研究の道具箱:山田晴通:韓国・北朝鮮の地名


鬱陵郡 ウルルン Ullu^ng

面積:73.15平方km(1994年末)
人口:11,423人(1994年末)
世帯数:3,785世帯(1994年末)

大韓民国慶尚北道(キョンサンブクド)に所属する離島部の郡。 朝鮮半島東方の沖合い140kmほどの日本海(韓国では「東海(トンヘ)」と呼ぶ)に浮かぶ鬱陵島(ウルルンド)を中心に、周辺の離島が含まれている。
日本との間に領土問題が生じている獨島(日本側のいう竹島)は、鬱陵島から90km南東にあり、韓国の行政上は鬱陵郡鬱陵邑道洞に属する。

鬱陵島は、火山島(死火山)で、最高地点・聖人峰(ソンインボン)の標高が高い(984m)ため、局地的な降水があり、瀑布が見られるなど、水資源には恵まれた島である。島の各地に湧水地があり、鉄分の多い鉱泉水(薬水(ニャクス)と称される)が得られる。島の中央部は急峻で、海岸部には海食崖が随所にあり、独特の景観を形作っている。緯度の割にツバキなど常緑樹の植物相が豊かで、天然記念物に指定される植物も多い。

鬱陵島には空港はないが、浦項(ポハン)、厚浦(フポ)、東海(トンヘ)との間に航路があり、特に、夏には多数の観光客が島を訪れる。フェリー・ターミナルは、道洞(トドン)地区に設けられている。鬱陵島からは、獨島へも航路が開かれている。
漁港としては、日本海におけるイカ漁の基地となっている苧洞港(チョドンハン)などがある。


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