研究の道具箱:山田晴通:韓国・北朝鮮の地名


金海 キムヘ Kimhae

面積:463.47平方km(1994年末:合併前の金海市と金海郡の合算)、64.03平方km(1994年末:合併前の市域)
人口:236,403人(1994年末:合併前の金海市と金海郡の合算)、148,929人(1994年末:合併前)
世帯数:68,485世帯(1994年末:合併前の金海市と金海郡の合算)、43,204世帯(1994年末:合併前)

大韓民国南東部に位置する慶尚南道(キョンサンナムド)の都市。1995年に金海郡(キムヘグン)を合併。

歴史的にいう金海は、現在の釜山(プサン)広域市の一部を含んだ地域名である。例えば、釜山西郊の国際空港は、かつては金海郡に属した三角州上にあるため、金海国際空港と称されている。一帯は、洛東江下流の肥沃な平野部で、歴史的にも生産性の高い恵まれた農業地帯であった。現在では、大都市釜山の需要に応じた集約的な都市近郊型の農業が発達している。金海市はこうした豊かな農業地帯の中心地として地方行政と商業の機能をもっている。

金海には、古代の加羅諸国(3−6世紀)の一つ、金海加羅があったこともあり、考古学的遺跡が多い。その後、532年に新羅の支配下に入った後も、旧王族の地域支配が認められるなど、金海には一定の自立性があった。時代によって金官小京、金海小京といった呼称が用いられることもあった。壬辰倭乱・丁酉再乱(文禄・慶長の役)では、付近一帯が何度も戦場となった。
当地を本貫とする金海金氏は、韓国最大の氏族集団とされる。


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