山田晴通:担当講義科目


2002年度の担当講義科目へゆく。

2003年度


週間時間割:2003年度・前期2003年度・後期
東京経済大学(大学院コミュニケーション学研究科) 東京経済大学(コミュニケーション学部) 東京経済大学(経済学部・経済学科) 国立音楽大学(音楽学部) 青山学院大学(各学部共通:青山キャンパス) 明治大学(政治経済学部) 松本大学(総合経営学部)

プロジェクト研究科目「映像と音楽」[修士課程]

東京経済大学大学院(金曜日:2時限:通年) この講義に関するおしらせ

 この講義は、伊藤守講師(早稲田大学教授)との合同の講義です。2003年度については、山田は前期の授業を担当する形となります。

 以下は、プロジェクトを企画された田村紀雄教授による授業概要の説明です。
【授業科目の概要】
 大学院コミュニケーション学研究科の独特な授業である。プロジェクトとは、本来その参加者が特定のテーマで研究、調査し、共同で成果をアウトプットするものである。本研究科では、ほぼ2年をサイクルにテーマと教員をきめ運用している。今回は、広義の文化研究として、山田助教授と伊藤講師により、実施される。山田助教授は音楽を土台に、伊藤講師は映像をベースにこれらのメデイアと現代社会を考察する。広義は2人の担当者により、分担して実施されるので、授業中の指示を見逃さないように。採点・評価も同様である。
[この講義は、2002年度からの新たな担当科目です]
[2002年度のこの講義は、分担する科目なので、採点結果は公表しません。]


メディアと文化の実証研究[博士課程]

東京経済大学大学院(水曜日:大学院6時限:通年) この講義に関するおしらせ

【概要】  写真や映画、あるいはラジオや電話、それにレコードといった19世紀末に登場したものから、20世紀中頃のテレビ、そして最新のインターネットまで、さまざまに競争・共存する現在のメディアと現代文化の関係を調べる。現代文化といってもその範囲は芸術や娯楽、あるいは生活スタイルなどに渡る広範なものである。
 従って、例えば、「ポピュラー音楽」や「スポーツ」など具体的テーマを設定した調査をする。

[この講義は、2002年度からの担当科目ですが、2002年度は受講希望者がいなかったため開講されていません]
[2003年度のこの講義は、受講希望者がなく休講となりました]


コミュニケーション政策

東京経済大学コミュニケーション学部(土曜日:1時限:前期) この講義に関するおしらせ

【授業表題】
 統治権力はコミュニケーション活動に対して何ができるか

【授業内容】
 国家に代表される統治権力は、その権力が及ぶ範囲内で展開されるコミュニケーション活動に対して、時にはそれを促進する立場から、また時にはそれを抑圧する立場から、様々な政策を展開する。これを個々の市民の立場から見れば、個人レベルのものも含め、社会における諸々のコミュニケーション活動に対して、様々な形で権力から介入を受けていることになる。
 コミュニケーションに関わる政策分野は多様であるが、その中から、言語政策、言論統制、電波監理と放送行政、地域情報化政策といった話題を取り上げて論じていく。その中で、コミュニケーション活動に関わって歴史的に形成されてきた言論の自由に代表される諸概念についても理解を深めて行きたい。

【教科書】 なし(必要に応じてプリント教材を配布する)。

【参考文献】 随時指示する。

【関連授業科目】 コミュニケーション史、地域のコミュニケーション

【評価方法】
 授業の中で頻繁に課題を与える。課題作業への評価の累積で、最終的な評価を下す。
 授業の進行によって、課題作業の実施回数が変化することもあり、事前に個々の作業の配点は公表できないが、期末に提出を求める大きな課題がおおむね50%、それ以前の課題作業への評価の累積がおおむね50%の比重として評価を下す予定である。

【授業計画】
 半期の講義を通して、授業二〜四回程度を一つの区切りとして、次の五つのテーマを順次取り上げながら授業を進めていきたい。
   ・キーワードの検討:「権力」「権利」「メディア」など
   ・言語政策
   ・言論統制
   ・電波監理と放送行政
   ・地域情報化政策
 なお、この講義は、今年度新たに担当する講義である。

 なお、講義内容等については、追加情報を含め、研究室のウェブ・ページで常時情報を提供しているので、こちらも参照すること。
 http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/

[この講義は、2003年度からの新たな担当科目です]


質的調査法

東京経済大学コミュニケーション学部(土曜日:2時限:前期) この講義に関するおしらせ

【授業表題】
 フィールドワークを学ぶ、フィールドワークに学ぶ

【授業内容】
 様々な学問分野において、書斎での思索を乗り越え、現場での経験から知見を得ていくフィールドワークの手法がいよいよ重視されるようになっている。社会調査においても、計量的調査手法に加えて、「質的」「定性的」と称される諸々の手法を動員するフィールドワークの意義が再評価されつつある。
 フィールドワークには、いわば暗黙知とでも言うべき部分が少なからずあり、実際に調査の経験を経て身についてゆく知識や技能が大きい。質的調査法を軸としたフィールドワークについて、座学から学べることは限られている。しかし、だからといって、ただ闇雲に調査の現場を経験すれば必要な手法が身につくというものでもない。これまで展開されてきたフィールドワークの成果や、フィールドワーク論を読んでいくことが、自らの調査経験を深めていく上で大きく寄与することは言うまでもない。
 幸い、近年、質的調査法を中心としたフィールドワークについて、優良な日本語の入門書が出版されるようになった。この講義は、実際に卒業論文などで質的調査を組み込もうと考えている諸君には、フィールドワークへの理論的な入門となるように構成したい。また、そうではない諸君には、フィールドワークという研究手法を理解し、その成果をよりよく理解できる助けとなるような講義にしたい。

【教科書】 佐藤郁哉(2002)『組織と経営について知るための実践フィールドワーク入門』有斐閣 2300円+税

【参考文献】 随時指示する。
 ただし、次の三冊のうち少なくとも一冊は、第二回の授業までに読んでおくこと。
  沢木耕太郎(1981)『一瞬の夏』(新潮文庫:1994)
  鎌田 彗 (1983)『自動車絶望工場』講談社文庫
  小笠原祐子(1988)『OLたちの<レジスタンス>』中公新書

【関連授業科目】 社会学、文化人類学、人文地理学、その他の調査関係科目

【評価方法】
 授業の中で頻繁に課題を与える。課題作業への評価の累積で、最終的な評価を下す。
 授業の進行によって、課題作業の実施回数が変化することもあり、事前に個々の作業の配点は公表できないが、期末に提出を求める大きな課題がおおむね50%、それ以前の課題作業への評価の累積がおおむね50%の比重として評価を下す予定である。

【授業計画】
 半期の講義を通して、教科書を使用する。
 まず、序章と第一章を読み、以降はキーワード解説を中心に読み進んで行く。その間に、授業中に取り上げられない部分について課題を出すこともある。
 いくつかの章については、進行状況を見ながら、できればより詳しく読んで行くことにしたい。特に、第4章、第8章、第9章については、少しでも論じることができればよいと考えている。
 なお、この講義は、今年度新たに担当する講義である。

 なお、講義内容等については、追加情報を含め、研究室のウェブ・ページで常時情報を提供しているので、こちらも参照すること。
 http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/

[この講義は、2003年度からの新たな担当科目です]


地域のコミュニケーション

東京経済大学コミュニケーション学部(木曜日:3時限:通年) この講義に関するおしらせ

【講義表題】
 「地域」と「コミュニケーション」の諸問題

【講義内容】
 コミュニケーションをめぐる議論は、社会総体を対象とする普遍的なマス・コミュニケーションの問題として、個人レベルのパーソナル・コミュニケーションの問題として論じられる場合が非常に多い。言い換えれば、中間的な、「地域」のスケールで論じられるべき問題は、見落とされがちなのである。コミュニケーションをめぐる諸問題のうち、マス・メディアに見られる地域間の差異、地域メディア、コミュケーション形態にみられる地域性、あるいは、マス・メディアの流す地域イメージなどは、そのような問題の例である。こうした地域のコミュニケーションをめぐる諸問題について概説するとともに、「地域」スケールの問題意識が、マス・コミュニケーションやパーソナル・コミュニケーションに対して提起していく課題についても論じる。

【教科書】 なし(必要に応じてプリント教材を配布する)。

【参考文献】
 随時指示する。ただし、意欲のある者には、次の二冊が役立つだろう。
   ・竹内・田村・編『新版地域メディア』日本評論社
   ・大石 裕『地域情報化』世界思想社

【関連授業科目】 関連科目としては、社会学、人文地理学、コミュニケーション学部の基幹科目に置かれているメディア論などがあげられる。

【評価方法】
 臨時レポートを数回課し、それらの評価を総合し、出席状況を加味して評価を行う。
 詳しくは講義の中で指示する。ただし、受講者数や授業の進行によって、臨時レポートや小テストの実施回数が変化することもあり、事前に個々のレポート、テストの配点は公表できない。
 過去の開講時におけるレポートの出題内容は、研究室のウェブ・ページで公開している。

【講義計画】
 一年の講義を通して、授業二〜四回程度を一つの区切りとして、以下のテーマを順次取り上げていく。ただし、取り上げる順序などは、多少変更が生じるかもしれない。
   ・「地域」と「コミュニケーション」の結びつき方
   ・「地域メディア」の位置づけ
   ・日刊地域紙
   ・CATV
   ・コミュニティ放送
   ・その他の「地域メディア」
   ・地域社会の変化とコミュニケーション

 過去の開講時における授業内容は、研究室のウェブ・ページで詳しく公開している。今年度は、おおむね2002年度に準じた授業内容となる見込みである。

 なお、講義内容等については、追加情報を含め、研究室のウェブ・ページで常時情報を提供しているので、こちらも参照すること。
 http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/

[1996年度の採点結果は資料がないので公開しません。]
[1997年度の採点結果:A=17人、B=8人、Z=11人]
[1998年度の採点結果:A=24人、B=17人、C=2人、X=1人、Z=26人]
[1999年度の採点結果:A=4人、B=3人、Z=11人]
[2000年度の採点結果:A=21人、B=5人、C=4人、Z=14人]
[2001年度は担当しませんでした]
[2002年度の採点結果:A=45人、B=30人、C=9人、X=2人、Z=52人]

2003年度「授業アンケート」の集計結果を公開しています。]


フレッシュマン・ゼミ

東京経済大学コミュニケーション学部(金曜日:1時限:前期) この講義に関するおしらせ

【授業表題】 ゼミナールの「掟」を学ぶ

【授業内容】
 ゼミナール=演習という形式は、大学教育においては重要な位置を占めるものであるが、高校までの教育にはほとんど取り入れられていない。フレッシュマン・ゼミでは、まずゼミという形式に慣れ、自発的に学び、考える姿勢を身につけることが第一の課題となる。具体的には、共通の課題図書を選んで輪読し、その内容について報告し、討論する経験を通じて、
    ・報告要旨の作り方
    ・プレゼンテーションのコツ
    ・協調的で創造的な議論の作法  など
ゼミを運営していく上で必要な事柄が身につくように指導する。
課題図書は、できるだけコミュニケーション論以外の分野(ただし何らかの意味での隣接分野)から、専門性があまり高くない新書程度のレベルのものを選び、半年かけて読破する。隣接分野について浅く広く知識を得ることは、このゼミの第二の課題である。課題図書の最終的な決定は、ゼミ参加者と相談した上で行うが、次に「参考文献」として挙げるものの中から選ぶ予定である。

【教科書】 なし(必要に応じてプリント教材を配布する)。

【参考文献】 課題図書の候補
    橋爪大三郎『はじめての構造主義』講談社現代新書
    笹澤 豊 『小説 倫理学講義』講談社現代新書
    上野千鶴子『スカートの下の劇場』河出文庫

【評価方法】
 授業への参加姿勢(特に議論への積極的な参加)への評価(40%)、担当部分についての報告内容(30%)、期末に提出する臨時レポート(30%)を総合して評価を下す予定である。

【授業計画】
 最初の授業で課題図書を選定し、個々の分担部分を決める。2回目には、最初の部分について、授業担当者(山田)が報告する。以降、毎週指定された報告者が、分担部分について報告をしてゆく。
 なお、学期の途中で、1泊程度の合宿を行う予定である。

 なお、講義内容等については、追加情報を含め、研究室のウェブ・ページで常時情報を提供しているので、こちらも参照すること。
 http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/

[1995年度、1996年度の採点結果は資料がないので公開しません。]
[1997年度の採点結果:A=9人、B=6人、C=1人]
[1998年度採点結果:A=8人、B=6人、C=2人]
[1999年度〜2001年度は担当しませんでした]
[2002年度の採点結果:A=8人、B=4人、C=1人]


演習

東京経済大学コミュニケーション学部(土曜日:1時限:通年) この講義に関するおしらせ

【演習表題】
 小規模メディアと参加型コミュニケーション

【演習内容】
地域メディア(地域紙、CATV、コミュニティFM等)やウェブ上のメディア(ウェブ・ページ、ウェブ・ラジオ等)など、マス・メディアとパーソナル・コミュニケーションの中間領域を占める小規模なメディアについて、現地見学や実習を重視しながら考えていく。今年度は特に、受け手・市民の参加について論点を絞っていきたい。
 具体的には、地域メディア論や、ウェブ・サイトに関する文献を輪読し、それを踏まえた討論を演習の中心としながら、報告担当者には、関連する文献の展望・紹介を課し、当該分野における研究の現状が把握できるよう指導する。また、文献の内容に関連する施設等の見学のため学外へ出る機会もあるし、ウェブ・サイトの構築などの作業課題も課す。
 演習の性格上、時間割りの外での拘束もあるし、ゼミの運営は強いコミットメントを要求する。参加者は、「カネ」、「ヒマ」、「根性」のうち少なくとも二つは充分に備えていること。
 なお、事前に山田晴通研究室のウェブ・ページを見ておくこと。

【教科書】
 未定(専門書を使う可能性がある)

【参考文献】
 随時指示する。

【関連授業科目
 地域のコミュニケーション、データ・アクセス法、メディア制作(特にウェブ・ページ構築)

【評価方法】
 平常点。出席状況、報告・発表のほか、討論等への参加も評価の対象とする。

【授業計画】
 最初の数回の授業で、参加者の関心の所在などについて確認した上で、課題文献を授業担当者(山田)が選定する。以降は、毎週指定された報告者が、課題文献の分担部分について報告をしてゆく。
 授業時限以外に、学外の施設見学等に出かけることが年に数回あるほか、夏季休暇を利用して一週間程度の合宿を行う。こうした活動の準備も、できるだけ参加者が自主的に行えるよう指導する。

 演習に関連する連絡事項は主に電子メールによってやりとりをする。参加者は、普段から、頻繁にメールボックスを開けるよう心がけること。

 なお、講義内容等については、追加情報を含め、研究室のウェブ・ページで常時情報を提供しているので、こちらも参照すること。
 http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/

[この講義は、2002年度からの新たな担当科目です]
[旧カリキュラムの「コミュニケーション演習I/II」の採点結果は、過年度のページを参照してください]
[2002年度の採点結果<旧カリ生を含む>:A=2人、Z=1人]


フレッシュマン・セミナー:

東京経済大学経済学部(木曜日:5時限:前期) この講義に関するおしらせ

 この講義は、複数の担当者が共通のシラバスによって実施します。
 以下に共通シラバスの内容を引用します。
【授業内容】
 この科目の目的は皆さんが高校から大学への転換教育にあたって,1年生の時から少人数で教員とゼミ生と共に学び授業に自主的に参加することをねらっています。具体的には大学の授業で必要な読む,書く,話すの3要素を以下の方法で学びます。
(1)情報収集・文献検索
 図書館の使い方,図書館での文献検索の利用方法を習得します。
(2)素材のまとめ・分析・報告
 新聞記事,雑誌記事,本などを読み,その骨子を把握できるよう努め,発表の方法について学びます。
(3)レポートの作成
 前期のレポートを作成します。宿題として課題レポートが出されることもあります。レポートの基本的な書き方(タイトル,章構成,引用,参考文献)を学びます。

 以上はフレッシュマンセミナーの共通点であって,各教員によって若干の変更があることもあります。
【教 科 書】 各教員が指示します。
【参考文献】 各教員が指示します。
【評価方法】 期末レポートの提出と出席を重視し,授業への参加態度を総合的に判断します。
【授業計画】 各教員が指示します。
[この講義は、2002年度からの新たな担当科目です]

[2002年度の採点結果:<月5>A=10人、B=9人、Z=1人]
[2002年度の採点結果:<木5>A=9人、B=9人、Z=2人]


ポピュラー音楽研究

国立音楽大学音楽学部(水曜日:1・2時限(他校の1時限に相当):通年) この講義に関するおしらせ

【講義題目】 日本のポピュラー音楽史

【授業計画及び内容】
 ポピュラー音楽についての基本的な理解を共有した上で、日本におけるポピュラー音楽の受容の歴史を、浅く広く振り返り、近代日本人の生活における音楽のありようを展望することが、この講義の課題です。
 [前期]は、まずポピュラー音楽をめぐる基礎的な「そもそも」の議論に時間を使います。「ポピュラー音楽とは何か?」という問いかけを、講義の最初の段階で時間をかけて検討することで、ポピュラー音楽にとどまらず、音楽を聴くこと、奏でること、学ぶことの意義を、改めて考え、さらに「あたりまえ」と思われる様々な概念を批判的に検討する方法を身につけて欲しいと思います。
 次に、日本におけるポピュラー音楽の歴史を、「商品化された音楽」「大量生産される音楽」という視点から検討します。議論の対象には、日本に持ち込まれた外来の音楽と、それを受けて日本で作り出された音楽の両方を含みます。議論の起点は録音技術がもたらされた二十世紀初頭に置かれます。[前期]で取り上げる範囲は、概ね戦前期までとなります。
 [後期]は、引き続いて戦後以降の様々なポピュラー音楽について検討してゆきます。講義では、だいたい歴史の流れに沿う形で、毎回異なるテーマについて取り上げますが、場合によっては多少、時代的な順序が前後することもあります。
 前後期を通じて、実際の音源を紹介する機会をできるだけ盛り込みたいと思います。受講する諸君には、普段聴かれることが少ないこうした音楽に耳を傾けるとともに、ポピュラー音楽研究には欠かせない、社会史的背景、技術の普及や革新、メディアと聴衆の関係など、「音楽」に内在しない側面からの検討について理解を深めて欲しいと思います。

【成績評価の方法】 前期、後期とも平常点とレポートによって評価します。(出席状況は、特に可と不可の判定の際に重視します。何らかの事情で欠席せざるをえないような場合は、できるだけ事前に相談して下さい。)
【使用テキスト】 教科書はありません。必要に応じてプリント教材を用意します。参考書類は講義中に紹介します。
【留意事項】 講義の中で、簡単なアンケートなどを実施することがあります。積極的に御協力下さい。

[1999年度の採点結果:A=33人、B=30人、C=1人、欠席=6人、失格=70人:ただし、今年度の講義内容は、この年度とはかなり異なります]
[2000年度、2001年度は担当しませんでした]
[2002年度の採点結果:A=16人、B=11人、C=1人、欠席=6人、失格=22人]

2003年度「授業アンケート」の集計結果を公開しています。]


音楽学講義

国立音楽大学音楽学部(水曜日:3・4時限(他校の2時限に相当):通年) この講義に関するおしらせ

【講義題目】 ポピュラー音楽から考える

【授業計画及び内容】
 ポピュラー音楽は、通常の音楽学の枠組からすると、やや収まりの悪い位置を占めています。ポピュラー音楽を対象とした学術的な研究も、通常の音楽学とは少しずれた位置で展開されていることが多いようです。しかし、ポピュラー音楽が、私たちの日常生活に浸透した身近な音楽であることは間違いありません。この講義では、ポピュラー音楽研究においてもっぱら論じられてきた様々な論点を紹介した上で、それをより広く音楽学一般に問い返すとどのようになるだろうか、という問題意識をもって、音楽学への理解を深めていきたいと思います。
 [前期]は、まずポピュラー音楽をめぐる基礎的な「そもそも」の議論に時間を使います。「ポピュラー音楽」という言葉は、いざ定義をしてみようとすると、実は大変やっかいな概念です。そもそも様々な音楽ジャンルの間には、中間的な境界領域が、曖昧な形で広がっているので、どのように定義をしたとしても、ポピュラー音楽であるものと、そうではないものとを単純に二分することはできません。また、同じ「ポピュラー音楽」という言葉にも、「広い」意味や「狭い」意味、その他諸々の意味あいがあり、文脈によってこの「広がり」が変わったり、ずれていくことがしばしば生じます。同じ音楽でも、聞き手の立場や状態によって、またその音楽が提供されるメディアや環境によって、ポピュラー音楽になったり、ならなかったりすることもあります。「ポピュラー音楽」という言葉を定義づけようとすると、日常化した言葉の内に潜む、やっかいな側面が立ち現れてくるのです。この講義は、そうした面倒な事柄についてしっかり考えるところから始まります。
 [前期]の後半から[後期]のはじめにかけては、現在のポピュラー音楽の本質が確立されてきた歴史的過程を、十九世紀以降の技術の発展などを背景に検討してゆきます。特に、音そのもの、音楽そのものに限らず、それぞれの時代における技術的な裏付けや社会的な背景に注目し、社会現象としてのポピュラー音楽の意義を掘り下げ、翻って同時代の非=ポピュラー音楽、芸術音楽との対比についても考えます。
 [後期]の残りは、主にジャズの歴史をたどりながら、そこまでの講義の中で取り上げてきた論点を、具体的事例の中で考えてゆきます。

【成績評価の方法】 前期、後期とも平常点とレポートによって評価します。(出席状況は、特に可と不可の判定の際に重視します。何らかの事情で欠席せざるをえないような場合は、できるだけ事前に相談して下さい。)
【使用テキスト】 教科書はありません。必要に応じてプリント教材を用意します。参考書類は講義中に紹介します。
【留意事項】 講義の中で、簡単なアンケートなどを実施することがあります。積極的に御協力下さい。

[1998年度の採点結果:A=12人、B=11人、C=1人、欠=17人]
[1999年度〜2001年度は担当しませんでした]
[2002年度の採点結果:A=6人、B=2人、欠席=1人、失格=3人]

2003年度「授業アンケート」の集計結果を公開しています。]


音楽史A

青山学院大学各学部共通(火曜日:3時限:前期) この講義に関するおしらせ

【講義題目】 二十世紀のポピュラー音楽史(その1―ジャズを中心に)

【授業内容】
 ポピュラー音楽の歴史を、単に文化現象の展開として追うのではなく、それぞれの時点における社会的背景や技術的基盤との関係で捉えながら把握し、二十世紀における世界的文化現象としてのポピュラー音楽について理解を深めることが、この講義の目標である。
 前期には、まず最初に「ポピュラー音楽」という概念とその歴史性を批判的検討する。ポピュラー音楽とは何か、というある意味で極めて不毛な問いかけから講義は始まる。そこではまず、ポピュラー音楽は、いかなる意味において「ポピュラー」であり、どのような音楽「ではない」のかについて議論することを通して、ポピュラー音楽の本質を、複製技術、商品化といった文脈から捉え直す。続いて、二十世紀のポピュラー音楽に先行した、十九世紀の音楽現象の中から、二十世紀につながる論点を拾い上げて紹介していく。ここでは、吹奏楽、自動演奏機械、楽譜出版と著作権といった論点に簡単に触れていく。
 次に、ジャズの歴史について、音源の紹介に重点を起きながら論じて行く。ジャズを取り上げるのは、これが、今日でも大きな影響力をもつ純粋なポピュラー音楽のジャンルとして、最も長い歴史をもっているためである。講義の中では、最初に録音物として記録されたニューオリンズ・ジャズを起点に、ダンス音楽の総称としてのジャズ、スウィング・ジャズを経て、ビバップ、モード・ジャズ、フリー・ジャズといった流れまで、代表的な演奏の録音を実際に聴いてゆく。しかし、授業の中では、通常、ジャズの歴史として語られる範囲をすべて扱うことは難しい。講義では、二十世紀前半の比較的初期のジャズ(概ねビバップまで)についてより詳しく論じる。
 なお、講義の構成上、通説とはやや異なる観点から諸様式の展開を説明する部分も出てくる。受講者は、ジャズの歴史についての知識を事前に持っている必要はない。しかし、ジャズについてまったく知らない者は、受講と平行して新書数冊程度の読書をするくらいには、時間と貨幣を投じる覚悟をしてほしい。
 講義に関する情報は、担当者の研究室のサイトでも随時提供する。また、メールでの質問も歓迎する。
http://camp.ff.tku.ac.jp
yamada@tku.ac.jp

[この講義は、2003年度からの新たな担当科目です]


音楽史B

青山学院大学各学部共通(火曜日:3時限:後期) この講義に関するおしらせ

【講義題目】 二十世紀のポピュラー音楽史(その2―ロックを中心に)

【授業内容】
 ポピュラー音楽の歴史を、単に文化現象の展開として追うのではなく、それぞれの時点における社会的背景や技術的基盤との関係で捉えながら把握し、二十世紀における世界的文化現象としてのポピュラー音楽について理解を深めることが、この講義の目標である。
 前期に開講する音楽史Aを引き継いで、後期のこの講義では、二十世紀後半において世界的な影響を及ぼしたロック音楽の歴史について、音源の紹介に重点を起きながら論じて行く。ロックン・ロールという同質性の高い小さな音楽ジャンルとして成立したロック音楽は、ジャンルとして大きく発展し、今日ではただロック音楽といっても、どのようなものを指すのか即座には判断できないほど、その内容は拡散している。講義では、こうした現状に至る過程を、諸様式の相互作用に注目しながら理解していく。
 まず、一九五○年代におけるロックン・ロールの成立経過を、黒人音楽と白人市場の連接という観点から再検討する。そこでは、メディアの社会的機能と、音楽に関わるメディア技術の目覚ましい発展が、重要な役割を果たしていた。ロックン・ロールが一過性の流行ものから、様式として定着していく上で重要な役割を果たし、さらに、ロック音楽の領域を決定的に拡大させたのは一九六○年代のザ・ビートルズであった。さらに一九七○年代に入ると、ロック音楽の多様化が決定的に進行し、さらに一九八○年代以降は、後期パンクやグランジのように散発的な様式の出現はあっても、ロック音楽という概念自体は、急速に希薄化していった。現状では、ロックはむしろ乗り越えられる側の音楽となっている。
 受講者は、前期の音楽史Aを併せて履修することが望ましいが、必須の条件ではない。また、受講者は、ロック音楽についての知識を事前に持っている必要はないが、二十世紀後半の歴史、特に米国と英国の現代史については、基本的な知識を持っておくこと。いずれにせよ、ふだんからロック音楽を聴く習慣のない者は、受講と平行して積極的により多く、様々な時期のロック音楽を聴く努力をしてほしい。
 講義に関する情報は、担当者の研究室のサイトでも随時提供する。また、メールでの質問も歓迎する。
http://camp.ff.tku.ac.jp
yamada@tku.ac.jp

[この講義は、2003年度からの新たな担当科目です]


地域開発論

明治大学政治経済学部(火曜日:5時限+二部1時限:通年) この講義に関するおしらせ

【授業の概要・目的】
 「地域開発」という言葉を批判的に検討し、「地域」を「開発」することの意義を問い直しながら、「豊かな社会」と考えられている日本における地域開発について考えて行きたい。
 「地域開発」は、どのような意味で「地域」を「開発」するのか。「開発」は「地域」をどのように変えて行くのか。「地域開発」をめぐって構造化された、行政や産業界の仕組は、どのような性格をもっているのか。こういった論点について、受講者それぞれが自ら考えるようになることが、この講義の目標である。

【授業内容】
 受講者数にもよるが、授業にはできるかぎり対話性を織り込みたい。つまり、担当者が一方的に話し続けるのではなく、担当者と受講者の対話を通じて、受講者の考えを引き出すような形態で進めるようにしたい。
 前期においては、まず、基本的な概念を吟味し、「地域」や「開発」をはじめ、関連する諸概念を批判的に捉え直すことを試みる。次に、産業革命以降の近代的な産業社会の経験を踏まえ、「地域開発」という考え方が、意図的な経済政策として展開されてきた経緯を確認しながら、経済の成熟と社会の富裕化が、「地域開発」の意義をどのように変質させてきたかを考える。その過程では、19世紀以来の欧米の経験や、20世紀における第三世界の経験などにも例をとりながら、各々の時代状況と地域性がどのような「地域開発」を実現したかを見ていく。
 後期においては、戦後の日本における「地域開発」をめぐる議論の例を、まず、全国総合開発計画を軸とした一連の国土開発政策について、次いで地域情報化政策について検討しながら、現在の日本における「地域開発」について、問題点の所在を探っていく。そこでは、近年広まっている、「環境」を「開発」と対置して捉える見方についても、その問題点を検討する。
 特に、大都市圏など都市化が進行した地域における「再開発」の問題と、周縁地域における「地域開発」の構造変化について、議論を深めていきたい。

【教科書】
 特に定めない。必要に応じてプリントを配布する。

【参考書】
 参考文献類は、授業中で紹介する。

【成績評価の方法】
 (1)学期末テスト
 (2)随時小テスト(あるいはアンケート)を行い、期末テストの成績に加算する

【その他】
 授業に関する質問等は、随時メールで受け付ける。
 担当者の公開メールアドレスは、yamada@tku.ac.jp である。万一、メールを出して一週間以上返信がない場合は、再度メールを出し直すこと。

 授業に関する情報は、インターネット上に公開している担当者の研究室サイトでも、随時公開する。
 下記のページからリンクされた「授業に関するお知らせ」など、この授業に関連するページは時々チェックするように心がけること。
  http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/

[この講義は、2003年度からの新たな担当科目です]


マスコミ論

松本大学総合経営学部(月曜日:1時限:後期) この講義に関するおしらせ

【講義のねらい】
 この講義の課題は二つある。まず、日本のマス・メディアの概況について業界の概要を学び、マスコミについての常識を身につけることが第一の課題である。さらに、マスコミからたれ流される大量の情報に押し流されることなく、批判的・分析的にマスコミに向かう姿勢、つまり「メディア・リテラシー」を養うことが第二の課題である。

【授業の概要】
 講義では、まずマス・メディアの基本的な仕組を説明した上で、おもな媒体別にマスコミ業界の状況を紹介していく。その上で、「受け手/読み手」すなわち読者/視聴者等としてマスコミに接する立場から、マスコミが抱える諸問題についても議論を紹介する。

【講義の進め方】
 毎回ではないが、頻繁に課題を出して、講義で論じた内容への理解が深まるようにする。授業の中では、受講者との対話を重視していくので、授業には積極的に参加してほしい。また、関連する施設見学の機会も設ける予定。

【成績評価の仕方】
 課題への評価の累積と、定期試験の結果で総合的に評価する。

【テキスト・参考文献】
 特定のテキストは指定しない。必要に応じて配布資料を用意する。参考文献は、必要に応じて授業中に紹介する。

【講義計画】
 以下の各テーマについておおむね二〜三回の授業のおこなう。
  ・「マスコミ」と「マス・コミュニケーション」(基本概念の整理)
  ・新聞業界(全国紙から地域紙まで)
  ・放送業界(ネットワークから衛星/ケーブルテレビ、そしてラジオまで)
  ・その他の「マスコミ」(出版、映画、音楽、etc)
  ・「メディア・リテラシー」(「受け手」から「読み手」へ)

 講義に関する情報は、担当者の研究室のサイトでも随時提供する。また、メールでの質問も歓迎する。
http://camp.ff.tku.ac.jp
yamada@tku.ac.jp

[この講義は、2003年度からの新たな担当科目です]



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