研究の道具箱:山田晴通:韓国・北朝鮮の地名


慶尚南道 キョンサンナム Kyo^ngsangnam

面積:11,779.34平方km(蔚山広域市の分離前の数値)
人口:3,906,098人(1994年末)(蔚山広域市の分離前の数値)
世帯数:1,136,385世帯(1994年末)(蔚山広域市の分離前の数値)

大韓民国南東部に位置する道。朝鮮八道の一つ、慶尚道(キョンサンド)を、李朝時代末に南北分割した南側の部分。現在の慶尚南道は、釜山広域市(プサンクァンヨクシ)と蔚山広域市(ウルサンクァンヨクシ)を含まない。
道庁所在地は、当初は晋州(チンジュ)だったが、道庁は後にプサンへ移り、現在は昌原(チャンウォン)にある。

主だった都市は、朝鮮海峡にのぞむ海岸部に広がる、洛東江(ナクトンガン)下流域の平野部に集中している。温暖な気候とあわせて、全体的に農業にはめぐまれた環境である。西隣の全羅北道(チョルラブクド)との境界には小白(ソベク)山脈が走っている。また、南海岸の閑麗水道(ハルリョスド)一帯にはリアス海岸が多く、鎮海(チンヘ)、統営(トンヨン)など天然の良港も多い。

朝鮮戦争では、慶尚南道でも各地で戦闘が行われたが、韓国側が洛東江を防衛線として死守したため、釜山周辺の各都市は、都市施設の大きな破壊を免れた。1960年代以降、中央政府が集中的な工業化投資を行ったこともあり、馬山(マサン)など工業都市が多い。
中央の政財界の有力者には、慶尚南道出身者が多いといわれている。例えば、大統領経験者である、全斗煥(チョン・ドファン)、金泳三(キム・ヨンサム)は、慶尚南道出身である。


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