研究の道具箱:山田晴通:韓国・北朝鮮の地名


江原道 カンウォン Kang-won

面積:[韓国側]16,897.27平方km:[共和国側]不明
人口:[韓国側]1,552,725人(1994年末):[共和国側]不明
世帯数:[韓国側]441,306世帯(1994年末):[共和国側]不明

朝鮮八道の一つで、朝鮮半島中部の東海岸側に位置する。現在では、軍事分界線によって南北に分割され、大韓民国側、朝鮮民主主義人民共和国側の双方に、行政単位としての江原道(カンウォンド)が置かれている。韓国側の江原道は、韓国北東部に位置し、道庁所在都市は春川市(チュンチョンシ)。共和国側の江原道は、共和国南東部にあり、道庁所在都市は元山市(ウォンサムシ)。

道域の大部分は、太白(テベク)山脈の中部から北部にあたる山間地によって占められているが、都市は東海岸の狭い海岸平野に偏在している。共和国側の金剛山(クムガンサン)、韓国側の雪嶽山(ソラクサン)や、江陵(カンヌン)、束草(ソクチョ)の海水浴場など、景勝地、観光地が多い。
地理的な条件もあって、南北とも経済開発は遅れ気味であるが、開発を進める目的もあって高速道路の整備などの施策が採られつつある。

金剛山は共和国側の江原道にある、毘盧峰(ピロボン)(1639m[韓国側資料では1638m])を最高峰とする山岳地帯の総称。花崗岩の侵食が生み出す特異な景観が発達した景勝地であり、内金剛・外金剛・海金剛の3地域に分けられる。金剛山は、古来、智異山(チリサン)・漢拏山(ハルラサン)とともに三神山の一つとされ、周辺には高句麗時代に遡る歴史の古い仏教寺院が多数あったが、大部分が朝鮮戦争の際に焼失した。
雪嶽山は韓国側の江原道北部にある、大青峰(テジョンボン)(1708m)を最高峰とする山岳地帯の総称。金剛山と同様に花崗岩が侵食された景勝地が各地にある。大青峰を頂点とする南北の稜線を境に、西側を内雪嶽、東側を外雪嶽、それらの南側を南雪嶽と称し、全体が雪嶽山国立公園に指定されている。最も開発が進んでいるの地域は外雪嶽で、観光地としての雪嶽山といえば、この地域のことを意味していることが多い。内雪嶽には、瀑布などの景勝地や、全斗煥元大統領が失脚後に身を寄せた百潭寺などがある。南雪嶽は、観光開発はまだ遅れており、もっぱら登山のメッカとなっている。


金剛山の旅:金剛山国際グループによる北朝鮮、朝鮮民主主義人民共和国へようこそのサイトにあるページ
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