翻訳:2002:解題
トビー・ミラー
ラジオ[オーストラリアのラジオ放送産業].
コミュニケーション科学(東京経済大学),16,pp205-228.
原著 Miller, Toby (1997): Radio. in The Media in Australia: Industries, Texts, Audiences, second edition, Stuart Cunningham & Graeme Turner (eds), Allen & Unwin, Sydney, pp47-69.


トビー・ミラー:ラジオ[オーストラリアのラジオ放送産業]

 翻訳については、著作権等に配慮し訳文は掲出しておりません。
 ここでは、訳者=山田=による解題と、関連リンク集を公開します。

解題

 ここに訳出したのは、マス・メディア研究に関して、オーストラリアの大学教育における標準的な教科書の一つとなっている『オーストラリアのメディア(第二版)』の第二部「メディア産業」に収められた「ラジオ」と題する章である。詳しい書誌は以下の通りである。

Miller, Toby 1997, 'Radio', in The Media in Australia: Industries, Texts, Audiences, second edition, Stuart Cunningham & Graeme Turner (eds), Allen & Unwin, Sydney, pp.47-69.

この章は初版(1992年刊行)のときから存在し、第二版の刊行に際して加筆されている。
 原著の執筆者紹介などによれば、トビー・ミラー Toby Miller は、放送現場を経験した後、ニュー・サウス・ウェールズ大学などオーストラリアの大学で教え、現在はニューヨーク大学(Tisch School of Arts, New York University)に所属している。
 なお、『オーストラリアのメディア(第二版)』には、第三部「メディア制度:組織・文化・制作」にも、ヘレン・モルナー Helen Molnar という別の執筆者による同名の章があるが、こちらについては別の機会に紹介したい。

 ミラーによる概説は、20世紀のオーストラリアにおけるラジオの発達を、段階を追って紹介し、その上で、現在の放送法の枠組みにおける分類に沿って、様々なラジオ放送事業者の性格や運営方法の特徴を簡潔にまとめており、オーストラリアのラジオ業界の事情を知る入口として便利なものである。オーストラリア社会におけるラジオの位置づけは現在でも高く、ラジオ局がビジネスとして投資や投機の対象とされることもあれば、非営利的なニーズに応じた多様なサービスが提供されることで、各個人の日常的な社会生活において重要な機能を果たしていることも多い。その背景には、広大な国土と希薄な人口という基本的な条件に加えて、地域性ばかりでなく、宗教やエスニシティから、セクシュアリティまで、様々な基準によるコミュニティが、多文化主義の旗印の下で活発に機能しているオーストラリア社会の特性がある。
 なお、訳出に際して、「community broadcasting / コミュニティ放送」のように、日本語で特定の意味を付与されている用語を、日本のものとは大きく異なるものを指す訳語として用いている場合がある。これは、不自然な別の訳語を用意するよりは、同じ概念が文化によって異なる実体と結びつく例と捉えて、むしろ表現に素直に対応する訳語を与えた方がよいと判断したためである。こうした箇所についての訳者による注記や、原文に現れていない表現の補足は[ ]に入れて文中で補った。表題の[ ]も訳者による補足である。
 官庁や団体の名称などについては、既存の訳例によらずに語感を尊重して訳を与えている場合が多いので、初出時に原語を併記してある。このほか、必要と思われる語彙の英文表記は( )に入れて示しているが、人名については省略している。また、原文が( )の部分も( )で示されている。
 原著では、図表番号が章ごとではなく、部を通して付与されているため、この章に関わる2点にはそれぞれ Figure 2.4 / 2.5 と通し番号が与えられているが、訳出に際して通し番号は省略した。原著ではまた、文献は章ごとではなく、巻末に集成して一括掲載されているが、ここでは訳者の責任で本章での言及がある文献だけを抜き出した文献表を編集した。
 本文中に見られる事項に関連するウェブ・ページへのリンク集は、下記のURLからリンクをたどることができる。
http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/Y-KEN/text.html

 本件翻訳に際し、原著者および出版社にはご理解とご協力を頂いた。また、客員研究員として滞在しているマコーリー大学のクレイグ・リデル Craig Liddell準講師には、多くの助言を頂いた。記して感謝する次第である。
 本件翻訳には、2001年度東京経済大学中期国外研究員研究費の一部を用いた。

The translator thanks Professor Toby Miller, the original author, Allen & Unwin Pty Ltd, the original publisher for their kind permission and help to this translation. The translator also thanks Mr Craig Liddell, an associate lecturer at Macquarie University, for his valuable help on this attempt.

著作権等に配慮し訳文は掲出しておりません。抜き刷り/コピーをお求めの方は、下記のアドレスまでご連絡ください。
In order to avoid copy rights complications, translated Japanese texts are not given on the web. If you are interested in the Japanese tranlation of the text mentioned on this page, please contact the translater at:
yamada@tku.ac.jp

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