地理学におけるメディア研究の現段階−「情報の地理学」構築のために−．

• 原文では、本文中の句読点として「，．」が用いられているが、ここでは「、。」を原則とした。
• 表は、主旨が変わらない範囲で、HTMLのTABLE機能で表現しやすい形に書き直した。
• 強調表現（傍点など）は、HTMLで表現しやすい形（太字など）に書き直した。
• 数式は、１行で表現できるように、表現を書き換えた。
• 仏語表記のアクサン、独語表記のウムラウト等は、すべて省略した。
• 文献の表示に際しては、「〜」を「-」としたほか、書誌の表現の一部を書き換えた。
• 明らかな誤記・誤植は訂正し、その部分を青字とした。

• I　はじめに
  
• II　「情報の地理学」の枠組
  
• III　メディア研究の現段階
  
  • 1)　通信メディア
    
  • 2)　放送メディア
    
  • 3)　印刷メディア
    
• IV　メディア研究の課題と展望
  
• 注
  
• 文献
  
• 英文要旨
  

I　はじめに

　用語の厳密な定義はともかく、現代が「情報化時代」であり、わが国を含む先進諸国の社会が、『情報革命』を経て「高度情報社会」へと進みつつあることは広く認められているところである。このため、今日ではさまざまな社会現象を情報化と結びつける議論をよく見るが、人文地理学（以下では、単に「地理学」と記す）の分野もその例外ではない。地理的現象の説明変数として、情報の概念を導入する研究例は、最近では珍しくなくなった。
　しかし、一方では、地理学における情報の扱い方が不充分、ないし偏りが大きいという指摘もされている、とりわけ、地理学の一分野として何らかの意味における「情報の地理学」を構築しようとする立場をとれば、体系の欠如・蓄積の不足はことさらに強く感じられる。「情報の地理学」の活性化を唱え、体系化の枠組を示そうとする試みも、目下のところ文字通りの「試論」の域を出るものは見当たらない。
　地表面上の人文・社会活動全般を対象とする地理学は、情報の現実を各分野の具体的研究にすでに反映させてきた。現段階では、地理学において情報への関心を内包した研究、換言すれば「情報の地理学」の萌芽である研究は、相互にほぼ無関係なまま、さまざまな分野に散在している。地理学における情報概念の成熟と、「情報の地理学」の体系化を進めるためには、こうした多様な既存の研究成果を整理し、有機的に結びつけることが必要である。しかし、無関係に散在する研究を対象の共通性だけから集めるという作業は、その意味が疑問視されるためか、充分にはなされてこなかった。
　そこで本稿では、「情報の地理学」体系化への準備作業として、地理学におけるコミュニケーション・メディアについての研究の現状を展望し、今後の課題を探ることを試みた。以下では、情報にかかわる地理学全体の中でのメディア研究の位置づけを示し（第II章）、その上でメディア研究の流れを既存研究のまとめとして紹介し（第III章）、最後に今後の課題を探る（第IV章）。
　なお、本稿で取り上げた文献は、わが国および英仏語圏に偏っており、特に欧文文献については主要な雑誌の論文しか検索していないことを、あらかじめお断りする。当然、相当の遺漏もあると考えられるので、読者の御教示を乞うものである。

II　「情報の地理学」の枠組

　竹内（1982）は、わずか２ページの小文であるが、表題の示すとおり「情報の地理学」の枠組を整理された形で提示している。これは、先行する同種の試論（例えば、稲永（1969）の「情報地域学」概念）を包含するものであり、本稿の議論の出発点として最も適している。
　「地理学が問題とする社会の空間組織あるいは環境というものにとって、『情報革命』1)がもたらす新しい意味は非常に大きいのに、その研究は残念ながら非常に遅れている」とする竹内は、「地理学が情報の研究においてどのような到達点をもっているのか、そしてどのような研究の展望があるのかを、各人が自分の研究分野に即して考えること」の必要を説き、到達点と展望の枠組を次のように示している（要約は引用者）。

［到達点］（既存の成果）
• モノ・ヒトによって担われた情報の動き
• モノの動きが情報伝達によって代替される現象（経済・金融空間）
• メンタル・マップ
• 文化地理学における「場所の意味づけ」

［展望］（残された重要な問題）

1. 人間の領域性（human territorialty）を動物行動学との関連で明らかにすること
2. モノやヒトの動きの実体を伴わず、またモノの動きを代替するものでもない情報の動きが、空間組織形成において果たす役割を明らかにする
3. 情報が人々の行動を通じて、具体的には、広義での政治的意思決定などを通じて、空間組織形成にいかに大きく関与しているかの解明

III　メディア研究の現段階

第２表　メディアの分類 Table 2 Classification of communication media 情報流通センサスの項目分類 本稿の分類 電気通信系 電話 電報 電信 データ通信 ファクシミリ 1) 通信メディア ラジオ テレビ 2) 放送メディア 輸送系 郵便 1) 通信メディア 印刷 3) 印刷メディア 複写 録音 空間系 対話 教育 鑑賞

　メディア別の研究展望に入る前に、本稿で扱うメディアの範囲を定めておく。メディア研究には（定義によっては）、金融空間や中枢管理機能の議論が含まれうるが6)、ここでは常識的に「マス・メディア」ないし「通信事業」の範囲に入るものに対象を限った。具体的には、郵政省の情報流通センサス調査対象めでぃあのうち、電気通信系・輸送系のメディアを対象とした。ただし、分類項目は簡略化した（第２表）。
　空間系メディアを除外したのは、研究例がほとんどないことに加え、空間系メディアが常識的に理解されるメディアとは異質の側面をもっているためである。例えば、「対話」すなわちフェイス・トゥ・フェイスについては、空間的拘束の大きい情報流通形態が、メディアによる情報流とはまったく別に存在していると考えられる7)。
　なお、前章では「空間的拡散研究」と「メディア研究」とを分けたが、空間的拡散研究の中でも拡散する項目にメディア関連施設を取り上げているものは、メディアの普及過程を明らかにする一種の産業論的研究としてのメディア研究であると考えられる。そこで、以下では、電話局・放送局などを扱った空間的拡散研究もメディア研究の例として言及する。

1)　通信メディア
　郵便・電報・電話などに代表される通信メディアは、一対一を原則とするパーソナル・コミュニケーションを媒介するメディアであると同時に、使用希望者への無差別開放を原則とするコモン・キャリア（common carrier）でもある。社会の成員の間に全方位的情報交流を保証するシステムである通信メディアが公営であることは、その公共性の反映である。
　したがって、地域や国家において、通信メディアの整備状況に著しい地域格差が生じているような状況下では、通信メディアの空間的な広がりが、地域・国家社会の統合の程度を表わす指標となりうる。例えば、Cloher（1978）とPawson and Quigley（1982）は、それぞれオーストラリアとニュージーランドの一地方を例に、開拓時代における郵便や電信など通信メディアの発達の地域的偏りを描き、情報流通条件の地域間格差が地域経済の格差を生み、さらには都市形成にも影響を与えていくことを示している（Pawson and Quigley, 1982, Fig.7）8)。
　もちろん、情報流通条件の相対的向上が地域経済を活性化するのと同様に、条件の相対的低下は地域経済を停滞させる。Langdale（1979）は、アメリカ合衆国において、電信網が西部方面へと成長しかけていた時期に、一時的に電信網の西の終点となったバッファローにおける農産物市場の活性化と、その後の停滞の事例を紹介している。
　ある新しい通信メディアが成長し、ネットワークを充実させていく過程は、空間的に見れば、ネットワーク端末施設である郵便局や電話局といった施設の空間的拡散過程として理解できる。例えば、Robson（1973）は19世紀のイギリスにおけるさまざまなイノベーションの一例として、ガス灯などとともに電話局を取り上げ、電話局の設立時期が、その都市の都市規模とすでに電話局のある都市からの距離とによって、ほぼ説明できることを明らかにしている9)。
　しかし、空間的拡散過程としての理解とは別に、産業論的視点から通信メディアのネットワーク形成を見ることもできる。例えば、Langdale（1978）は19世紀末から20世紀初頭にかけてのアメリカにおいてベル・システム（the Bell System）が長距離電話網を形成する過程を、独占と競争という点に焦点を当てて考察している。こうしたLangdale（1978）の視点は、今日的問題を扱った研究（Langdale, 1983）や、政策提言的論文（Langdale, 1982）にも一貫して保たれている。
　通信メディアのネットワークが未成熟な段階においては、電話局などばかりではなくエンドユーザーである加入電話台数（普及率）も地域的に偏っている成長する。稲永（1958）は、1953年当時の東京・大阪を除いた全国278市について加入電話台数に基づく通信発生力という指標を作り、その都市間のばらつきを、(1)全国共通な要因、(2)特殊地域構造による要因、(3)地域区分、の三者で説明している。(1)については、人口・事業所数・第２次産業従業者数・第３次産業従業者数・商店販売額から回帰平面が求められ、(2)では高級住宅都市・温泉都市・行政都市の通信発生力は高く、鉱山業都市は低いことが指摘されており、(3)については全国を13地域に区分した説明がなされている。要するに、当時のわが国における電話の普及は、平均的水準より住宅用の普及が進んでいた高級住宅都市、商用・公用の普及が進んでいた温泉都市（観光地）・行政都市などを中心に、中央日本から周縁日本へと波及しつつあったのである（稲永, 1959, 第5図）。
　このように、通信メディアが未成熟な段階では、加入台数ばかりでなく電話通話流も、単なる経済指標ではない総合的な指標によって説明されうる。タンザニア（Gould, 1970）、西マレーシア（Leinbach, 1973）については、商業・教育・厚生・コミュニケーション・交通などの諸指標から、主成分分析によって設定された近代化指数（modernization score）を各都市について算出し、重力モデルを適用して電話通話流を説明することが試みられている。特に西マレーシアについては、近代化の中心点（core of modernization）が求められており（首都クアラルンプール近郊）、電話通話流の成長も首都周辺から周縁地域へと波及していくものと推察される。
　以上のように、通信メディアが充分に普及しおらず、整備状況に著しい地域格差がある段階では、地域格差の把握と解明が地理学の課題である。
　しかし、通信メディアのネットワークが充分に発達した段階においては、ネットワーク端末施設はどこにでも存在する−すなわち、どこにいる誰もが公平に使用できる−ことになる。この段階では、通信メディアの使われ方に地域差が生じ、特定区間の情報流（具体的には電話通話流など）が他より卓越する、といった現象が地理学的関心の対象となる。こうした通信メディアの運ぶ情報流の大きさは、地域間の社会的な統合の強弱の指標と考えられ10)、1930年代以来さまざまな形で結節地域・機能地域・都市システムなどの研究が、通信メディアの情報流を指標に取り上げてきた。このため、機能地域などの研究の中には、通信メディア（特に電話）についての「情報の地理学」の研究例が多く存在している。
　森川（1978）は、中国地方の電話通話流データに、さまざまな結節地域・機能地域の分析手法を用いて、結果を比較した優れた研究であるが、ここで先行研究例として紹介されている中にも、電話通話流を取り上げているものは多い（第３表）。こうした一連の研究成果は、結節地域・機能地域研究としても妥当なものである。すなわち、電話通話流は他の指標によって求められる常識的な結節地域・機能地域の構造に従って規模が説明される、というわけである。しかし、単一地域・単一時点・単一手法による研究から得られる知見には、おのずから限りがある。今後の研究の方向としては、同一手法のさまざまな地域への適用と結果の比較、同一地域の時系列変化の捕捉（土谷（1980）は、1969年と1977年の近畿地方における電話通話流を分析し、大阪の相対的地位低下・県庁所在地レベルの向上を指摘している11)）、同一地域へのさまざまな手法の適用（森川, 1978; Clayton, 1974）やさまざまな種類のデータの利用、などが期待される。

第３表　電話通話流による結節地域・機能地域研究 Table 3 Studies on nodal and functional regions by telephone calls 森川（1978）が言及しているもの その他 （素朴な連結法） 川口（1935）：北海道 稲永（1963）：北海道 竹内　節（1975）：全国 1. 直接連結法 Simmons（1972）：カナダ、オンタリオ・ケベック地方 森川（1961）：九州 伊藤ほか（1978）：東海地方 山田（1982）：北海道 2. グラフ理論法 Nystuen and Dacey（1961）：アメリカ合衆国、ワシントン州ほか 土谷（1980）：近畿地方 3. 機能的距離法 Hirst（1975）：ウガンダ 4. 因子分析法 Illeris and Pedersen（1968）：デンマーク 土谷（1980）：近畿地方 5. 直接クラスター法 Clayton（1974）：ボストン近郊

　一方、わが国の場合には12)、このような地理学アカデミズムによる研究の流れとは別に、電電公社の業務上の必要からなされた地理学的研究もある。とりわけ、稲永（1956）、竹内（1975）は、しばしば引用される文献である。
　稲永（1956）は、電電公社における職員教育用テキストとして編まれたもので、この時期までの稲永の研究を総合した内容となっている。全体は、

1. 通信地理の基本的問題
2. 通信発生の地理的因子
3. 通信交流の地理的因子
4. 通信圏

• 浸透 penetration（視聴可能な地域が限られ、普及率も低い）
• 拡張 expansion（大出力局が開設され、普及率が急成長する）
• 整理 consolidation（普及率の伸びが不安定になる）
• 飽和 satiation（普及が限界に達する）

1. 東京・大阪・名古屋（時期I）
2. 広域中心都市群（時期II）
3. 地方中心都市群（三大都市周辺を除く）（時期III〜V）

IV　メディア研究の課題と展望

　前章での検討を通じて明らかなように、地理学におけるメディア研究は、いわば「前史」段階にある。確立された手法も乏しく、研究成果の批評・評価の場も少ない。参照すべき既存の業績も散在している上、多少関連のあるものまで含めて周辺諸学の成果まで渉猟しようとすれば、膨大な量の前で焦点はぼやけてしまう。そのような条件の下で、地理学におけるメディア研究は進められなければならない。
　メディア研究の諸分野がそれぞれに抱えている問題点や課題については、前章でも言及した。しかし、現在の研究成果の延長を進めるだけでは「地理学におけるメディア研究」を体系的に編成することはできない。体系化を意識的に推進し、「地理学におけるメディア研究」を活性化させるためには、それにふさわしい学問的基盤整備が必要である。このためのさしあたりの課題としては、（１）メディア・アトラスと、（２）メディア地誌の試みが考えられる。
　（１）メディア・アトラスは、さしあたりわが国について、メディアの空間的展開に関する基礎的統計類を地理学の共有財産として利用できる形に再編集する作業である。前章で通観したように、すでにさまざまなメディアについて、地域構造を分析した研究がある。こうした成果を「メディア研究」の視点から読み直し、統計類を整えれば、「メディア研究」の出発点として有益なものとなろう。
　実は、これに類する試みは非学術的な形ではあるが、「高度情報社会」を指向した官庁等の報告書類によって大胆に、粗雑な点もあるもののすでに進められている28)。例えば、電気通信総合研究所（1979, 1980, 1981）や芙蓉情報センター（1978, 1981）などにおいては、情報資源の地域格差をさまざまな指標でとらえる試みがなされているが、そうした試みは同時にさまざまなメディアの地域差を記述していく作業にもなっている29)。国土庁（1985）にもこうした一連の成果が一部取り入れられている。これらの報告書類は、もとより地域格差の抽出が主な目的であり、個別の記述自体が目的ではないが、メディア・アトラスを構想する上で参考にするべきである。
　（２）メディア地誌は、特定地域における諸メディア全体の状況（いわゆる「メディア環境」）を記述する作業であり、その地域におけるコミュニケーション状況の実態に迫るものである。例えば、情報量全体は膨大に供給されながら、地元のニュースを報じる媒体の欠けているような大都市近郊の地域と、情報量はさほど大きくないものの、地域的メディアが充実しているような地方小都市の地域では、地域住民のコミュニケーション活動は異なった様式をとるであろう。また、個々のメディアに注目しても普及しやすい地域とそうでない地域がある。こうした地域性については、地道な地誌的記述が充分積み上げられなければ、系統地理に相当するメディア研究も堅実な成果を上げることはできない。同じような試みは、新聞学・社会学からもなされているが（例えば、南信地方を扱った東京大学新聞研究所（1981））、そうした成果をも参照しつつ、地理学的視点に立ったメディア地誌の試みが待たれる。
　このような具体的作業を通じて、「地理学におけるメディア研究」に一定の体系的枠組が確立されるならば、われわれは『情報革命』の実態を地理的に把握することが可能になる。実態の把握は、さらに進んで竹内（1982）のいう「社会の空間組織あるいは環境というものにとって、『情報革命』がもたらす新しい意味」をめぐる議論に具体性を与えることになろう。すなわち、「情報流の研究」と「環境認知の研究」を有機的に結びつけた「情報の地理学」の展開が期待できるようになるのである。
　「情報の地理学」の充実が「情報を使った地理学」の具体化につながることは、第II章で述べたとおりである。しかし、「情報の地理学」が充分発達するならば、単なる「情報を使った地理学」を超えた地平に、「情報」をキーワードとして人文地理学全体に再編成を迫るような「情報地理学」ないし「情報主義地理学」とでも称すべき分野を構築することさえも視界に入ってくるであろう。すでに経済地理学の周辺では、説明変数のひとつに情報を取り上げるような「情報を使った経済地理学」を超えて、「情報」に絶対的な価値を認める「情報主義経済地理学」とでも呼ぶべき分野が展開しつつある30)。
　「情報」のインパクトはきわめて大きく、地理学のパラダイムを新たなものにしうる可能性すらもつものである。このことは、現実の社会の『情報革命』の進行に伴い、地理学におけるさまざまな『革命』を通じて、段々と明らかになってきた、しかし、「情報の地理学」にせよ、「情報地理学」にせよ、基礎となる「メディア研究」抜きでは単なる空理空論となりかねないのである。

	本稿作成に際し、東京大学教養学部人文地理学研究室、理学部地理学教室、新聞研究所の各図書館に文献検索の便宜を計って頂いた。また、原田　榮先生（茨城大）をはじめ多数の方々に文献類を頂戴した。伊藤達雄先生（三重大）、寄藤　昂先生（エポック・リサーチ）には、文献の所在等について特に教示を得た。記して感謝の意を表する。 　本稿の概要は、1984年度秋季学術大会において口頭発表した、その折、多数の方々から貴重なコメントを頂いたことは、本稿執筆の励みとなった。 　なお、大学入学以来の長年の御指導に感謝し、近く定年退官される西川　治先生に、小論を献呈申し上げる。
	（投稿　1985年4月5日） （受理　1985年10月5日）

• 1)　ここで竹内（1982）が『情報革命』という表現を用いたことに対し、本稿の閲読者は「印象的で正確ではない」と批評を加えた。しかし、この場合に限らず、『情報革命』は厳密に定義された術語であるよりも、むしろ社会の急速な情報化を『革命』という印象でとらえた修辞的表現であるのが普通である。本稿における『情報革命』もこれに準じている。
  　なお、「情報化社会」の術語としての定義は、内川・稲葉（1982, pp.115-116）にある。また、古典的参考文献としては、林（1969）がある。
• 2)　さしあたり、Goddard and Pye（1977）を参照。邦文による解説としては、児島（1980）が詳しく、研究の位置づけは、山崎（1984）が行なっている。
• 3)　Bakis（1975,　1980）、Dupuy（1981）など。なお、Kellerman（1984）が引用したBakis（1981）は、Bakis（1980）の英訳と思われるが、未見のため確認していない。
• 4)　さしあたり、邦文の杉浦（1975）、竹内（1979）、高橋・江幡（1980）を参照。
• 5)　当然ながら、空間的拡散理論による研究のすべてが情報流を考察しているわけではない。「拡散する項目（item）を情報とイノベーションに限定し」た空間的拡散研究の展望論文に、杉浦（1976）がある。
• 6)　金融活動、特に為替などは、モノ（カネ）の動きが情報で代替される点でメディアと共通する性格があり、両者を同列に扱う研究も早くから存在した（川口, 1933）。
• 7)　例えばBlaikie（1973）は、情報の種類によって拡散過程が異なる具体例を示し、隣接効果によって−すなわち、くちコミによって−広がるイノベーションの存在を示している。また一方では、Tornqvist（1970）が業務上のコンタクトの方法として「対話」の重要性を認め、経済発展の中でその重要性が一層強くなることを示唆している。これを受けてわが国では、横浜市・芙蓉情報センター（1982, pp.154-173）が、横浜市内の事業所の幹部社員について、業務上の「訪問」の分析を試みており、注目される。
• 8)　新大陸の植民地にはどこでも同じような事情があったが、特に19世紀のオーストラリア・ニュージーランドは、本国イギリスやヨーロッパとの通商に依存しており、市場価格などの情報がどれだけ早く入手できるかによって地域経済の状態が左右された（ブレイニー, 1980, pp.186-190）。
• 9)　この研究を含めて、同種の研究については、杉浦（1976）参照。
• 10)　この素朴な仮定についての反省的検討はほとんど見られない。森川（1961）は電話を中心機能の指標とすることの妥当性について、Christallerらを引きながら検討しているが、そこで問題とされているのは電話普及率の低さや技術的偶然性によって生じるバイアスが重大なものか否かという点にすぎない。そもそも、ある通信メディアがどのような理屈でどのような中心機能の指標となりうるのか、という点についての反省がなければ、データの機械的な分析はともかく、そこから導かれてくる機能地域論などは妥当性を欠くことにもなりかねない。
• 11)　土谷（1980）は、電話通話流のこうした変化を、従業者数をもとにした人口ポテンシャルを指標とした都市のアクセシビリティの変化と結びつけ、「大阪のアクセシビリティは停滞し、相対的には低下した……ため、特に……県庁所在地レベルの都市の中心性が上昇し、1969年当時は直接大阪に従属していた地域をその勢力圏に収めるようになった。」と結論づけている。しかし、２時点間に生じたであろう電話という通信メディアの普及・大衆化過程を考慮すれば、必ずしもこのような結論は導けない。1977年において、仮にテレックスを指標とした分析をすれば、1969年の電話の場合以上に大阪への集中が見られたはずである。２時点間に、電話から他のメディア（例えばテレックス）に乗り換えた情報交流も小さいものではなかったであろうし、逆にそれまで電話では送られないような情報が電話流を生じさせることもあったであろう。
• 12)　諸外国にも同様の事情はあろうが、本稿では文献検索の対象から省いた。
• 13)　稲永（1963）は、直接連結法による都市階層構造を論じたもので、稲永（1956）における通信圏の議論とは異質のものである
• 14)　稲永（1956）にはやや説明不足の点もあるので、稲永（1967）に従って述べるならば「通話度」は次のように求められる。
  ｔ＝（ν−ｕ）／σ

  ｔ；発信地と着信地相互間に交流する通信量の基準化された通信利用係数−郵便の場合は通郵度、電報ならば通報度、電話は通話度
  σ；発信地と着信地相互間に交流する通信量の標準偏差
  ｕ；発信地と着信地相互間に交流する通信量の平均値
  

  ν＝（Ｄ＋Ｒ）／（Ｐ1×Ｐ2）

  Ｐ1；発信地の人口
  Ｐ2；発信地から交流する着信地の人口
  Ｄ；発信地から着信地へ発信される通信量
  Ｒ；発信地の着信地からの着信通信量
  

  ただし、実際の適用例ではＰ1、Ｐ2を発信地・着信地の加入電話台数で代用することが多い。また、ｔを求めず、νをもって通話度とすることもある。なお、「通話度」概念を最初に提示した、稲永（1956）には「通郵度」、「通報度」などはあるものの「通話度」という表現はない。上述の意味で「通話度」という表現が見られるのは、稲永（1967）以降のようである。ただし、稲永（1951, 1963）には、市外通話量に占める特定の対地との通話量の比率を意味する「通話度」という表現がある。

• 15)　伊藤ほか（1978）は、「通話度」の式が重力モデルの一変型であることを明らかにしている。伊藤ほか（1978）の内容は、要約されて伊藤（1982b）となっている。また、単純な重力モデルは、益子（1972）なども用いている。
• 16)　竹内（1975）の内容の一部は電電公社の「テレトピア」1975年12月号に無署名で紹介されている。
• 17)　電波監理は国際電気通信条約（International Telecommunication Convention）によって国家主権に属するものとされ、わが国ではこれを受けた形で電波法がある（内川・稲葉, 1982, p.73, pp182-184）。
• 18)　杉浦（1976）参照。
• 19)　Doucet（1983）は、先行事例としてInnis（1953）をあげている。
• 20)　新聞以外に有力なマス・メディアが発達していなかった当時、世論・社会統制といった問題に関心を向けたシカゴ学派が新聞研究に取り組んだのは当然のことであった。パーク（1972）［原著は1925］はその古典的事例である。また、原田（1974a）、高木（1979）は、イギリスのDickinsonらとともに、シカゴ学派のPark、Galpin、Kolbらの業績を先駆的研究事例にあげている。このうち、Galpinらについては三谷（1967）にまとめられている。
• 21)　同種の研究については、Kariel and Rosenvall（1978）の注7に紹介されている。なお、同種の先駆的研究としてBurgess and Gold（1985b）があげているCole and Wysall（1968）、Goodey（1968, 1969）のうち、Goodeyの２編は文献表（Burgess and Gold, 1985a, pp.256-270）に載っていない。Kariel and Rosenvall（1978）は、Goodey（1969）には触れているが、Goodey（1968）には言及していない。結局のところ、Goodey（1968）がどの文献を指しているのかは不明である。
• 22)　テレビについては前出のGould and Lyew-Ayee（1985）、Brooker-Gross（1983）を参照。
• 23)　Pred（1971a, b）の内容を含めてまとめられたPred（1973）は、新聞のニュース・郵便・物流・移動費用などを指標として19世紀アメリカの都市システムを描いている。
• 24)　Pred（1971b, p.177）がごく簡単にふれている
• 25)　社団法人・日本ABC協会は広告活動の合理化を計る目的で、会員となっている新聞・雑誌類の部数等を公査する団体であり、定期的に各種のレポートを会員に配布している。いわゆるABC公査部数は、新聞社の公称部数などに比べれば実勢に近いものではあるが、必ずしも正確であるとはいえない。したがって、ABC公査部数を分析にかける場合は、資料の精度に配慮すべきである。
• (26)　原田（1972）は府県単位で全国を対象に分析をしている。このほか、市部のみのデータを利用した研究として、原田（1971, 1977a, b, 1978b, 1980b）など、市郡データを利用した研究として、加悦（1974）、岡沢（1984）、山田（1985a）などがある。
• (27)　わが国の最近の状況についての記事の一例としては、石沢（1984）があげられる。この記事では、都市型と地方型といった対照についてまとめられているだけでなく、特定の地方に強い雑誌が、具体的誌名を列挙して紹介されている。
• (28)　こうした報告書類は、国土庁・郵政省・通産省をはじめ多数の省庁等で出されているが、ほとんどは非公開扱いである。なお、芙蓉情報センター（1978, 1981）は、Yorifuji（1981）、寄藤（1984）に概要がまとめられている。
• (29)　性格は異なるが、小論ながら寺阪（1979）にも同様の指向が認められる。
• (30)　さしあたり、今井（1984）を参照。近年、経済地理学において、研究開発部門の立地や、広告業の地域展開といった話題を耳にすることが多いのも、こうした傾向の反映である。

• 阿部和俊（1977）：地域間情報フローに関する一ノート−テレックスデータを利用して−．
  経済地理学年報，23，67-82．
• 阿部和俊（1979a）：電話とテレックス．
  北村嘉行・寺阪昭信編：『情報流通の地域構造』大明堂，192-201．
• 阿部和俊（1979b）：ラジオとテレビ．
  北村嘉行・寺阪昭信編：『情報流通の地域構造』大明堂，202-210．
• 阿部和俊（1979c）：新聞．
  北村嘉行・寺阪昭信編：『情報流通の地域構造』大明堂，211-218．
• 阿部和俊（1984）：近代日本における新聞社通信局網の変遷．
  愛知教育大学研究報告，33（社会科学編），19-38．
• 石沢治信（1984）：いま、雑誌は都市に集中し次々に、新たな都市型雑誌を生み出している!!．
  Rack Ace，2-4，6-9．
• 伊藤達雄（1982a）：通信機能による分析−電話通話（市外通話）の場合．
  田辺健一編：『日本の都市システム−地理学的研究−』古今書院，98-112．
• 伊藤達雄（1982b）：名古屋大都市圏の分析−電話通話流による都市システム．
  田辺健一編：『日本の都市システム−地理学的研究−』古今書院，316-328．
• 伊藤達雄・望月順一・宮崎　清（1978）：電話通話流からみた東海地方の地域システム．
  地域問題研究，1号，17-34．
• 稲永幸男（1951）：『電話地理』
  電気通信省業務局，（一部未見）．
• 稲永幸男（1956）：『通信地理』
  電気通信共済会，229ページ．
• 稲永幸男（1959）：電話通信発生からみた日本の地域区分．
  地理評，32，145-161．
• 稲永幸男（1963）：北海道における通話圏の地域構造．
  地理評，36，451-463．
• 稲永幸男（1967）：通信．
  幸田清喜編『経済地理学II』朝倉書店，169-186．
• 稲永幸男（1968）：地域相互間の情報交流からみた距離について．
  地理評，41，520-526．
• 稲永幸男（1969）：情報地域学からみた通郵圏について．
  立正大学人文科学研究所年報，8号，88-103．
• 今井賢一（1984）：『情報ネットワーク社会』
  岩波書店，215ページ．
• 内川芳美・稲葉三千男（1982）：『マスコミ用語辞典』
  東洋経済新報社，302ページ．
• 岡沢美奈子（1984）：香川県における新聞の配布と講読．
  香川地理学会会報，4号，15-18．
• 加悦信一（1974）：熊本県の新聞配布地域．
  熊本電波工業高等専門学校紀要，1，97-109．
• 川口丈夫（1933）：都市圏勢力決定因子としての電信電話為替の統計学的研究．
  大塚地理学会論文集，1，68-98．
• 国土庁計画・調整局編（1985）：『21世紀　情報化と国土−情報化の進展が人と国土に与えるインパクトに関する調査−』
  大蔵省印刷局，311ページ．
• 児島賢治（1980）：コミュニケーションと管理機能の立地．
  大分大学経済論集，32，56-76．
• 杉浦章介（1975）：地理学への行動科学的アプローチ−環境知覚をめぐって−．
  地理，20-3，51-65．
• 杉浦芳夫（1976）：空間的拡散研究の動向−情報の伝播とイノベーションの採用を中心として−．
  人文地理，28，33-67．
• 杉浦芳夫（1981）：INDSCALによるイノベーション拡散過程の空間分析−昭和初期の東海地方におけるラジオ聴取契約の事例−．
  人文地理，33，1-22．
• 杉浦芳夫（1983）：施設配置問題としてみた非利潤指向的な単一組織意思決定イノベーションの空間的拡散−戦後のわが国におけるラジオ放送局の普及過程を事例として−．
  人文地理，35，406-428．
• 高木彰彦（1979）：わが国における新聞配布圏に関する一考察．
  人文地理，31，461-473．
• 高橋潤二郎・江端正彦（1980）：行動地理学への二つのアプローチ−その現実と課題−．
  地理，25-11，11-23．
• 竹内啓一（1979）：主観の地理学からの逆照射−社会地理学の位相−．
  一橋論叢，81，653-667．
• 竹内啓一（1982）：情報の地理学のために．
  地理，27-5，88-89．
• 竹内　節（1975）：わが国における通話圏の構造とその特性　その１，その２．
  電信電話経営月報，309号，22-45，310号，10-41．
• 土谷敏治（1980）：電話通話からみた近畿地方の機能地域構造とその変化．
  人文地理，32，518-529．
• 寺阪昭信（1979）：情報の構造的特質．
  北村嘉行・寺阪昭信編：『情報流通の地域構造』大明堂，218-229．
• 電気通信総合研究所（1979）：『情報ストックの分布に関する研究−予備調査を中心として−』
  電気通信総合研究所，338ページ．
• 電気通信総合研究所（1980）：『情報ストックの分布に関する研究−家庭及び情報提供機関を中心として−』
  電気通信総合研究所，246ページ．
• 電気通信総合研究所（1981）：『情報ストックの分布に関する研究』
  電気通信総合研究所．（未見）
• 東京大学新聞研究所編（1981）：『地域的情報メディアの実態』
  東京大学新聞研究所，512ページ．
• パーク著，倉田和四生訳（1972）：新聞発達史．
  パーク，バーゼス，マッケンジー著，大道安次郎・倉田和四生共訳：『都市−人間生態学とコミュニティ論』鹿島出版会，81-98．Park, R.E., Burgess, E.W., and McKenzie, R.D.(1925): The City.
• 林　雄二郎（1969）：『情報化社会』
  講談社，209ページ．
• 原田　榮（1968）：日本における新聞の地方版設置と全国新聞の成立−新聞産業の地域的展開−．
  福島工業高等専門学校紀要，5，1-10．
• 原田　榮（1969）：わが国新聞創業の地域的諸相．
  福島工業高等専門学校紀要，6，14-20．
• 原田　榮（1970）：明治末期における新聞産業−地方新聞を中心に−．
  歴史地理学紀要，12，183-208．
• 原田　榮（1971）：長野県の新聞配布−その南北性について−．
  歴史地理学紀要，13，205-222．
• 原田　榮（1972）：わが国における新聞配布圏とその競合．
  福島工業高等専門学校紀要，8，98-103．
• 原田　榮（1974a）：大都市地域における新聞産業−東京都区部の場合−．
  地理評，47，343-358．
• 原田　榮（1974b）：大都市における新聞社の分布−東京を例として−．
  福島工業高等専門学校紀要，10，53-58．
• 原田　榮（1975）：新聞輸送の地理学的研究−東北地方の場合−．
  福島工業高等専門学校紀要，11，35-41．
• 原田　榮（1977a）：新聞配布の競合−東北地方における全国紙と地方紙の場合−．
  福島工業高等専門学校紀要，13，50-55．
• 原田　榮（1977b）：新聞配布の地域差について−東京発行夕刊の配布を中心とした地理学的研究−．
  総合ジャーナリズム研究，80号，88-94．
• 原田　榮（1978a）：新聞取材網と地方都市との関連．
  高野史男編：『地方都市の成立および発展の地域的基盤に関する研究』昭和51・52年度文部省科学研究費総合研究Ａ報告書，21-32．
• 原田　榮（1978b）：北海道における新聞配布の地域的特性．
  福島工業高等専門学校紀要，14，54-60．
• 原田　榮（1979）：昭和初期における地方新聞の広域配布．
  福島工業高等専門学校紀要，15，69-75．
• 原田　榮（1980a）：新聞社の分布と都市形成−1935年を中心に−．
  高野史男編：『都市形成の地域的基盤』大明堂，410-420．
• 原田　榮（1980b）：新聞配布と距離の関係−北陸三県の場合−．
  福島工業高等専門学校紀要，16，51-56．
• 原田　榮（1983）：わが国における放送事業の地域性．
  茨城大学教育学部紀要（人文・社会科学，芸術），32号，1-15．
• 原田　榮（1984）：わが国における雑誌配本の地域性(1)−都道府県別にみた場合−．
  茨城大学教育学部紀要（人文・社会科学，芸術），33号，1-15．
• 原田　榮（1985a）：わが国における雑誌配本の地域性(2)−総合誌・文芸誌・婦人誌の場合−．
  茨城大学教育学部紀要（人文・社会科学，芸術），34号，1-17．
• 原田　榮（1985b）：わが国における雑誌配本の地域性(3)−週刊誌配本の地域差−．
  茨城大学教育学部紀要（人文・社会科学，芸術），34号，19-35．
• 東　賢次・宇賀神道代（1979）：わが国におけるテレビ局の拡散−日本放送協会の場合−．
  東北地理，31，68．
• 芙蓉情報センター総合研究所（1978）：『わが国における情報資源の地域格差に関する研究』
  芙蓉情報センター，336ページ．
• 芙蓉情報センター総合研究所（1981）：『情報資源格差と地方都市』
  芙蓉情報センター，279ページ．
• ブレイニー著，長坂寿久・小林宏共訳（1980）：『距離の暴虐−オーストラリアはいかに歴史をつくったか−』
  サイマル出版会，291ページ．Blainey, G.(1966): The tyranny of distance: How distance shaped Australia's history.
• 益子清孝（1972）：秋田県の通話圏．
  東北地理，24，214-221．
• 三谷鉄夫（1967）：アメリカ社会学におけるサービス施設に関する考察−Walworth Countyを対象としたギャルピン，コルブらの研究成果を中心として−．
  北海道大学文学部紀要，15-2，31-65．
• 森川　洋（1961）：電話通話を指標とする結節地域の階層性について−主に九州を例として−．
  人文地理，13，1-16．
• 森川　洋（1978）：結節地域・機能地域の分析手法−中国地方を例として−．
  人文地理，30，17-38．
• 森川　洋（1982）：郵便通信（速達便）の場合．
  田辺健一編：『日本の都市システム−地理学的研究−』古今書院，85-98．
• 山鹿誠次（1951）：衛星都市としての浦和の機能−大都市圏の拡大に伴う地方都市の変質−．
  地理評，24，283-289．
• 山極二郎（1925）：大阪市の商業の勢力範囲（二）．
  地理評，1，155-165．
• 山崎　健（1984）：オフィス立地研究の動向と課題．
  人文地理，36，22-38．
• 山田晴通（1985a）：東北地方における日刊地域紙の立地．
  東北地理，37，95-111．
• 山田晴通（1985b）：日刊地域紙の系列展開−東北地方の二つの事例−．
  新地理，33，30-41．
• 山田　誠（1982）：市外通話による分析．
  田辺健一編：『日本の都市システム−地理学的研究−』古今書院，367-385．
• 山本健児（1981）：ある社会地理学の軌跡−ハルトケ学派の場合−．
  人文地理，33，334-351．
• 横浜市経済局・芙蓉情報センター総合研究所（1982）：『横浜市経済中枢機能強化基礎調査』
  横浜市経済局，189ページ．
• 寄藤　昂（1984）：情報資源の地域格差に関する研究−地方都市を中心として−．
  情報管理，26，916-931．

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