2004年度 青山学院大学「音楽史A」・「音楽史B」
(担当:山田晴通)
授業終了後、すぐにデータを掲出できない場合がございます。悪しからずご了承ください。
日付は、授業の行われた日です。データの掲出は、遅くなることがあります。
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音楽史B:2005年1月20日
補講2日目=最終回の授業では、1980年代におけるロック音楽の拡散〜衰退について、MTVの影響や電子楽器/デジタル技術の普及といった技術的な側面から概説しました。
音源としては、(実はアナログ的な表現手段しかなかった時代の)テクノ・ポップ、ニューウェーブ/フューチャリスト、そうした音の影響を受けたポップスなどを紹介しました。一部の曲順が、実際にかけた順番とは違います。
- クラフトワーク...Kraftwerk...テクノ・ポップの源の一つとなったドイツのグループ
- 1) Europe Endless (1977)
『Trans-Europe Express』(東芝EMI:1990[1977])
- 1) The Robots (1978)
『Man-Machine』(東芝EMI:1990[1978])
- 3) Pocket Calculator / 4) Dentaku (1991)
『The Mix』(Elektra:1991)
- トーキング・ヘッズ...Talking Heads...ニューヨークを拠点としたアメリカのグループ
- 1) Born Under Punches(1980)
『Remain In The Light』(SIRE:[1980])
- ヴィサージ...Visage...ニューウェーブ/フューチャリストなどと称されたイギリスのグループの一つ
- 1) Fade To Grey(1980):
『Fade To Grey / The Best of Visage』(ポリドール:1996)
- ウルトラヴォックス...Ultravox...同上、メンバーの一部が重なっている????
- 5) Vienna(1980):
『The Collection』(Chrysalis:1985)
- デュラン・デュラン...Duran Duran
...1980年代前半、最も人気が高かった「ロック・バンド」
- 1) Is There Something I Should Know(1983)
『Decade』(東芝EMI:1990[1989])
- デッド・オア・アライヴ...Dead Or Alive
...「エレクトロ」と分類されるオーストラリア出身のバンド
...ユーロビートなどとともに、今日のクラブ・ミュージックの一つの原型
- 5) You Spin Me Round(1987)
『Rip It Up』(EPIC/SONY:1987)
音楽史B:2005年1月19日
補講初日の前半では、1970年代前半のグラム・ロックについて代表曲を紹介し、グラムの特徴となった、男性の化粧、両性具有的イメージ、虚構性、耽美性などの広がりについて説明しました。
- 本来なら、ゲイリー・グリッター...Gary Glitter (b.1944) を取り上げたかったが、音源が用意できず省略
- T.レックス...T.Rex...グラム最大のスター、マーク・ボラン(Marc Bolan: 1947-1977)のユニット
- 1) Telegram Sam(1972)
- 3) Solid Gold, Easy Action(1972)
- 4) 20th Century Boy (1973)
『Marc Bolan & T.Rex Millenium Collection』(Digimode / Millenium:1999)
- 1) 20th Century Boy(録音年不詳)...アコースティック・ライブ
『Acoustic Warrior』(BMG:1999)
- ボウイ...David Bowie (b.1947)...グラム以前から独自のシアトリカルな舞台を展開、何度も浮沈を経験しながら現在まで第一線で活躍
- 1-1) Space Oddity(1972)...楽曲は1969年発表
- 1-7) The Jean Genie(1972)
- 1-16) Fame(1974)
『Bowie The Singles Collection』(東芝EMI:1996)
- スージー・クアトロ...Suzi Quatro...グラム全盛の英国で(日本でも)ヒットを飛ばした米国人女性
...グラムには分類されないが、シンプルな楽曲に低音を強調したサウンド、ブギーのビートはグラムと共通する
- 1) Can The Can(1973)
『The Wold One Suzi Quatro Greatest Hits』(EMI / 東芝EMI:1990)
- クイーン...Queen
...グラムのブーム後、グラムに近い位置から出発しながら、幅広い音楽性とパフォーマンスで独特の人気を得た
- 3) Killer Queen:オリジナルは、『Sheer Heart Attack』([1974])
- 1) Bohemian Rhapsody:オリジナルは、『A Night At The Opera(オペラ座の夜)』([1975])
- 17) We Are The Champions(伝説のチャンピオン):オリジナルは、『News Of The World(世界に捧ぐ)』([1977])
『Greatest Hits』(EMI / 東芝EMI:1994 [1981])...ロングセラーとなった初期〜中期のベスト盤
補講初日の後半では、、1970年代後半のパンク・ロックについて、ニューヨーク・パンクとイギリスの代表的バンドの曲を紹介し、パンクがイギリスで爆発的なブームになった背景について説明しました。一部の曲順が、実際にかけた順番とは違います。
- ニューヨーク・パンク
- ニューヨーク・ドールズ...New York Dolls
...グラムの影響を受け、ニューヨーク・オルタナティブの枠内にいた
...マルコム・マクラーレンが一時マネジメントに関わった
- 1) Red Patent Leather(1972)...ニューヨークでのライブ録音
『Red Patent Leather』(テイチク:1991 [1984])
- 1) Seven Days Weekend(1972)
『Seven Days Weekend』(テイチク:1991 [1984])
- ラモーンズ...Ramones...レコーディング・デビュー前から英国でも演奏し、直接的な影響を与えた
- 9) Blitzkrieg Bop(1976)
- 13) I Wanna Be Your Boyfriend(1976):オリジナルは、デビューアルバム『Ramones』([1976])
『RamonesMania』(Sire / ワーナー:[1988])...1976年〜1987年のベスト盤
- イギリスのパンク
- セックス・ピストルズ...The Sex Pistols...マルコム・マクラーレンが仕掛けたパンク最大のスター
- 5) God Save The Queen(1976)
- 8) Anarchy In The UK(1976)
『Never Mind The Bollocks Here's The Sex Pistols』(BMG:[1977])
- クラッシュ...The Clash...まじめな左翼パンク、徐々にダブなどへ傾斜していった
- 3) London Calling(1978)
ビデオ『This Is Video Clash』(Epic/Sony:1991 [1986])
- 2) This Is Radio Clash(1981)
『This Is Video Clash』()
- 本来なら、ダムド Damned を取り上げるべきだが省略
- ジャム...The Jam
...後に Style Council で1980年代のおしゃれなポップを担ったポール・ウェラーのバンド
- 1) In The City(1977):デビュー・シングル
『The Jam - Greatest Hits』(ポリドール:1991)
音楽史B:2005年1月11日
今回は、1970年代前半のプロッグレッシブ・ロックについて代表曲を紹介しました。
授業では、Yes の「危機」は最後にかけました。
- ELP...Emerson, Lake & Palmer...キース・エマーソン(keyboards)率いるプログレの中では最もポップなグループ
- 1)〜2) Promnade - Gnome
...クラシカル・ロックの例、ムソルグスキの原曲に基づく組曲形式
『Pictures At An Exhibition(展覧会の絵)』(ビクター:1999 [1972])...1971年のライブ録音
- イエス...Yes...プログレの中では最も様式性が高く、大衆的な人気のあったグループ
- 2) Cans And Brahams....ブラームス作品からの抜粋、Rick Wakeman (keyborards) のソロ(多重録音)
- 1) Roundabout
『Fragile』(Atlantic / eastwest japan:1996 [1972])
- 1) Close To The Edge
『Close To The Edge』(Atlantic / eastwest japan:1996 [1972])
- キング・クリムゾン...King Crimson
...ロバート・フリップ (g) 率いる超絶技巧に重点のあるバンド
...フリップ以外のメンバーを何度か大幅に入れ替えて存続したため、時期によってサウンドの特徴が異なる
- 8) Larks' Tangues In Aspic, Part II
『Larks' Tangues In Aspic(太陽と戦慄)』(EG / Virgin Japan:1990 [1973])
- ピンク・フロイド...Pink Floyd
...プログレという言葉以前から独自の音楽世界を作っていたバンド
...アルバムごと、作品ごとに多様な音楽要素が盛り込まれているので、断片的に聞いても理解しにくい
- 1) Speak To Me / Breathe In The Air
- 2) On The Run
- 3) Time
『Dark Side of the Moon(狂気)』(東芝EMI:1993 [1972])...超ロングセラー
音楽史B:2004年12月21日
今回は、ビートルズ後、1970年代のイギリスのロックの動向についての概説した上で、ハード・ロック〜ヘビー・メタル系の音楽を、1980年代のものまで紹介しました。
- 白人のアイデンティティを取り込む試行錯誤の例
- 1) Focus: Hocus Pocus (1972)
...オランダのロック・バンド
...ハードなロックの演奏に、ファルセットやフルート、口笛を重ねるという試み
『Moving Waves』(I.R.S./EMI-Bovema:1988 [1972])...ベスト盤
- レッド・ツェッペリン...Led Zeppelin...Jimmy Page (g), etc.
...ハード・ロックを代表するバンド
...ただし、授業ではアコースティックな側面を中心に紹介
- 3) The Battle Of Evermore...客演の女声はSandy Denny
- 4) Stairway To Heaven
『IV (Symbols)』(Atlantic / MMG:n.d. [1971])
- ディープ・パープル...Deep Purple...Ritchie Blackmore (g), etc.
...ツェッペリンと並ぶ、ハード・ロックの代表的バンド
...キーボードの役割がある程度大きく、初期にはプログレッシブ色が強い曲もあった
- 1) Speed King
『In Rock』(Warner Bros.:1987 [1970])
- 1) Highway Star
『Machine Head』(Warner Bros.:1986 [1972])
- エアロスミス...Aerosmith
...アメリカ的なハード・ロック
- 4) Walk This Way(1975)...後に Run DMC が取り上げてリバイバル(1986年)
『Toys In The Attic(闇夜のヘヴィ・ロック)』(CBSソニー:1990 [1975])
- 本来なら、1980年代初頭のNWOBHMを取り上げるべきだが省略
- デフ・レパード...Def Leppard
...ヘビー・メタルの様式を踏まえながら、よりポップ
- 5) Pour Some Sugar On Me
『Hysteria』(Bludgeon Riffola / Mercury:1987)
- ガンズ・アンド・ローゼズ...Guns 'N' Roses
...ヘビー・メタルの様式にとらわれないハード・ロック的な表現
- 1) Welcome To The Jungle
『Appetite For Destruction』(Geffen / ビクター:1987)
- メタリカ...Metallica
...ヘビー・メタルの様式にこだわりながら、単なる様式にとどまらない
- 4) One 『...And Justice For All』(Elektra/Asylum:1988)
音楽史B:2004年12月14日
今回は、前半でビートルズと同時代のアメリカの代表的なロック・バンドなどを、ウッドストックの出演者を中心に紹介した上で、エリック・クラプトンの演奏を例に、ブルースからロックへの流れについて紹介しました。
授業の際に使用した曲の音源メモを紛失したので、記憶よって紹介しています。一部に不正確な所があると思いますが、ご了解下さい。
なお、レスポンスシートを点検していて気づいたのですが、授業に遅れて来たために、後から板書だけを見て誤解し、今回取り上げた音源を「モダン・フォーク・ソング」であると思い込んだ諸君がいるようです。
この授業では、「フォーク・ソング・リバイバル」や「モダン・フォーク・ソング」については、曲を流すことはしていません。今回かけた曲は、フォークが盛んであった時代に平行して存在した様々な形態のロック音楽です。
- ウッドストック(1969)の出演者たち
- 2) Santana: Black Magic Woman
『Abraxas(天の守護神)』(CBS:n.d.[1970])
- 14) Jimi Hendrix: Purple Haze
...黒人系米人ギタリスト、英国で頭角を現し米国に凱旋 ドラッグがらみで窒息死(1942-1970)
『The Jimi Hendrix Experience / Are You Experienced ?』(MCA / ユニバーサル:1997 [1967])
- 9) Janis Joplin: Move Over...アルバム『Pearl』(1971)より
- 2) Janis Joplin: Summertime ...アルバム『Cheap Thrill』(1968)より
...女声ロック・ボーカルのスタイルを作った一人 ドラッグがらみの心臓発作で急死(1943-1970)
『Janis Joplin's Greatest Hits』(Columbia:n.d.[1973])
- アメリカのロック
- 1) Doors: Break On Through (To The Other Side)
...カリスマ性が高く、詩人としても評価されたJim Morrison(1943-1971 ドラッグがらみの心臓発作で急死)が中心
...詩的で激しい歌詞と、オルガンの音を全面に出したサウンドが特徴の西海岸のバンド
『The Doors』(Elektra/Asylum:1988 [1967])
- 2-1) The Allman Brothers Band: Hot 'Lanta (1971)...ライブ録音
...サザン・ロック(「南部ロック」という感じ)の代表的なバンド
...バンドの中核だったのは、ギタリストでオールマン兄弟の兄Duane Allman(1946-1971 バイク事故死)
『The Allman Brothers Band At Filmore East』(Polydor/PolyGram:n.d.[1971])
- エリック・クラプトンの演奏とそのオリジナルとなったブルース
...☆印をつけた曲は『The Roots Tracks of Clapton』(J!mco(ジムコ ジャパン):1993)収録曲です
- ☆6) John Lee Hooker: Boom Boom(n.d.)
- 19) The Yardbirds: Boom Boom(1964)
『The Yardbirds Greatest hits』(J!mco(ジムコ ジャパン):1993)
- ☆21) Howlin' Wolf: Sittin' On The Top Of The World(n.d.)
- 1-2) Cream: Sitting On The Top Of The World(1968)
- ☆22) Robert Johnson: Cross Road Blues(1936?)
- 2-1) Cream: Crossroads(1968)
以上、クリームの2曲は『Wheels Of Fire』(Polydor/PolyGram:n.d.[1968])
- 2) Cream: Sunshine Of Your Love(1967)...クリームのオリジナル曲
『Disraeli Gears』(Polydor/PolyGram:n.d.[1967])
音楽史B:2004年12月7日
ビートルズについての3回目です。前回、機器の故障で紹介できなかった音源を含め、今回は完奏する曲を減らして、できるだけ多くの音源を紹介しました。具体的には、『Help!』以降のビートルズの音楽を紹介してから、ドラッグと「サイケデリック」な感覚の音楽について簡単に説明し、最後に『Sgt.Pepper's』から『The Beatles(ホワイト・アルバム)』前後のビートルズの音楽を紹介しました。
授業の際に使用した曲の音源メモを紛失したので、記憶よって紹介しています。一部に不正確な所があると思いますが、ご了解下さい。☆印をつけた曲は『THE BEATLES ANTHOLOGY 2』(東芝EMI:1996)収録曲です。◎はビートルズの公式アルバムで、年号は最初の発表年です。
- ◎『Help!』(邦題『4人はアイドル』)(1965)
- 13) Yesterday...マッカートニーの作品 クラシカルな弦楽合奏はジョージ・マーティンによる
- ☆1-7) Yesterday...弾き語りによる原型
- ◎『Rubber Soul』(1965)
...ハリソン作品を含め、すべてオリジナル
...公演や公共の場所での行動が困難になり、スタジオ・ワークに費やされる時間が増えていく状況の中で作られた
...いろいろな意味でバランスがとれた佳曲が多く、アルバムとしても愛好者が多い
- 2) Norwegian Wood...レノンの作品
- 4) Nowhere Man...レノンの作品
...多重録音によるコーラス、哲学的な歌詞が特徴だが、このアルバムから実際の公演で演奏された数少ない曲の一つ
- ◎『Revolver』(1966)
...スタジオ・ワークへの傾斜が決定的に重要になり、実験的な音づくりが試みられる
...歌詞の上では、ラブ・ソングではないものが多くなる
- 2) Eleanor Rigby...マッカートニーの作品
- 3) I'm Only Sleeping...レノンの作品 テープの逆回転を利用した音づくり
- 5) Here, There And Everywhere...マッカートニーの作品 斬新なコード展開を試みながら美しい曲にまとめられている
- 6) Yellow Submarine...マッカートニーの作品 豊かなSE(効果音)の発想がおもしろい
- サイケデリック...ドラッグの影響下にある状態を再現したり、そのような状態で心地よい音楽
- 1) The Beach Boys: Woudn't It Be Nice(1966)
『Pet Sounds』(Capitol / 東芝EMI:1987 [1966])
- 2-16) The Rolling Stones: 2000 Light Years From Home(1967)
『The Rolling Stones / Singles Collection * London Years』(Abkco/ユニバーサル:2002 [1989])
- ◎『Magical Mystery Tour』(1967)
...アルバム収録は後だが、『Sgt.Pepper's』に先駆けたシングル(B面)として、独特のコンセプトを先取りした作品
...本来音程の違うマスターをつなぐという、アナログ技術では離れ業をやって構成されている
- 8) Strawberry Fields Forever
- ◎『Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band』(1967)
...コンセプト・アルバム、トータル・アルバムなどといわれ、アルバム全体を一つの作品とするあり方を示した
...全曲の歌詞をジャケット裏に印刷し、メッセージ性を強調
...ドラッグやインド神秘思想の影響も漂わせ、時代の雰囲気を反映している
- 1) Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band...冒頭の曲 ショーの幕開けを告げる演奏という形をとり、そのまま2曲目に連続して進む
- 2) With A Little Help from My Friend
- 7) Being For The Benefit of Mr. Kite
- 8) Within You Without You
- 12) Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise)
- 13) A Day In The Life
- ◎『The Beatles』(1968)...ジャケット・デザインから「ホワイト・アルバム」と通称
...アップルから出された最初のオリジナル・アルバム
...個人作業のスタジオ・ワークで、バラバラに作成されたものも多い
...いろいろなスタイルをとりあげ、聞き手のロック音楽に対する概念を広げた
- 2-6) Helter Skelter...マッカートニーの作品 ハード・ロック的表現の先駆として聞くことができる
- 2-12) Revolution 9...レノンの作品
...実験的なサウンド・コラージュ
...レノンはオノ・ヨーコとともに、こうした前衛的表現の作品も発表していたが、こうしたものをビートルズ作品にも含めたいと望んだ
- ◎『Let It Be』(1966)
...ビートルズの意図とは違うとはいえ、フィル・スペクターの編曲・編集によってビートルズの最終作として提示されたアルバム
- 10) The Long And Winding Road...マッカートニーの作品
作曲者の気に入らない編曲だった曲を、改めて「本来あるはずだった形」にし直したバージョン
『Let It Be... Naked』(Apple/EMI:2003)
音楽史B:2004年11月30日
ビートルズについての2回目です。今回は、ビートルズに続いた「ブリティッシュ・インベイジョン」について簡単に紹介してから、音楽的な過渡期に至った時期のビートルズの音楽を紹介する予定でしたが、授業中にAV機器が不調に陥り、実際には用意していた曲の一部しか紹介できませんでした。
授業の際に使用したのは以下の4曲だけです。いずれの曲も、音源はいろいろありますが、ここでは実際に授業で使ったCDのデータによって紹介しています。◎はビートルズの公式アルバムで、年号は最初の発表年です。
- ブリティッシュ・インベイジョン...ビートルズを契機に、米国で英国の音楽への関心が高まった
- 1-19) Peter & Gordon: A World Without Love (1964)
...ビートルズ以外で最初に米チャートの一位となった英バンドの曲
- 1-1) The Kinks: You Really Got Me (1964)
...R&B曲を下敷きにリフ中心に構成された曲、後への影響も大きい
『The British Invasion / The History Of British Rock』(Rhino:1991)
- 1-19) The Rolling Stones: Satisfaction (1965)
...ブリティッシュ・インベイジョン最盛期に、ストーンズの曲としてはじめて米チャートの一位となった
『The Rolling Stones / Singles Collection * London Years』(Abkco/ユニバーサル:2002 [1989])
- ◎『Help!』(邦題『4人はアイドル』)(1965)
...映画『Help!』用の曲が半分(LPのA面)
...編曲上の新しい試みなどが見られる一方、カバー曲も2曲あり、過渡期のアルバムとされる
- 1) Help!...レノンの作品 一応ラブ・ソング風だが、詩には内省的な面も見受けられる
音楽史B:2004年11月9日
今回から3回ほどの予定で、ビートルズについて集中的に取り上げます。今回は、デビュー前後までを中心に、初期のロックンロール・ビートルズ時代の音源を取り上げ、彼らの音楽性の背景を紹介しました。
授業の際に使用したのは(同じ曲のバージョン違いを別々に数えて)以下の16曲です。☆印をつけた曲は『THE BEATLES ANTHOLOGY 1』(東芝EMI:1995)収録曲です。◎はビートルズの公式アルバムで、年号は最初の発表年です。
- The Quarry Men...John Lennon が率いた最初のバンド
John, Paul, George ほか2名によるプライベート録音
- ☆1-3) That'll Be The Day (1958)...Buddy Holly の曲
- ☆1-4) In Spite Of All The Danger (1958)...McCartney/Harrisonのオリジナル
- Tony Sheridan & The Beat Boys (The Beatles)...最初の商業的録音
ハンブルグ時代 ドラムは Pete Best
- ☆1-10) My Bonnie (1961)...トラディショナル曲のロックンロール・アレンジ
シェリダンのバックバンドとしての演奏
- ☆1-11) Ain't She Sweet (1961)...ビートルズのみの演奏
- ☆1-12) Cry For A Shadow (1961)...Harrison/Lennonのオリジナル
ビートルズのみのインストゥルメンタル演奏
- メジャー・レーベルのオーディションに挑戦...多様なレパートリー
- 1) Money (1962)...Decca オーディション
『THE BEATLES VINTAGE GOLD』(テイチク/Overseas:1989)
- 10) Barrett Strong: Money (1960)...オリジナル(ただし、Motown=Tamla=盤)
『MOTOWN 1960s ベスト・コレクション』(ユニバーサル/Motown:2002)
- 14) Money (1963)...◎『WITH THE BEATLES』(1963)
- 17) Besame Mucho (1962)...Decca オーディション
- 20) A Taste Of Honey (1962)...ハンブルグ「スター・クラブ」でのライブ
以上2曲、『THE BEATLES VINTAGE GOLD』(テイチク/Overseas:1989)
- 12) A Taste Of Honey (1963)...◎『PLEASE PLEASE ME』(1963)
- メジャー・デビュー
- ☆1-22) Love Me Do (1962)...EMI オーディション...Pete Best (d)
- 8) Love Me Do (1962)...アルバム収録バージョン...Andy White (d)
◎『PLEASE PLEASE ME』(1963)
- 1) Love Me Do (1962)...デビュー・シングル...Ringo Starr (d)
◎『PAST MASTERS vol.1』(1988)
- 9) The Shirelles: Baby It's You (1961)...オリジナル(黒人女性コーラス4人組)
『シュレルズ グレイテスト・ヒット』(ビクター:1999)
- 10) Baby It's You (1962)
◎『PLEASE PLEASE ME』(1963)
音楽史B:2004年10月26日
今回は、ロックンロールの最初のピークが去ってから、ビートルズのブレイクに至る時期のティーン・ポップやサーフィン音楽について説明をしました。音源は、おもにコンピレーションものを使っているので、詳しいデータは省略します。
授業の際に使用したのは以下の11曲です。
- 前回の補足
- The Penguins: Earth Angel (1955)←これはレコード発表年:アラン・フリードの番組における録音(録音年不明)
『アラン・フリードのロックン・ロール・パーティー』(東芝EMI:1995)
- Jerry Lee Lewis: Great Ball Of Fire (1958)....邦題は「火の玉ロック」
板書で過って「Jelly...」と書いてしまいました。申し訳ありません。
- ティーン・アイドル...いずれも白人男性シンガー
- Niel Sedaka: One Way Ticket (To The Blues) (1960)...邦題「恋の片道切符」
- Paul Anka: You Are My Destiny (1958)...邦題「君はわが運命」
- Del Shannon: Runaway (1961)...邦題「悲しき街角」
- ビートルズへの道程
- Chubby Checker: The Twist (1960)...ビートルズ以前で最も多く売れた曲
典型的な12小節=ブルース形式を踏まえ、なおかつ、まったくの(シャッフルではない)8ビート
- Everly Brothers: Bye Bye Love (1957)
ビートルズ(レノン=マッカートニー)のボーカル・ハーモニーに大きな影響を与えた。
- サーフィン・ミュージックとサーフィン文化
- The Beach Boys: Surfin' Safari (1962)
- Jan & Dean: Surf City (1953)
- The Beach Boys: Surfer Girl (1963)
- The Ventures: Pipeline (1963)...ギター・インストゥルメンタル・バンドによるサーフィンをテーマにした代表曲
音楽史B:2004年10月12日
今回は、ロックンロールの成立事情について説明をしました。音源は、おもにコンピレーションものを使っているので、詳しいデータは省略します。
授業の際に使用したのは以下の9曲です。
- 1950年代のリズム&ブルースの例
- Fats Domino:
- The Fat Man (1949録音/1950発売)
- Boogie Woogie Baby (1949録音/1950発売)
- Domino Stomp (Twistin' The Stomp) (1953録音/1956発売)
- 「最初の」ロックンロール楽曲?...白人による黒人R&Bのカバー
- The Crew Cuts: Sh-Boom (1954)
- Bill Haley & His Comets: Rock Around The Clock (1954)
- 黒人のロックンロールとR&Bの影
- Chuck Berry: Maybellene (1955)
- Little Richard: Tutti Frutti (1955)
- 白人のロックンロールとカントリー音楽の影
- Carl Perkins: Blue Suede Shoes (1955)
- Elvis Presley: Blue Suede Shoes (1956)
- ロックンロールが死んだ日
- 1959年2月2日、当時大人気だったバディ・ホリーらが飛行機事故死...ロックンロール・ブームの終焉を象徴する衝撃的事件とされた
- Buddy Holly: That'll Be The Day (1957)
音楽史B:2004年10月5日
今回は、音源を紹介していません。
音楽史A:2004年7月17日
補講の第2日=授業2回分=にあたる今回は、モードジャズ以降の時代を(かなり強引に)概観しました。
授業の際に使用した音源(CD)は以下の25点です。
- モード直前のマイルス
- Julian "Cannonball" Adderley (as)
『SOMETHIN' ELSE』(Blue Note / 東芝EMI:1997 [1958])
Miles Davis (tp), Art Blakey (d)
- 1) Autumn Leaves (1958)
事実上のマイルスがリーダーだったとされている
- マイルスのモード・ジャズ
- Miles Davis (tp)
『KIND OF BLUE』(Columbia Jazz/CBS/Sony:1990 [1959])
Bill Evans (p), John Coltrane (ts), Cannonball Adderley (as), et al.
- 1) So What (1959)
...ハードバップ(=「枯葉」:といってもマイルスはあくまでもクールな印象だが)とはうって変わった感覚の演奏
- ジョン・コルトレーン
- John Coltrane (ts)
『GIANT STEPS』(Atlantic:1988 [1959])
McCoy Tyner (p)
- John Coltrane (ts)
『MY FAVORITE THINGS』(Atlantic:1988 [1960])
McCoy Tyner (p)
- 1) My Favorite Things (1960)
- ビル・エバンス
- Bill Evans (p)
『EVERYBODY DIGS BILL EVANS』(Riverside:1987 [1959])
- Bill Evans (p), Stan Getz (ts)
『BILL EVANS & STAN GETZ』(Verve/Polydor:1997 [1964])
- ウェス・モンゴメリー
- Wes Montgomery (g)
『THE BEST OF WES MONTGOMERY』(Verve / ポリドール:1987)
オリジナル・アルバムは『WILLOW WEEP FOR ME』([1969])
- 2) Impressions (1965)...ニューヨーク Half Note でのライブ
- (再び)マイルスのモード・ジャズ
- Miles Davis (tp)
『KIND OF BLUE』(Columbia Jazz/CBS/Sony:1990 [1959])
Bill Evans (p)
- フリー...一切の制約を排した即興演奏を追求する、という建前
- オーネット・コールマン
- Ornette Coleman (as)
『THE SHAPE OF JAZZ TO COME』(Atlantic/Rhino:1998 [1959])
- Ornette Coleman (as)
『FREE JAZZ』(Atlantic / eastwest japan:1998 [1960])
...Don Cherry (pocket tp), Eric Dolphy (bass cl) らの参加した「ダブル・カルテット」
- 1) Free Jazz - Pert I (1960)
- Ornette Coleman (as)
『AT THE GOLDEN CIRCLE, VOLUME TWO』(Blue Note / EMI:2002 [1966])
...ストックホルムで録音されたトリオ編成のライブ
- ジョン・コルトレーン...いわゆる「フリー・コルトレーン」
- John Coltrane (ts), Don Cherry (tp)
『THE AVANT-GARDE』(Atlantic/Rhino:2000 [1966])
McCoy Tyner (p)
- 2) Focus On Sanity (1966)...コールマンの作品
- セシル・テイラー
- Cecil Taylor (p)
『CONQUISTADOR!』(Blue Note/Capitol:1989 [1966])
- Cecil Taylor (p)
『SOLO』(Venus:1994)...東京でのソロ・ライブ
- 1) Choral Of Voice (Elesion) (1973)
- 電化(電気楽器の浸透)〜フュージョン
- ハービー・ハンコック
- Herbie Hancock (p), Freddie Hubbard (tp), et al.
『TAKIN' OFF』(Blue Note/Capitol:1987 [1962])
- Herbie Hancock (el.p), et al.
『HEAD HUNTERS』(Sony:1992 [1973])
- マイルス・デビスの「電化」...いわゆる「エレクトリック・マイルス」
- Miles Davis (tp), Herbie Hancock (elp), Wayne Shorter (ts), et al.
『MILES IN THE SKY』(Columbia/SME:2000 [1968])
- 1) Stuff (1968)...電気ピアノの導入
- Chick Corea (p), Jack DeJohnette (ds), Dave Holland (b), et al.
『EARLY DAYS』(Denon:1986)
- 4) Sundance (1969)...チック・コリアら BITCHES BREW セッション参加者による、アコースティックな演奏
- Miles Davis (tp), Joe Zawinul (elp), Chick Corea (elp), Wayne Shorter (ts), et al.
『BITCHES BREW』(Columbia/SME:2000 [1969])
- 1-1) Pharaoh's Dance (1969)
- Miles Davis (tp)
『ON THE CORNER』(Columbia/Legacy:1993 [1972])
- 1) On The Corner / 2) New York Girl(1972)
- フュージョン...玄人受けする芸術性の高いものから、軟派な大ヒットまで幅広い概念
- ウェザー・リポート
- Weather Report
『8:30』(Columbia/Legacy:1994 [1979])
Joe Zawinul (elp), Wayne Shorter (ts), Jaco Pastorius (b), et al.
- George Benson (g, vo)
『BREEZIN'』(Warner Bros.:? [1976])
- 1) Breezin'
- 2) This Masquerade
...ジョージ・ベンソンはウェス・モンゴメリーの再来といわれ、マイルスのセッション(MILES IN THE SKY)にも参加した
- Lee Ritenour (g)
『THE BEST OF LEE RITENOUR』(JVC/ビクター:1995):
オリジナルは、『GENTLE THOUGHT』([1977])
- 新伝承派...Wynton Marsalis (tp) を中心とした、黒人の伝統文化としてジャズを捉えることを強調する立場
- Wynton Marsalis & Ellis Marsalis
『JOE COOL'S BLUES』(Columbia:1995)
- 1) Wynton Marsalis Septet / Linus & Lucy
- Wynton Marsalis Septet
『THE MAJESTY OF THE BLUES』(Columbia:1988)
- 3) The New Orleans Function
...Jazz の葬式をやってみせた30分ほどの組曲(葬送、説教=埋葬、セカンド・ライン)
- ブルックリン派(M-Base 派)
- Cassandra Wilson (vo), Steve Coleman (as), et al.
『POINT OF VIEW』(JMT / ポリドール:2000 [1986])
- 1) Square Root
...「幾何学的」と称される独特の旋律
音楽史A:2004年7月16日
補講の第1日=授業2回分=にあたる今回は、モダンジャズの時代の幕開け、バップ革命〜バップの拡散(モードジャズ以前)の時代を概観しました。
授業の際に使用した音源(CD)は以下の15点です。
*今回使用する音源は、コンピレーションCD『SwingJournal GD presents THE MODERN JAZZ HISTORY』(東芝EMI:1997)を使用するものがいくつかありますが、以下の曲目の表示では、アルバム名の位置に[SJ]と記した上でオリジナル・アルバム名を付記します。トラック番号は、このコンピレーションCDのものです。
- スウィング時代のコンボ(少人数編成)演奏
- 『Jazz Tribune No.13 BENNY GOODMAN THE COMPLETE SMALL COMBINATIONS VOL.1/2』(RCA/BMG:1994)
- 1-13) Benny Goodman Quartet / Moonglow(1936)
- 『BENNY GOODMAN SEXTET, FEATURING CHARLIE CHRISTIAN (1939-1941)』(CBS:1989)
- 1) Benny Goodman Sextet / Flying Home (1939)
Benny Goodman (cl), Charlie Christian (g), Lionel Hampton (vib), et al.
- 『CHARLIE CHRISTIAN / SWING TO BOP』(Natasha Imports:1993)
- 1) Charlie Christian (g), Thelonious Monk (p), et al. / Swing To Bop(1941)
- 4) Dizzy Gillespie (tp), et al. / Star Dust(1941)
「ミントンズ・プレイハウス」におけるジャム・セッションのペライベート録音
- Gillespie/Parker によるバップ革命
- 『THE COMPLETE "BIRTH OF BEBOP"』(STASH:1991)
Dizzy Gillespie (tp), Charlie Parker (as), et al.
- 6) Sweet Georgia Brown (1943)...ジャム・セッション録音
- 『GROOVIN' HIGH』(Savoy/日本コロムビア:1992)
Dizzy Gillespie (tp), Charlie Parker (as), et al.
- 2) Groovin' High (1945)
- 5) Salt Peanuts (1945)
- 『THE COMPLETE "BIRTH OF BEBOP"』(STASH:1991)
Dizzy Gillespie (tp), Charlie Parker (as), et al.
- 18) Shaw 'Nuff (1945)...ライブ録音
- [SJ]:『CHARLIE PARKER ON DIAL』([1973])
- 1-2) Charlie Parker Septet/ Yardbirds Suite(1946)
Charlie Parker (as), Miles Davis (tp), et al.
パーカーの相方は、若きマイルス・デビス(勿論、クール以前の録音)
- ビバップの展開
- [SJ]:『THE BUD POWELL TRIO バド・パウエルの芸術』([1953])
Bud Powell (p), et al.
- 1-1) Bud Powel Trio / Indiana (1947)
パウエルはビバップ・ピアノの典型を作り上げた破滅型の天才
- 『THE BEST OF THELONIOUS MONK』(Blue Note/Capitol Records:1991)
- 1) Thelonious Monk (p), Art Blakey (d), et al. / Thelonious(1947)
- 『THE QUINTET / JAZZ AT MASSEY HALL』(Debut:1989)
- 7) The Quintet / Night In Tunisia (1953)
Dizzy Gillespie (tp), Charlie Parker (as), Bud Powell (p), Charles Mingus (b), Max Roach (d)
パーカー、パウエルの演奏は、最盛期の精彩を欠くがビバップの王道といった演奏
- クール...ビバップの激しい即興演奏に対し、緻密に構成された冷徹な演奏
- 『THE ARTISTRY OF STAN GETZ』(Verve/Polydor:1991)
- 1-2) It Don't Mean A Thing (1953)
Dizzy Gillespie (tp), Stan Getz (ts), Oscar Peterson (p), et al.
hot であることが「売り」だったガレスピーは、cool なプレイヤーともしばしば競演した。
ゲッツはクールな白人プレイヤーの代表格
- [SJ]:『JAZZ OF THE FORTIES HOT VS.COOL』([1968])
- 1-6) Lennie Tristano (p), Lee Konitz (as), et al. / Wow(1949)
- 『MILES DAVIS / BIRTH OF THE COOL』(Capitol Jazz:1989)
- 5) Budo (1949)
Miles Davis (tp) が率いた、ホルン、チューバ、バリトン・サックスを含む実験的な編成によるセッション
- ウェスト・コースト...映画音楽の仕事場を背景とした白人ミュージシャンたちによる、構築性の高い、娯楽性もある演奏
- [SJ]:『CHET BAKER SINGS』([1956])
- 1-11) Chet Baker (tp, vo), et al. / But Not For Me(1954)
美男子で、アイドルだったチェット・ベイカーの大ヒットアルバムから
- 『THE DAVE BRUBECK COLLECTION』(CBS:1980)
- 1) Dave Brubeck (p), et al. / Take Five (1959)
- 『ART PEPPER / SURF RIDE』(Savoy:1991)
- 6) Art Pepper (as), et al. / Surf Ride (1956)
- イースト・コースト〜ハード・バップ〜ファンキー...ニューヨークを中心にした黒人ミュージシャン中心の流れ
- [SJ]:『ART BLAKEY QUINTET / A NIGHT AT BIRDLAND』([1977])
- 1-15) Art Blakey Quintet / A Night In Tunisia(1954)
Art Blakey (d), Horace Silver (p), Clifford Brown (tp), et al.
アート・ブレイキーは、後に自らのグループ「ジャズ・メッセンジャーズ」から多数の名プレイヤーを輩出
- 『SONNY ROLLINS FOUR / SAXOPHONE COLOSSUS』(1985 [1956])
- 1) St.Thomas(1956)
Sonny Rollins (ts), Max Roach (d), et al.
- [SJ]:『CANNONBALL ADDERLEY / THEM DIRTY BLUES』([1962])
- 『LEE MORGAN / THE SIDEWINDER』(Blue Note:1999 [1964])
- 1) The Sidewinder(1963)
Lee Morgan (tp), et al.
1960年代後半の日本のジャズ喫茶で非常に人気があった名曲
- 『COOKIN' WITH THE MILES DAVIS QUINTET』(Prestage:1991 [1957])
- 3) Airegin (1956)
Miles Davis (tp), John Coltrane (ts), Red Garland (p), et al.
音楽史A:2004年7月13日
今回は、トラディショナルの時代からスウィングの成立を概観しました。
授業の際に使用した音源(CD)は以下の8点です。
- 『JELLY ROLL MORTON / THE LIBRARY OF CONGRESS RECORDINGS VOLUME 1』(Solo Art:----)
- 6) Tiger Rag(1938)
「タイガー・ラグ」は自作とうそぶきながらモートンがその成立経緯を説明した、米議会図書館の求めに応じた録音。
- 『LOUIS ARMSTRONG AND HIS ORCHESTRA (1932-33) / LAUGHIN' LOUIS』(BMG:1989)
- 3) Louis Armstrong and His Orchestra / Medley of Armstrong Hits (Part II)(1932)
When You're Smiling / St.James Infirmary / Dinah
- 『DUKE ELLINGTON IN THE TWENTIES 1924/1929』(EPM/Jazz Archives:1993)
- 23) Duke Ellington & His Cotton Club Orchestra / Cotton Club Stomp(1929)
コットン・クラブは、ニューヨークの有名な社交場。
厳密に構成された編曲、譜面の存在...ただし、まだスウィング以前。
この時期のエリントンの楽団の音は、スウィング以前のバンド・サウンドの到達点といってよい。
- 『FLETCHER HENDERSON / TIDAL WAVE』(Decca/MCA:1995)
- 16) Fletcher Henderson & His Orchestra / Memphis Blues(1934)
スウィング・スタイルの開発者...ベニー・グッドマン楽団の成功を編曲者として支えた
- 『Jazz Tribune No.65 THE INDISPENSABLE BENNY GOODMAN VOL.5/6』(RCA/BMG:1994)
- 1) Benny Goodman & His Orchestra / Don't Be That Way(1938)
- 2) Benny Goodman & His Orchestra / One O'Clock Jump(1938)
グッドマン楽団は、スウィング時代を代表するバンド。
- 『GLENN MILLER / MOONLIGHT SERENADE』(BMG:1992)
- 4) Glenn Miller & His Orchestra / In The Mood(1939)
- 1) Glenn Miller & His Orchestra / Moonlight Serenade(1939)
ミラーは、軍務中に行方不明となり、米軍の英雄になったことで影響力が増幅された。
- 『BILLBOARD TOP MOVIE HITS 1940s』(Rhino:1996)
- 2) Andrew Sisters / Boogie Woogie Bugle Boy(1941)
スウィング時代の人気コーラス。
- 『DJANGO REINHARDT / DJANGO REINHARDT』(BMG Victor:1994)
- 2) Django Reinhardt (g), etc / Hot Lips(1938)
フランスのジャズ・シーンから登場した天才ギタリスト。
音楽史A:2004年6月29日
今回から、ジャズの歴史を展望していきます。
授業の際に使用した音源(CD)は以下の3点です。
- 葬儀の伴奏をするブラスバンドを再現した演奏:
- George Lewis' Ragtime Jazz Band of New Orleans
『The Oxford Series, Vol.3』(American Music:1991)
- 1952年、オハイオ州オックスフォード、マイアミ大学における実況録音
- 1) Explanatory Intro
- 2) Just A Little While To Stay
- 3) Flee As A Bird
- 4) You Rascal You
- 世界初のジャズの録音:
- 『ORIGINAL DIXIELAND JAZZ BAND 1917/1923』(EPM/Jazz Archives:1995)
- 1) Original Dixieland Jass Band / Livery Stable Blues(1917)
- 2) Original Dixieland Jass Band / Dixie Jass Band One-Step(1917)
世界で最初のジャズの録音。白人(ユダヤ人)のバンドがニューヨークで録音したもの。
- ニューオリンズからシカゴへ:
- 『JELLY-ROLL MORTON 1923/1924』(Milestone:1992)
- 23) Jelly-Roll Morton's Steamboat Four / Mr. Jelly Lord(1924)
モートンはクレオール。
音楽史A:2004年6月22日
今回は、期末のレポート課題の説明と、教科書を読み進むことに時間を割いたので、音源紹介は、前回言及した「演歌」におけるサックスの使用例として、石川さゆり「津軽海峡冬景色」の冒頭の部分をかけただけでした。
授業の際に使用した音源(CD)は以下の1点です。
- 「演歌」におけるサックスの使用例:
- 『石川さゆりベスト』(ポニーキャニオン:1995)
- 14) 津軽海峡・冬景色(1977)
...十代でアイドルとしてデビューした石川さゆりが、本格演歌歌手としての地位を確立した大ヒット作
音楽史A:2004年6月8日
今回は、前回言及した「現代音楽」の例としてアルバン・ベルクの作品の一部をかけ、さらに録音技術の発達に関係した表現のサンプルとして、カルーソー、フランク・シナトラ、カーター・ファミリーの録音の音源を取り上げました。実際の順序で音源を列挙します。
授業の際に使用した音源(CD)は以下の5点です。
- 「現代音楽」の例:
- 『KRONOS QUARTET / ALBAN BERG: LYRIC SUITE』(NONESUCH:2003)
- 2) II. Andante amoroso 「抒情組曲 Lyric Suite」(1926作曲)」から
- 初期アコースティック録音時代の大スター、Enrico Caruso:
- 『Caruso Sings Verdi』(BMG = 米国:1992)
- 1) Qusta o quella (Rigoletto)
...レコードで有名になったオペラ・スター Enrico Caruso のアリア、1908 録音
- クルーナー唱法で大人気となった、若き日の Frank Sinatra:
- 『TOMMY DORSEY/FRANK SINATRA / ALL-TIME GREATEAST HITS, vol.3』(BMG Victor:1989)
- 1) Tommy Dorsey & His Orchestra, with Frank Sinatra (v)/ It's A Lovely Day Tomorrow(1940)
- 2) Tommy Dorsey & His Orchestra, with Frank Sinatra (v)/ Devil May Care(1940)
- カーター・ファミリー The Carter Family:
- 『THE CARTER FAMILY / When The Roses Bloom On Dixieland 1929-1930』(Rounder:1995)
音楽史A:2004年5月25日/6月1日
今回は、初期録音の音源を取り上げました。本来は、25日の授業で一通りかける予定だったのですが、手違いで『甦るオッペケぺー』をかけられなかったため、この音源と参考としての桜井敏雄のものは6月1日にかけました。ここでは、それも含めて一体のものとして本来想定されていた順序で音源を列挙します。実際の授業での曲順とは異なっています。
授業の際に使用した音源(CD)は以下の5点です。
- 初期ベルリナー盤の録音例:
- 『Emile Berliner's GRAMOPHONE』(SYMPOSIUM:1988)
- 1) Twinkle, Twinkle, Little Star(不祥)...最初期の詩の朗読(歌ではない!)
- 2) Tit Willow(不祥)...「ミカド」からの歌(伴奏なし)
- 11) Sousa's Band / The Thunderer March(1897)
- 日本人のパフォーマンスを記録した最初の録音:
- 『甦るオッペケペー ―1900年パリ万博の川上一座―』(東芝EMI:1997.12.17.)
...1900年、パリでのベルリナー式円盤への録音/音二郎、貞奴は参加していない
- 1) オッペケペー 惣一座
- 12) こちゃ江婦志 高浪定二郎(三味線・杵屋君三郎)
- [参考]『ザ・ヴァイオリン演歌』(ソニー:1992.10.21.)
桜井敏雄(1909-1996)....最後の演歌師
- 4) オッペケペー(1889頃流行) 若宮万次郎作詞
- 『恋し懐かし はやり唄』(日本コロムビア:1998.05.30.)
- CD3-15) 箏 死の歌 マダム貞奴(川上貞奴)...1901年、ベルリンでの蝋管式録音
- 『全集日本吹込み事始 一九○三年ガイズバーグ・レコーディングス』(東芝EMI:2001.04.25.)
- CD1-3) 雅楽 越天楽(平調) 雅楽師長 東儀季熙ほか雅楽師十一名
- CD9-20) 落語 英日結婚の咄 快楽亭ブラック
- CD7-10) 吹奏楽 西洋音楽日本譜 君が代 吾妻婦人音楽連中
- CD7-16) 吹奏楽 西洋音楽日本譜 カッポレ 吾妻婦人音楽連中
- CD7-23) 合奏 紀の国カッポレ 東婦人音楽連中
音楽史A:2004年5月11日
今回は、ジャズの異なるスタイルの演奏サンプルと、自動演奏機械(オルゴール、ピアノ・ロール)の音源を取り上げました。
授業の際に使用した音源(CD)は以下の4点です。
- サンプルA:
Benny Goodman (cl)
『Jazz Tribune No.65 THE INDISPENSABLE BENNY GOODMAN VOL.5/6』(RCA/BMG:1994)
...グッドマン楽団は、スウィング時代を代表するバンド。
- 1) Benny Goodman & His Orchestra / Don't Be That Way(1938)
- サンプルB:
Ornette Coleman (as)
『FREE JAZZ』(Atlantic / eastwest japan:1998 [1960])
...Don Cherry (pocket tp), Eric Dolphy (bass cl) らの参加した「ダブル・カルテット」
- 1) Free Jazz - Part I (1960)
- ディスク・オルゴール:
『アンティーク・オルゴール・コレクション』(ビクター:1988.01.21.)
...清里「ホール・オブ・ホールズ」が収蔵するオルゴールの音を集めたもの。
- 1) Cavalleria Rusticana
ディスク・オルゴール「ステラ」1900頃、米国製
- ピアノ・ロール:
『ORIGINAL RAGTIME CLASSICS FROM THE ORIGINAL PIANO ROLLS』(Charly / Classic Jazz:1993)
- 1) Scott Joplin: Maple Leaf Rag (不祥)
...最初期の黒人作曲家による、代表的な自作の演奏を記録したもの
音楽史A:2004年4月27日
今回は、ポピュラー音楽とポピュラー音楽ではないもの、どちらとも考えられる音楽の例を聞いてもらいました。
授業の際に使用した音源(CD)は以下の5点です。
- ワグナー作曲『ニーベルングの指輪/管弦楽名演集』(ポリドール:1993.04.24.)
WAGNER (1813-1883): "DER RING DES NIBELUNGEN"
Georg Solti (conducting) Vienna Philharmonic Orchestra
- すぎやまこういち作曲『交響組曲「ドラゴンクエストV」』(アポロン:1992.--.--.)
すぎやまこういち指揮 NHK交響楽団
- KRYZLER & KOMPANY『SHOWCASE』(エピック:1994.06.22.)
- 高橋アキ(pf)『ハイパー ビートルズ』(東芝EMI:1990.04.25.)
- 7) サムシング
Lennon-McCartney 羽田健太郎編曲
- 高橋悠治(pf)『サティ/ピアノ作品集3』(DENON/日本コロムビア:1985.07.21.)
- 7) 映画 Cinema (1924)
SATIE, Erik (1866-1925) Darius MILHAUD 編曲
yamada@tku.ac.jp
2004年の講義に関するおしらせの中の音楽史A・音楽史Bにもどる
2003年度 青山学院大学「音楽史A」・「音楽史B」
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