る広範なものである。
従って、例えば、「ポピュラー音楽」や「スポーツ」など具体的テーマを設定した調査をする。
[この講義は、2002年度からの担当科目ですが、2002-2003年度は受講希望者がいなかったため開講されていません]
[この講義は、2002年度からの担当科目ですが、2002-2003年度は受講希望者がいなかったため開講されていません]
[この講義は、2002年度からの担当科目ですが、2002-2003年度は受講希望者がいなかったため開講されていません]
[2004年度のこの講義は、受講希望者がなく休講となりました]
【授業表題】
統治権力はコミュニケーション活動に対して何ができるか
【授業内容】
国家に代表される統治権力は、その権力が及ぶ範囲内で展開されるコミュニケーション活動に対して、時にはそれを促進する立場から、また時にはそれを抑圧する立場から、様々な政策を展開する。これを個々の市民の立場から見れば、個人レベルのものも含め、社会における諸々のコミュニケーション活動に対して、様々な形で権力から介入を受けていることになる。
コミュニケーションに関わる政策分野は多様であるが、その中から、言語政策、言論統制、電波監理と放送行政、地域情報化政策といった話題を取り上げて論じていく。その中で、コミュニケーション活動に関わって歴史的に形成されてきた言論の自由に代表される諸概念についても理解を深めて行きたい。
【教科書】 なし(必要に応じてプリント教材を配布する)。
【参考文献】 随時指示する。
【関連授業科目】 コミュニケーション史、地域のコミュニケーション
【評価方法】
授業の中で頻繁に課題を与える。課題作業への評価の累積で、最終的な評価を下す。
授業の進行によって、課題作業の実施回数が変化することもあり、事前に個々の作業の配点は公表できないが、期末に提出を求める大きな課題がおおむね50%、それ以前の課題作業への評価の累積がおおむね50%の比重として評価を下す予定である。
【授業計画】
半期の講義を通して、授業二〜四回程度を一つの区切りとして、次の五つのテーマを順次取り上げながら授業を進めていきたい。
・キーワードの検討:「権力」「権利」「メディア」など
・言語政策
・言論統制
・電波監理と放送行政
・地域情報化政策
なお、講義内容等については、追加情報を含め、研究室のウェブ・ページで常時情報を提供しているので、こちらも参照すること。
http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/
[2003年度の採点結果:A=10人(うちS相当1人)、B=9人、C=4人、Z=13人]
[2004年度の採点結果:A=6人、B=6人、C=3人、X=1人、Z=9人]
[2004年度「授業アンケート」の集計結果を公開しています。]
【授業表題】
フィールドワークを学ぶ、フィールドワークに学ぶ
【授業内容】
様々な学問分野において、書斎での思索を乗り越え、現場での経験から知見を得ていくフィールドワークの手法がいよいよ重視されるようになっている。社会調査においても、計量的調査手法に加えて、「質的」「定性的」と称される諸々の手法を動員するフィールドワークの意義が再評価されつつある。
フィールドワークには、いわば暗黙知とでも言うべき部分が少なからずあり、実際に調査の経験を経て身についてゆく知識や技能が大きい。質的調査法を軸としたフィールドワークについて、座学から学べることは限られている。しかし、だからといって、ただ闇雲に調査の現場を経験すれば必要な手法が身につくというものでもない。これまで展開されてきたフィールドワークの成果や、フィールドワーク論を読んでいくことが、自らの調査経験を深めていく上で大きく寄与することは言うまでもない。
幸い、近年、質的調査法を中心としたフィールドワークについて、優良な日本語の入門書が出版されるようになった。この講義は、実際に卒業論文などで質的調査を組み込もうと考えている諸君には、フィールドワークへの理論的な入門となるように構成したい。また、そうではない諸君には、フィールドワークという研究手法を理解し、その成果をよりよく理解できる助けとなるような講義にしたい。
【教科書】 佐藤郁哉(2002)『組織と経営について知るための実践フィールドワーク入門』有斐閣 2300円+税
【参考文献】 随時指示する。
ただし、次の三冊のうち少なくとも一冊は、第二回の授業までに読んでおくこと。
沢木耕太郎(1981)『一瞬の夏』(新潮文庫:1994)
鎌田 彗 (1983)『自動車絶望工場』講談社文庫
小笠原祐子(1988)『OLたちの<レジスタンス>』中公新書
【関連授業科目】 社会学、文化人類学、人文地理学、その他の調査関係科目
【評価方法】
授業の中で頻繁に課題を与える。課題作業への評価の累積で、最終的な評価を下す。
授業の進行によって、課題作業の実施回数が変化することもあり、事前に個々の作業の配点は公表できないが、期末に提出を求める大きな課題がおおむね50%、それ以前の課題作業への評価の累積がおおむね50%の比重として評価を下す予定である。
【授業計画】
半期の講義を通して、教科書を使用する。
まず、序章と第一章を読み、以降はキーワード解説を中心に読み進んで行く。その間に、授業中に取り上げられない部分について課題を出すこともある。
いくつかの章については、進行状況を見ながら、できればより詳しく読んで行くことにしたい。特に、第4章、第8章、第9章については、少しでも論じることができればよいと考えている。
なお、講義内容等については、追加情報を含め、研究室のウェブ・ページで常時情報を提供しているので、こちらも参照すること。
http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/
[2003年度の採点結果:A=3人、B=1人、C=1人、Z=7人]
[2004年度の採点結果:A=4人、B=2人、Z=6人]
[2004年度「授業アンケート」の集計結果を公開しています。]
【授業表題】 ゼミナールの「掟」を学ぶ
【授業内容】
ゼミナール=演習という形式は、大学教育においては重要な位置を占めるものであるが、高校までの教育にはほとんど取り入れられていない。フレッシュマン・ゼミでは、まずゼミという形式に慣れ、自発的に学び、考える姿勢を身につけることが第一の課題となる。具体的には、共通の課題図書を選んで輪読し、その内容について報告し、討論する経験を通じて、
・報告要旨の作り方
・プレゼンテーションのコツ
・協調的で創造的な議論の作法 など
ゼミを運営していく上で必要な事柄が身につくように指導する。
課題図書は、できるだけコミュニケーション論以外の分野(ただし何らかの意味での隣接分野)から、専門性があまり高くない新書程度のレベルのものを選び、半年かけて読破する。隣接分野について浅く広く知識を得ることは、このゼミの第二の課題である。課題図書の最終的な決定は、ゼミ参加者と相談した上で行うが、次に「参考文献」として挙げるものの中から選ぶ予定である。
【教科書】 なし(必要に応じてプリント教材を配布する)。
【参考文献】 課題図書の候補
橋爪大三郎『はじめての構造主義』講談社現代新書
笹澤 豊 『小説 倫理学講義』講談社現代新書
上野千鶴子『スカートの下の劇場』河出文庫
【評価方法】
授業への参加姿勢(特に議論への積極的な参加)への評価(40%)、担当部分についての報告内容(30%)、期末に提出する臨時レポート(30%)を総合して評価を下す予定である。
【授業計画】
最初の授業で課題図書を選定し、個々の分担部分を決める。2回目には、最初の部分について、授業担当者(山田)が報告する。以降、毎週指定された報告者が、分担部分について報告をしてゆく。
なお、学期の途中で、1泊程度の合宿を行う予定である。
なお、講義内容等については、追加情報を含め、研究室のウェブ・ページで常時情報を提供しているので、こちらも参照すること。
http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/
[1995年度、1996年度の採点結果は資料がないので公開しません。]
[1997年度の採点結果:A=9人、B=6人、C=1人]
[1998年度採点結果:A=8人、B=6人、C=2人]
[1999年度〜2001年度は担当しませんでした]
[2002年度の採点結果:A=8人、B=4人、C=1人]
[2003年度の採点結果:S=2人、A=11人、B=6人]
【演習表題】
ポピュラー音楽について考える
【演習内容】
現代社会において、大きな文化現象となっているポピュラー音楽について、その社会的な意義を、コミュニケーション論を踏まえた観点から考えていく。教科書の輪読を中心に、関連する他の論文なども読んでいく。
最終的には、参加者個々が各自のテーマを設定し、そのテーマに沿ったレポートをまとめて、研究室のサイトからウェブ上に公開することえを目指す。
【教科書】
東谷 護・編(2003)『ポピュラー音楽へのまなざし』勁草書房
【参考文献】
授業中に指示する。
【関連授業科目
現代文化論、特別講議「音楽文化論」
【評価方法】
平常点評価。ゼミ中の発言や、発表内容、授業中に出す課題や期末のレポートなどを総合的に判断する。
【授業計画】
1期いっぱいと2期の前半をつかって、教科書から重要と思われる章を選んで輪読。その後は、各自でテーマを選定し、そのレポートに向けての発表などを重ねる。
授業時限以外に、学外で研究会などへ参加することが年に数回あるほか、夏季休暇を利用して一週間程度の合宿を行う。こうした活動の準備も、できるだけ参加者が自主的に行えるよう指導する。
演習に関連する連絡事項は主に電子メールによってやりとりをする。参加者は、普段から、頻繁にメールボックスを開けるよう心がけること。
なお、講義内容等については、追加情報を含め、研究室のウェブ・ページで常時情報を提供しているので、こちらも参照すること。
http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/
【履修条件等】
ゼミの運営は強いコミットメントを要求する。参加者は、「カネ」、「ヒマ」、「根性」のうち少なくとも二つは充分に備えていること。
なお、事前に山田晴通研究室のウェブ・ページを見ておくこと。
[旧カリキュラムの「コミュニケーション演習I/II」の採点結果は、過年度のページを参照してください]
[2002年度の採点結果<旧カリ生を含む>:A=2人、Z=1人]
[2003年度の採点結果:A=3人、B=1人、C=1人、Z=1人]
[2004年度のこの講義は、川井良介教授のクラスと共通シラバスです。]
【授業表題】
社会的コミュニケーションの全体像
【授業内容】
私達が生きる現代の社会を理解するキーワードの1つは「コミュニケーション」である。「コミュニケーション」という概念は複雑多岐にわたる膨大な領域をカバーしている。実際,コミュニケーションに係わる学問には,社会学,社会心理学,政治学,言語学,意味論,文化人類学,動物行動学,生理学,通信理論・情報理論,情報科学などがある。
このようなコミュニケーションのなかから人間社会のそれである「社会的コミュニケーション」を考えてみよう。この科目では,マス・コミュニケーションを中心にして「社会的コミュニケーション」の全体像をラフスケッチすると共に,基礎的な概念,術語を解説する。
これから,コミュニケーション各論を学ぶ諸君の関心を喚起し,知的好奇心を刺激できたらうれしい。
【教科書】
川井『世論とマス・コミュニケーション』(ブレーン出版)
【参考文献】
田村編『コミュニケーション学入門』(NTT出版),船津『コミュニケーション・入門』(有斐閣),藤竹編『図説 日本のマスメディア』(NHKブックス),香内ほか編『現代メディア論』(新曜社),ヴァーガス『非言語コミュニケーション』(新潮社),エトコフ『なぜ美人ばかりが得をするのか』草思社
【関連授業科目
社会学,コミュニケーション史,コミュニケーション論,メディア論,マス・コミュニケーション論,パブリック・スピーキングなど
【評価方法】
レポートを含む出席点(50点)と,筆記試験(50点)の合計点によって評価する
〔履修の留意点〕
授業は1.遅刻の禁止,2.私語禁止,3.飲食の禁止,4.携帯電話の電源は切る,5.着帽の禁止,6.教室の出入り禁止などマナーを守ること。
*第1回は科目のオリエンテーションを行うから必ず出席すること。
【授業計画】
1 私達が生きる21世紀の社会
2 コミュニケーションの基礎知識
3 社会的コミュニケーション
(1)パーソナル・コミュニケーション…人の好意を得るには
(2)集団・組織のコミュニケーション
4 マス・コミュニケーション
(1)マス・メディアの機能…テレビに出ると格が上る
(2)マス・コミュニケーションの特性
(3)印刷メディアと電波メディア
(4)ジャーナリズム
(5)プレス
(6)宣伝と広告・PR…「田原俊彦のPR広告」
(7)コミュニケーションの歴史
5 マス・コミュニケーション制度
(1)マス・コミュニケーション制度の4類型
6 現代マス・メディアの特徴
(1)マス・メディアの経営形態と,その活動目的
7 新聞
(1)新聞の種類…一般紙と専門紙
(2)日本の新聞の特徴
8 テレビ
(1)放送制度
(2)NHKと民放…「受信料は払うの?」
[2004年度の採点結果:S=5人、A=42人、B=32人、C=26人、X=17人、Z=22人]
[2004年度「授業アンケート」の集計結果を公開しています。]
[2004年度のこの講義は、北山聡専任講師・長谷川倫子助教授・渡辺潤教授との合同の授業です。]
【授業表題】
三専攻それぞれの観点から捉えるコミュニケーション学
【授業内容】
コミュニケーション学部に置かれた三専攻それぞれを担当する教員が分担して,各専攻における学修分野の概要を紹介していく。受講者が,コミュニケーション学の多様性を理解し,2年次からの専攻を適切に選択できるように,また,自分が選択しない専攻についても入門的な知識を獲得し,さらにはコミュニケーション学の全体像の中で自らの関心領域を位置づけられるように,解りやすく各専攻の観点から捉えたコミュニケーション学の姿を講じていく。
各専攻について,それぞれ3回分の授業があり,レポート課題が課される。受講者は,すべての専攻の課題についてレポートを提出しなければならない。
また,第11回以降の授業では,将来のキャリア・デザインについての講義なども盛り込みながら,全体の総括と専攻登録についての指導をおこなう。
【評価方法】
レポート(3本),出席状況等を総合的に判断する。
【授業計画】
1回 概要説明
2回 ネットワークコミュニケーション専攻@
3回 ネットワークコミュニケーション専攻A
4回 ネットワークコミュニケーション専攻B
5回 人間・文化専攻@
6回 人間・文化専攻A
7回 人間・文化専攻B
8回 メディア社会専攻@
9回 メディア社会専攻A
10回 メディア社会専攻B
11回 キャリア・デザインについて
12〜13回 まとめ(専攻登録に関する説明含む)
[2004年度のこの講義は、受講希望者がなく休講となりました]
【講義題目】 二十世紀のポピュラー音楽史(その1―ジャズを中心に)
【授業内容】
ポピュラー音楽の歴史を、単に文化現象の展開として追うのではなく、それぞれの時点における社会的背景や技術的基盤との関係で捉えながら把握し、二十世紀における世界的文化現象としてのポピュラー音楽について理解を深めることが、この講義の目標である。
前期には、まず最初に「ポピュラー音楽」という概念とその歴史性を批判的検討する。ポピュラー音楽とは何か、というある意味で極めて不毛な問いかけから講義は始まる。そこではまず、ポピュラー音楽は、いかなる意味において「ポピュラー」であり、どのような音楽「ではない」のかについて議論することを通して、ポピュラー音楽の本質を、複製技術、商品化といった文脈から捉え直す。続いて、二十世紀のポピュラー音楽に先行した、十九世紀の音楽現象の中から、二十世紀につながる論点を拾い上げて紹介していく。ここでは、吹奏楽、自動演奏機械、楽譜出版と著作権といった論点に簡単に触れていく。
次に、ジャズの歴史について、音源の紹介に重点を起きながら論じて行く。ジャズを取り上げるのは、これが、今日でも大きな影響力をもつ純粋なポピュラー音楽のジャンルとして、最も長い歴史をもっているためである。講義の中では、最初に録音物として記録されたニューオリンズ・ジャズを起点に、ダンス音楽の総称としてのジャズ、スウィング・ジャズを経て、ビバップ、モード・ジャズ、フリー・ジャズといった流れまで、代表的な演奏の録音を実際に聴いてゆく。しかし、授業の中では、通常、ジャズの歴史として語られる範囲をすべて扱うことは難しい。講義では、二十世紀前半の比較的初期のジャズ(概ねビバップまで)についてより詳しく論じる。
なお、講義の構成上、通説とはやや異なる観点から諸様式の展開を説明する部分も出てくる。受講者は、ジャズの歴史についての知識を事前に持っている必要はない。しかし、ジャズについてまったく知らない者は、受講と平行して新書数冊程度の読書をするくらいには、時間と貨幣を投じる覚悟をしてほしい。
講義に関する情報は、担当者の研究室のサイトでも随時提供する。また、メールでの質問も歓迎する。
http://camp.ff.tku.ac.jp
yamada@tku.ac.jp
[2003年度の採点結果:AA=12人、A=117人、B=129人、C=24人、XX=3人、X=212人]
【講義題目】 二十世紀のポピュラー音楽史(その2―ロックを中心に)
【授業内容】
ポピュラー音楽の歴史を、単に文化現象の展開として追うのではなく、それぞれの時点における社会的背景や技術的基盤との関係で捉えながら把握し、二十世紀における世界的文化現象としてのポピュラー音楽について理解を深めることが、この講義の目標である。
前期に開講する音楽史Aを引き継いで、後期のこの講義では、二十世紀後半において世界的な影響を及ぼしたロック音楽の歴史について、音源の紹介に重点を起きながら論じて行く。ロックン・ロールという同質性の高い小さな音楽ジャンルとして成立したロック音楽は、ジャンルとして大きく発展し、今日ではただロック音楽といっても、どのようなものを指すのか即座には判断できないほど、その内容は拡散している。講義では、こうした現状に至る過程を、諸様式の相互作用に注目しながら理解していく。
まず、一九五○年代におけるロックン・ロールの成立経過を、黒人音楽と白人市場の連接という観点から再検討する。そこでは、メディアの社会的機能と、音楽に関わるメディア技術の目覚ましい発展が、重要な役割を果たしていた。ロックン・ロールが一過性の流行ものから、様式として定着していく上で重要な役割を果たし、さらに、ロック音楽の領域を決定的に拡大させたのは一九六○年代のザ・ビートルズであった。さらに一九七○年代に入ると、ロック音楽の多様化が決定的に進行し、さらに一九八○年代以降は、後期パンクやグランジのように散発的な様式の出現はあっても、ロック音楽という概念自体は、急速に希薄化していった。現状では、ロックはむしろ乗り越えられる側の音楽となっている。
受講者は、前期の音楽史Aを併せて履修することが望ましいが、必須の条件ではない。また、受講者は、ロック音楽についての知識を事前に持っている必要はないが、二十世紀後半の歴史、特に米国と英国の現代史については、基本的な知識を持っておくこと。いずれにせよ、ふだんからロック音楽を聴く習慣のない者は、受講と平行して積極的により多く、様々な時期のロック音楽を聴く努力をしてほしい。
講義に関する情報は、担当者の研究室のサイトでも随時提供する。また、メールでの質問も歓迎する。
http://camp.ff.tku.ac.jp
yamada@tku.ac.jp
[2003年度の採点結果:AA=6人、A=66人、B=92人、C=28人、XX=23人、X=279人]
【授業の概要・目的】
「地域開発」という言葉を批判的に検討し、「地域」を「開発」することの意義を問い直しながら、「豊かな社会」と考えられている日本における地域開発について考えて行きたい。
「地域開発」は、どのような意味で「地域」を「開発」するのか。「開発」は「地域」をどのように変えて行くのか。「地域開発」をめぐって構造化された、行政や産業界の仕組は、どのような性格をもっているのか。こういった論点について、受講者それぞれが自ら考えるようになることが、この講義の目標である。
【授業内容】
受講者数にもよるが、授業にはできるかぎり対話性を織り込みたい。つまり、担当者が一方的に話し続けるのではなく、担当者と受講者の対話を通じて、受講者の考えを引き出すような形態で進めるようにしたい。
前期においては、まず、基本的な概念を吟味し、「地域」や「開発」をはじめ、関連する諸概念を批判的に捉え直すことを試みる。次に、産業革命以降の近代的な産業社会の経験を踏まえ、「地域開発」という考え方が、意図的な経済政策として展開されてきた経緯を確認しながら、経済の成熟と社会の富裕化が、「地域開発」の意義をどのように変質させてきたかを考える。その過程では、19世紀以来の欧米の経験や、20世紀における第三世界の経験などにも例をとりながら、各々の時代状況と地域性がどのような「地域開発」を実現したかを見ていく。
後期においては、戦後の日本における「地域開発」をめぐる議論の例を、まず、全国総合開発計画を軸とした一連の国土開発政策について、次いで地域情報化政策について検討しながら、現在の日本における「地域開発」について、問題点の所在を探っていく。そこでは、近年広まっている、「環境」を「開発」と対置して捉える見方についても、その問題点を検討する。
特に、大都市圏など都市化が進行した地域における「再開発」の問題と、周縁地域における「地域開発」の構造変化について、議論を深めていきたい。
【教科書】
特に定めない。必要に応じてプリントを配布する。
【参考書】
参考文献類は、授業中で紹介する。
【成績評価の方法】
(1)学期末テスト
(2)随時小テスト(あるいはアンケート)を行い、期末テストの成績に加算する
【その他】
授業に関する質問等は、随時メールで受け付ける。
担当者の公開メールアドレスは、yamada@tku.ac.jp である。万一、メールを出して一週間以上返信がない場合は、再度メールを出し直すこと。
授業に関する情報は、インターネット上に公開している担当者の研究室サイトでも、随時公開する。
下記のページからリンクされた「授業に関するお知らせ」など、この授業に関連するページは時々チェックするように心がけること。
http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/
[2003年度の採点結果:優=115人(A=42人、B=73人)、良=131人(C=81人、D=50人)、可(E)=49人、不可=52人(F=44人、G=8人)、未受験=59人:再試験対象者3名のうち、再試験合格1名]
【講義のねらい】
この講義の課題は二つある。まず、日本のマス・メディアの概況について業界の概要を学び、マスコミについての常識を身につけることが第一の課題である。さらに、マスコミからたれ流される大量の情報に押し流されることなく、批判的・分析的にマスコミに向かう姿勢、つまり「メディア・リテラシー」を養うことが第二の課題である。
【授業の概要】
講義では、まずマス・メディアの基本的な仕組を説明した上で、おもな媒体別にマスコミ業界の状況を紹介していく。その上で、「受け手/読み手」すなわち読者/視聴者等としてマスコミに接する立場から、マスコミが抱える諸問題についても議論を紹介する。
【講義の進め方】
毎回ではないが、頻繁に課題を出して、講義で論じた内容への理解が深まるようにする。授業の中では、受講者との対話を重視していくので、授業には積極的に参加してほしい。また、関連する施設見学の機会も設ける予定。
【成績評価の仕方】
課題への評価の累積と、定期試験の結果で総合的に評価する。
【テキスト・参考文献】
特定のテキストは指定しない。必要に応じて配布資料を用意する。参考文献は、必要に応じて授業中に紹介する。
【講義計画】
以下の各テーマについておおむね二〜三回の授業のおこなう。
・「マスコミ」と「マス・コミュニケーション」(基本概念の整理)
・新聞業界(全国紙から地域紙まで)
・放送業界(ネットワークから衛星/ケーブルテレビ、そしてラジオまで)
・その他の「マスコミ」(出版、映画、音楽、etc)
・「メディア・リテラシー」(「受け手」から「読み手」へ)
講義に関する情報は、担当者の研究室のサイトでも随時提供する。また、メールでの質問も歓迎する。
http://camp.ff.tku.ac.jp
yamada@tku.ac.jp
[2003年度の採点結果:A=16人、B=9人、C=9人、D=13人、J=12人]
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