研究の道具箱:山田晴通:韓国・北朝鮮の地名


咸興 ハムフン Hamfung

人口:約79万人(1990年)

朝鮮民主主義人民共和国東部に位置する直轄市。歴史的には咸鏡南道(ハムギョンナムド)に属し、その道庁所在都市となっている。東海岸では最も広い咸興(ハムフン)平野の北にあり、城川江(ソンチョンガン)にのぞむ工業都市。

工業は、植民地時代に基盤が形成された化学工業が中心で、肥料や化学繊維が生産されている。工場などは、旧市街地の南方の沿岸部に位置する興南地区に集まっている。朝鮮戦争では激戦地となり、工業施設は大きな被害を受けたが、戦後、東側諸国の技術援助を得て復興された。

歴史的には、北朝鮮東部の軍事的要衝、周辺地域の物産集散地として発達した。李朝を興したの太祖・李成桂の出身地で、退位後の隠棲地でもあり、関連する史跡等が多く残されている。

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