コラム,記事等(定期刊行物に寄稿されたもの):2021
「寄稿」
市民タイムス(松本市).
2021/04/06 油断も隙も.
2021/04/06 油断も隙も
最近は、クレジットカードの明細書もデジタル化が進み、以前なら毎月送られてきていた明細書も、わざわざ手数料を払わないと送られてこない。携帯電話からでも確認できるから紙は不要という理屈だが、アプリがどうの、IDだのパスワードだのと言われると途端に面倒に感じる身としては、ネット上の明細をわざわざ確認するのは難儀で、ついつい確認しないで放置することになる。
たまたま、まだ明細書が郵送されるカードがあり、何も考えずに封を開けて驚いた。請求額が25万円というのだ。普段なら数万円、せいぜい十数万円しか請求はないし、この間にまとまった買い物をした覚えはない。よくよく明細をみると、「○○ネットワーク」(「○○」には某ゲーム機の名称が入る)という身に覚えがない取引先から十数回にわたって総額20万円ほどの購入をしたと読み取れる履歴が記録されていた。
慌ててカード会社へ電話し、さらに「○○ネットワーク」にも電話したが、とりあえず調査するという回答しか得られない。かなりの不安と苛立ちを抱えながら連絡を待ったが10日間ほどは音沙汰なし。しびれを切らして、再度こちらから「○○ネットワーク」へ電話し、ようやく請求が撤回される見通しがついた。
ところがその後、これとは別の、最近はまったく使っていなかったカードの明細が来て、腰が抜けるかと思うほど驚愕した。何と、「○○ネットワーク」からの総額およそ60万円の請求が上がっていたのである。大慌てで、再度「○○ネットワーク」に電話をかけたが、既に銀行口座からの引き落としの期限は迫っている。結局、先の20万円と併せて、80万円ほどの覚えのない支払いのために、銀行の決済口座の残高がごくわずかという羽目になった。
どこでどうカードの情報が漏れたのか、皆目見当はつかないが、2枚のカードでこんなことが起きたので、家人の手を借りて他のカードもウェブ上の明細を点検してもらった。幸い、他のカードでは被害はなかったが、既に支払っていた先のカードの一つ前の月の決済にも「○○ネットワーク」が上がっていたことが判明し、こちらもコールセンターに連絡した。
最終的に、およそ80万円に上った支払額は返金されることになったが、この間にコールセンターへ電話した有料のナビダイヤルの料金は相当な額になったはずだ。まったく油断も隙もあったものではない。
このページのはじめにもどる
2020年の「ランダム・アクセス」へいく
テキスト公開にもどる
連載コラムにもどる
業績外(学会誌以外に寄稿されたもの)にもどる
業績一覧(ページトップ)にもどる
山田晴通研究室にもどる
CAMP Projectへゆく