2005年度 青山学院大学「音楽史A」・「音楽史B」
(担当:山田晴通)
授業終了後、すぐにデータを掲出できない場合がございます。悪しからずご了承ください。
日付は、授業の行われた日です。データの掲出は、遅くなることがあります。
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音楽史B:2006年1月18日
補講では、現代史に取り組む困難について説明した上で、1980年代移行のロックについて、MTVの影響、電子楽器/録音機器のデジタル化などの影響を踏まえて、注目すべきテーマにいくつか言及しました。このため、他の回のようにまとまりのよい構成とはなっていません。
- MTV
- デュラン・デュラン...Duran Duran
...第二次ブリティッシュ・インベイジョン
...1980年代前半、最も人気が高かった「ロック・バンド」
- 1) Is There Something I Should Know(1983)
『Decade』(東芝EMI:1990[1989])
- テクノ・ポップ
- クラフトワーク...Kraftwerk
...テクノ・ポップの源の一つとなったドイツのグループ
- 1) *****Autobahn******dless (1977)
**********
『Autobahn』(東芝EMI:1990[1977])
- 1) Die Roboter (1978)
『Man-Machine』(東芝EMI:1990[1978])
- 3) ****Boing Boom Tschack***** (1991)
『The Mix』(Elektra:1991)
- ニュー・ウェーブ
- トーキング・ヘッズ...Talking Heads
...ニューヨークのアンダーグラウンドの流れ
- ***) Born Under Punches(19**)
『Remain In The Light』(テ*********:1991 [1984])
- ウルトラヴォックス...Ultravox
...シンセサイザーなどを多用したダンス音楽:英国のグループ
- ***) Dancing with tears in my eyes(19**)
『Remain In The Light』(テ*********:1991 [1984])
- グランジ
- ニルウ゛ァーナ...Nirvana
...カート・コバーンのカリスマ性でムーヴメントの核となった
- 9) Smells like teen spirits*******(1976)
『Ra***********monesMania』(Sire / ワーナー:[1988])...1976年〜1987年のベスト盤
- サウンドガーデン...Soundgarden
- 9) Black Hole Sun*******(1976)
『Ra***********monesMania』(Sire / ワーナー:[1988])...1976年〜1987年のベスト盤
- オルタナティヴ
- レッド・ホット・チリ・ペッパーズ...Red Hot Chili Peppers...カリフォルニア出身の
- 5) Under The Bridge *********(1976)
- 8) Give It Away **********(1976)
『Never Mi**********e Bollocks Here's The Sex Pistols』(BMG:[1977])
- ヘヴィネス/ミクスチャー
- レイジ・アゲインスト・ザ・マシン...Rage Against The Machine
- 2-12) Guerrilla Radio*******(1981)
『The Story oc the Clash』(Epic:1988)
- メインストリーム
- U2
- 1) Helter Skelter (live)
- 1) Pride (live)
『Damned Damned Damned』(Demon:1987 [1977 Stiff])
この日のレスポンス・シートにあった質問と回答 掲出が遅れております。しばらくお待ち下さい。
なお、今後の授業の中で言及する内容が、そのまま回答になりそうな質問は、あえて回答しておりません。
音楽史B:2006年1月10日
正規授業最終回の講義では、1970年代後半のパンク・ロックについて、ニューヨーク・パンクとイギリスの代表的バンドの曲を紹介し、パンクがイギリスで爆発的なブームになった背景について説明しました。一部の曲順が、実際にかけた順番とは違います。
- パンク以前
- ストゥージズ...The Stooges
...Iggy Pop を中心にしたバンドで、後のパンクに大きな影響を与えた
...Iggy Pop は David Bowie とも関係が深く、現在まで活動を続けている
- 5) 1970
『Fun House』(Elektra/Asylum / ワーナー:1996 [1970])
- ニューヨーク・パンク
- ニューヨーク・ドールズ...New York Dolls
...グラムの影響を受け、ニューヨーク・オルタナティブの枠内にいた
...マルコム・マクラーレンが一時マネジメントに関わった
- 1) Seven Days Weekend(1972)
『Seven Days Weekend』(テイチク:1991 [1984])
- ラモーンズ...Ramones...レコーディング・デビュー前から英国でも演奏し、直接的な影響を与えた
- 9) Blitzkrieg Bop(1976)
- 13) I Wanna Be Your Boyfriend(1976):オリジナルは、デビューアルバム『Ramones』([1976])
『RamonesMania』(Sire / ワーナー:[1988])...1976年〜1987年のベスト盤
- イギリスのパンク
- セックス・ピストルズ...The Sex Pistols...マルコム・マクラーレンが仕掛けたパンク最大のスター
- 5) God Save The Queen(1976)
- 8) Anarchy In The UK(1976)
『Never Mind The Bollocks Here's The Sex Pistols』(BMG:[1977])
- クラッシュ...The Clash...まじめな左翼パンク、徐々にダブなどへ傾斜していった
- 2-12) London Calling(1979)
- 1-3) This Is Radio Clash(1981)
『The Story oc the Clash』(Epic:1988)
- ダムド...The Damned
...最初期にレコードを出したパンク・バンド
- 1) Neat Neat Neat
『Damned Damned Damned』(Demon:1987 [1977 Stiff])
- ジャム...The Jam
...後に Style Council で1980年代のおしゃれなポップを担ったポール・ウェラーのバンド
- 1) In The City(1977):デビュー・シングル
『The Jam - Greatest Hits』(ポリドール:1991)
- パンク以降
- PiL(Public Image Limited)
...ピストルズで Johnny Rotten と名乗った John Lydon のユニット
- 2) Rise
『Compact Disc』(日本コロムビア:1986)
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なお、今後の授業の中で言及する内容が、そのまま回答になりそうな質問は、あえて回答しておりません。
音楽史B:2005年12月20日
補講初日の前半では、1970年代前半のグラム・ロックについて代表曲を紹介し、グラムの特徴となった、男性の化粧、両性具有的イメージ、虚構性、耽美性などの広がりについて説明しました。
- ゲイリー・グリッター...Gary Glitter (b.1944)
- 1) Rock And Roll Part Two(1972)
...グリッター(個人名がそのままジャンル名)はグラムと一体とみてよいが、より男性的
...英米では、スポーツ競技の盛り上がりを演出するために用いられる定番曲
『Rock And Roll Gary Glitter Greatest Hits』(Rhino:1998)
- T.レックス...T.Rex...グラム最大のスター、マーク・ボラン(Marc Bolan: 1947-1977)のユニット
- 1) Telegram Sam(1972)
- 3) Solid Gold, Easy Action(1972)
- 4) 20th Century Boy (1973)
『Marc Bolan & T.Rex Millenium Collection』(Digimode / Millenium:1999)
- 1) 20th Century Boy(録音年不詳)...アコースティック・ライブ
『Acoustic Warrior』(BMG:1999)
- デヴィッド・ボウイ...David Bowie (b.1947)...グラム以前から独自のシアトリカルな舞台を展開、何度も浮沈を経験しながら現在まで第一線で活躍
- 1-1) Space Oddity(1972)...楽曲は1969年発表
- 1-7) The Jean Genie(1972)
- 1-16) Fame(1974)
『Bowie The Singles Collection』(東芝EMI:1996)
- スージー・クアトロ...Suzi Quatro (b.1950)...言及のみ、音源は省略
...グラム全盛の英国で(日本でも)ヒットを飛ばした米国人女性
...歌詞には同性愛的含意がある
...通常、グラムには分類されないが、
シンプルな楽曲に低音を強調したサウンド、ブギーのビート、同性愛的含意がある歌詞は
グラムと共通する
- クイーン...Queen
...フレディ・マーキュリー...Freddie Mercury (19465-1991)...を中心に、ゲイ・カルチャーを色濃く反映している
...グラムのブーム後、グラムに近い位置から出発しながら、幅広い音楽性とパフォーマンスで独特の人気を得た
- 3) Killer Queen:オリジナルは、『Sheer Heart Attack』([1974])
- 1) Bohemian Rhapsody:オリジナルは、『A Night At The Opera(オペラ座の夜)』([1975])
- 17) We Are The Champions(伝説のチャンピオン):オリジナルは、『News Of The World(世界に捧ぐ)』([1977])
『Greatest Hits』(EMI / 東芝EMI:1994 [1981])...ロングセラーとなった初期〜中期のベスト盤
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なお、今後の授業の中で言及する内容が、そのまま回答になりそうな質問は、あえて回答しておりません。
音楽史B:2005年12月13日
今回は、1970年代前半のプロッグレッシブ・ロックについて代表曲を紹介しました。
授業では、Yes の「危機」は最後にかけました。
- ELP...Emerson, Lake & Palmer...キース・エマーソン(keyboards)率いるプログレの中では最もポップなグループ
- 1)〜2) Promnade - Gnome
...クラシカル・ロックの例、ムソルグスキの原曲に基づく組曲形式
『Pictures At An Exhibition(展覧会の絵)』(ビクター:1999 [1972])...1971年のライブ録音
- イエス...Yes...プログレの中では最も様式性が高く、大衆的な人気のあったグループ
- 2) Cans And Brahams....ブラームス作品からの抜粋、Rick Wakeman (keyborards) のソロ(多重録音)
- 1) Roundabout
『Fragile』(Atlantic / eastwest japan:1996 [1972])
- 1) Close To The Edge
『Close To The Edge』(Atlantic / eastwest japan:1996 [1972])
- キング・クリムゾン...King Crimson
...ロバート・フリップ (g) 率いる超絶技巧に重点のあるバンド
...フリップ以外のメンバーを何度か大幅に入れ替えて存続したため、時期によってサウンドの特徴が異なる
- 8) Larks' Tangues In Aspic, Part II
『Larks' Tangues In Aspic(太陽と戦慄)』(EG / Virgin Japan:1990 [1973])
- ピンク・フロイド...Pink Floyd
...プログレという言葉以前から独自の音楽世界を作っていたバンド
...アルバムごと、作品ごとに多様な音楽要素が盛り込まれているので、断片的に聞いても理解しにくい
- 1) Speak To Me / Breathe In The Air
- 2) On The Run
- 3) Time
『Dark Side of the Moon(狂気)』(東芝EMI:1993 [1972])...超ロングセラー
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なお、今後の授業の中で言及する内容が、そのまま回答になりそうな質問は、あえて回答しておりません。
音楽史B:2005年12月6日
今回は、ブルースとロックの関係について補足した上で、英国を中心にハード・ロックについて説明しました。
- 英国のブルース・ロック
- クリーム...Eric Clapton (g)
2) Cream: Sunshine Of Your Love(1967)...クリームのオリジナル曲
『Disraeli Gears』(Polydor/PolyGram:n.d.[1967])
- ヤードバーズ...Eric Clapton (g), Jeff Beck (g), Jimmy Page (g) が順次在籍
- 15) The Yardbirds: Train Keep A Rollin'(1965)...Jeff Beck (g)
- 12) The Yardbirds: Stroll On(1966)...Jeff Beck (g) + Jimmy Page (g)
同一曲のバージョン違い:ブルース指向から、それを突き抜けたロックへの展開が感じられる
『The Yardbirds Greatest Hits』(J!mco(ジムコ ジャパン):1993)
- 白人のアイデンティティを取り込む試行錯誤の例
- フォーカス...オランダのロック・バンド
1) Focus: Hocus Pocus (1972)
ハードなロックの演奏に、ファルセットやフルート、オルガン、口笛を重ねるという試み
『Moving Waves』(I.R.S./EMI-Bovema:1988 [1972])...ベスト盤
- ハード・ロックの双璧とされる英国のバンド
- レッド・ツェッペリン...Led Zeppelin...Jimmy Page (g), etc.
ハード・ロックを代表するバンドだが、トラディショナルを踏まえたアコースティックな側面ももつ
- 7) Led Zeppelin: Communication Breakdown
『Led Zeppelin (I)』(Atlantic / MMG: [1969])
- 3) Led Zeppelin: The Battle Of Evermore...客演の女声はSandy Denny
『(IV) (Symbols)』(Atlantic / MMG: [1971])
- ディープ・パープル...Deep Purple...Ritchie Blackmore (g), etc.
授業中、キーボード奏者 Jon Lord へ言及しているつもりで、ベース奏者 Roger Glover の名を口にしていたようです。全くの勘違いです。申し訳ありません。
キーボードの役割がある程度大きく、初期にはプログレッシブ・ロック色が強かった
ギター・リフの魅力と「早弾き」が聴かせどころ
- 1) Deep Purple: Speed King
『In Rock』(Warner Bros.:1987 [1970])
- 1) Deep Purple: Highway Star
『Machine Head』(Warner Bros.:1986 [1972])
- ハード・ロック的ギター・サウンド
- アメリカのハード・ロックについては、本来なら初期の Aerosmith などを取り上げるべきだが省略
- ヴァン・ヘイレン...Van Halen...Eddy Van Halen (g), etc.
- 3) Van Halen: You Really Got Me...The Kinks のカバー曲
『Van Halen』(Warner Bros.: [1978])
- アルカトラス...Alcatrazz...Yngwie Malmsteen (g), etc.
ハードロック的表現からヘヴィ・メタル的様式美へ進むギター
- 4) Alcatrazz: Hiroshima Mon Amour
『Alcatrazz』(ポリドール:1983)
- ヘヴィ・メタルの一つのルーツ
- ブラック・サバス...Black Sabbath...Ozzy Osbourne (v), etc.
陰鬱とした重いハードロック的表現と、悪魔的な歌詞世界
- 1-9) Black Sabbath: Iron Man...アルバム『Paranoid』(1970)より
『The Best of Black Sabbath』(ビクター:2000)...ベスト盤
この日のレスポンス・シートにあった質問と回答
なお、今後の授業の中で言及する内容が、そのまま回答になりそうな質問は、あえて回答しておりません。
音楽史B:2005年11月29日
今回は、ビートルズについての補遺として、前回までに紹介し漏れた音源をかけた上で、ウッドストック時代のアメリカを代表したロック音楽を駆け足で紹介し、さらにイギリス人であるエリック・クラプトンを例に、ブルースとロックの関係について説明しました。
- ビートルズの補遺
- 黒人女性グループのレパートリーを取り入れていたビートルズ
- 9) The Shirelles: Baby It's You (1961)...オリジナル(黒人女性コーラス4人組)
『シュレルズ グレイテスト・ヒット』(ビクター:1999)
- 10) Baby It's You (1962)
◎『PLEASE PLEASE ME』(1963)
- ◎『Magical Mystery Tour』(1967)
- 8) Strawberry Fields Forever
...アルバム収録は後だが、『Sgt.Pepper's』に先駆けたシングル(B面)として、独特のコンセプトを先取りした作品
...本来音程の違うマスターをつなぐという、アナログ技術では離れ業をやって構成されている
- ◎『ABBEY ROAD』(1969)
- 15) The End
- 16) Her Majesty
- ウッドストック(1969)の出演者たち
- 2) Santana: Black Magic Woman
『Abraxas(天の守護神)』(CBS:n.d.[1970])
- 8) Jimi Hendrix: The Star Spangled Banner
- 9) Jimi Hendrix: Purple Haze
...黒人系米人ギタリスト、英国で頭角を現し米国に凱旋 ドラッグがらみで窒息死(1942-1970)
『The Jimi Hendrix: Woodstock』(MCA:1994)
- 9) Janis Joplin: Move Over...アルバム『Pearl』(1971)より
- 2) Janis Joplin: Summertime ...アルバム『Cheap Thrill』(1968)より
...女声ロック・ボーカルのスタイルを作った一人 ドラッグがらみの心臓発作で急死(1943-1970)
『Janis Joplin's Greatest Hits』(Columbia:n.d.[1973])
- アメリカのロック
- 1) Doors: Break On Through (To The Other Side)
...カリスマ性が高く、詩人としても評価されたJim Morrison(1943-1971 ドラッグがらみの心臓発作で急死)が中心
...詩的で激しい歌詞と、オルガンの音を全面に出したサウンドが特徴の西海岸のバンド
『The Doors』(Elektra/Asylum:1988 [1967])
- 2-1) The Allman Brothers Band: Hot 'Lanta (1971)...ライブ録音
...サザン・ロック(「南部ロック」という感じ)の代表的なバンド
...バンドの中核だったのは、ギタリストでオールマン兄弟の兄Duane Allman(1946-1971 バイク事故死)
『The Allman Brothers Band At Filmore East』(Polydor/PolyGram:n.d.[1971])
- エリック・クラプトン Eric Clapton (g) の演奏とそのオリジナルとなったブルース
...☆印をつけた曲は『The Roots Tracks of Clapton』(J!mco(ジムコ ジャパン):1993)収録曲です
- ☆6) John Lee Hooker: Boom Boom(n.d.)
- 19) The Yardbirds: Boom Boom(1964)
『The Yardbirds Greatest Hits』(J!mco(ジムコ ジャパン):1993)
- ☆21) Howlin' Wolf: Sittin' On The Top Of The World(n.d.)
- 1-2) Cream: Sitting On The Top Of The World(1968)
- ☆22) Robert Johnson: Cross Road Blues(1936?)
- 2-1) Cream: Crossroads(1968)
以上、クリームの2曲は『Wheels Of Fire』(Polydor/PolyGram:n.d.[1968])
この日のレスポンス・シートにあった質問と回答
なお、今後の授業の中で言及する内容が、そのまま回答になりそうな質問は、あえて回答しておりません。
音楽史B:2005年11月22日
ビートルズについての3回目です。今回は、サイケデリックという概念について説明した上で、『Sgt.Pepper's』以後のビートルズの音楽を紹介しました。
授業の際に使用した曲の音源メモを紛失したので、記憶よって紹介しています。一部に不正確な所があると思いますが、ご了解下さい。◎はビートルズの公式アルバムで、年号は最初の発表年です。☆印をつけた曲は『THE BEATLES ANTHOLOGY 3』(東芝EMI:1996)収録曲です。
- サイケデリック...ドラッグの影響下にある状態を再現したり、そのような状態で心地よい音楽
- 3) Jefferson Airplane: Somebody to Love(1966)
『The Best of Jefferson Airplane』(BMG:1993)
- 9) The Byrds: EIght Miles High(1966)
『The Byrds / Original Singles 1965-1967, Volume 1』(Columbia:**** [1980])
- 2-16) The Rolling Stones: 2000 Light Years From Home(1967)
『The Rolling Stones / Singles Collection * London Years』(Abkco/ユニバーサル:2002 [1989])
- ◎『Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band』(1967)
...コンセプト・アルバム、トータル・アルバムなどといわれ、アルバム全体を一つの作品とするあり方を示した
...全曲の歌詞をジャケット裏に印刷し、メッセージ性を強調
...ドラッグやインド神秘思想の影響も漂わせ、時代の雰囲気を反映している
- 1) Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band...冒頭の曲 ショーの幕開けを告げる演奏という形をとり、そのまま2曲目に連続して進む
- 3) Lucy In The Sky With Diamonds
- 7) Being For The Benefit of Mr. Kite
- 8) Within You Without You
- 12) Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise)
- 13) A Day In The Life
- この2作品の間に、エプスタインの死、インドへの傾倒、アップル社の設立、等々の大転換が進む
- ◎『The Beatles』(1968)...ジャケット・デザインから「ホワイト・アルバム」と通称
...アップルから出された最初のオリジナル・アルバム
...個人作業のスタジオ・ワークで、バラバラに作成されたものも多い
...いろいろなスタイルをとりあげ、聞き手のロック音楽に対する概念を広げた
- 2-12) Revolution 9...レノンの作品
...実験的なサウンド・コラージュ
レノンはオノ・ヨーコとともに、こうした前衛的表現の作品も発表していたが、こうしたものをビートルズ作品にも含めたいと望んだ
- 2-6) Helter Skelter...マッカートニーの作品
...ハード・ロック的表現の先駆として聞くことができる...チャールズ・マンソンのエピソード
- "Get Back" セッション:
◎『Let It Be』(1966)
...ビートルズの意図とは違うとはいえ、フィル・スペクターの編曲・編集によってビートルズの最終作として提示されたアルバム
- 10) The Long And Winding Road...マッカートニーの作品
...華やかなオーケストレーションはスペクターによる
- 4) The Long And Winding Road....◎『Let It Be... Naked』(2003)
...作曲者の気に入らない編曲だった曲を、改めて「本来あるはずだった形」にし直したバージョン
- 2-12) Get Back...☆『THE BEATLES ANTHOLOGY 3』(東芝EMI:1996)
...マッカートニーの作品
...ビートルズ最後の公開演奏となったアップル社の屋上でのパフォーマンスの最後の曲(最後のテイク)
- ◎『ABBEY ROAD』(1969)
- 8) Because...授業には入りきらなかったので、レスポンスシート回収時のBGMとして
この日のレスポンス・シートにあった質問と回答
なお、今後の授業の中で言及する内容が、そのまま回答になりそうな質問は、あえて回答しておりません。
音楽史B:2005年11月8日
ビートルズについての2回目です。今回は、ビートルズに続いた「ブリティッシュ・インベイジョン」について簡単に紹介してから、音楽的な過渡期に至った時期のビートルズの音楽を紹介しました。
授業の際に使用したのは(同じ曲のバージョン違いを別々に数えて)以下の11曲です。◎はビートルズの公式アルバムで、年号は最初の発表年です。
- ブリティッシュ・インベイジョン...ビートルズを契機に、米国で英国の音楽への関心が高まった
- 1-19) Peter & Gordon: A World Without Love (1964)
...ビートルズ以外で最初に米チャートの一位となった英バンドの曲
- 1-1) The Kinks: You Really Got Me (1964)
...R&B曲を下敷きにリフ中心に構成された曲、後への影響も大きい
『The British Invasion / The History Of British Rock』(Rhino:1991)
- 1-19) The Rolling Stones: Satisfaction (1965)
...ブリティッシュ・インベイジョン最盛期に、ストーンズの曲としてはじめて米チャートの一位となった
『The Rolling Stones / Singles Collection * London Years』(Abkco/ユニバーサル:2002 [1989])
- ◎『Help!』(邦題『4人はアイドル』)(1965)
...映画『Help!』用の曲が半分(LPのA面)
...編曲上の新しい試みなどが見られる一方、カバー曲も2曲あり、過渡期のアルバムとされる
- 1) Help!...レノンの作品 一応ラブ・ソング風だが、詩には内省的な面も見受けられる
- 13) Yesterday...マッカートニーの作品 クラシカルな弦楽合奏はジョージ・マーティンによる
- 1-7) Yesterday...『THE BEATLES ANTHOLOGY 2』(東芝EMI:1996)...弾き語りによる原型
- ◎『Rubber Soul』(1965)
...ハリソン作品を含め、すべてオリジナル
...公演や公共の場所での行動が困難になり、スタジオ・ワークに費やされる時間が増えていく状況の中で作られた
...いろいろな意味でバランスがとれた佳曲が多く、アルバムとしても愛好者が多い
- 2) Norwegian Wood...レノンの作品
- 4) Nowhere Man...レノンの作品
...多重録音によるコーラス、哲学的な歌詞が特徴だが、このアルバムから実際の公演で演奏された数少ない曲の一つ
- ◎『Revolver』(1966)
...スタジオ・ワークへの傾斜が決定的に重要になり、実験的な音づくりが試みられる
...歌詞の上では、ラブ・ソングではないものが多くなる
- 2) Eleanor Rigby...マッカートニーの作品
- 3) I'm Only Sleeping...レノンの作品 テープの逆回転を利用した音づくり
- 5) Here, There And Everywhere...マッカートニーの作品 斬新なコード展開を試みながら美しい曲にまとめられている
この日のレスポンス・シートにあった質問と回答
なお、今後の授業の中で言及する内容が、そのまま回答になりそうな質問は、あえて回答しておりません。
音楽史B:2005年10月25日
今回から3回ほどの予定で、ビートルズについて集中的に取り上げます。今回は、メジャー・デビューまでの音源を取り上げ、彼らの音楽性の背景を紹介しました。
授業の際に使用したのは(同じ曲のバージョン違いを別々に数えて)以下の14曲です。☆印をつけた曲は『THE BEATLES ANTHOLOGY 1』(東芝EMI:1995)収録曲です。◎はビートルズの公式アルバムで、年号は最初の発表年です。
- The Quarry Men...John Lennon が率いた最初のバンド
John, Paul, George ほか2名によるプライベート録音
- ☆1-3) That'll Be The Day (1958)...Buddy Holly の曲
- ☆1-4) In Spite Of All The Danger (1958)...McCartney/Harrisonのオリジナル
- Tony Sheridan & The Beat Boys (The Beatles)...最初の商業的録音
ハンブルグ時代 ドラムは Pete Best
- ☆1-10) My Bonnie (1961)...トラディショナル曲のロックンロール・アレンジ
シェリダンのバックバンドとしての演奏
- ☆1-11) Ain't She Sweet (1961)...ビートルズのみの演奏
- ☆1-12) Cry For A Shadow (1961)...Harrison/Lennonのオリジナル
ビートルズのみのインストゥルメンタル演奏
- メジャー・レーベルのオーディションに挑戦...多様なレパートリー
- 失敗に終わった Decca オーディション (1962)
- 17) Besame Mucho
- 8) Memphis...Chuck Berry 作品
以上2曲、『THE BEATLES VINTAGE GOLD』(テイチク/Overseas:1989)
- ☆1-16) Three Cool Cats
- 1) Money (1962)...Decca オーディション
『THE BEATLES VINTAGE GOLD』(テイチク/Overseas:1989)
- 10) Barrett Strong: Money (1960)...オリジナル(ただし、Motown=Tamla=盤)
『MOTOWN 1960s ベスト・コレクション』(ユニバーサル/Motown:2002)
- 14) Money (1963)...◎『WITH THE BEATLES』(1963)
- メジャー・デビュー
- ☆1-22) Love Me Do (1962)...EMI オーディション...Pete Best (d)
- 8) Love Me Do (1962)...アルバム収録バージョン...Andy White (d)
◎『PLEASE PLEASE ME』(1963)
- 1) Love Me Do (1962)...デビュー・シングル...Ringo Starr (d)
◎『PAST MASTERS vol.1』(1988)
この日のレスポンス・シートにあった質問と回答
なお、今後の授業の中で言及する内容が、そのまま回答になりそうな質問は、あえて回答しておりません。
音楽史B:2005年10月11日
今回は、ロックンロールの最初のピークが去ってから、ビートルズのブレイクに至る時期のティーン・ポップやサーフィン音楽について説明をしました。
今回の授業に使用した音源は、すべて編集もののベスト盤ないし廉価盤を使っています。これについてはCDのデータを示す意味があまりないので、収録CDのデータは省略しました(★印も付けておりません)。
- 前回の補足=ロックンロールの大ブーム
- Little Richard: Tutti Frutti (1955)
- Jerry Lee Lewis: Great Ball Of Fire (1958)....邦題「火の玉ロック」
- Elvis Presley: Heartbreak Hotel (1956)....1956年の年間シングルチャート1位
- Elvis Presley: Don't Be Cruel (1956)....Hound Dog と両面ヒット
- Bill Doggett: Honkey Tonk (part two) (1956)....インストゥルメンタルのヒット曲
- ロックンロールが死んだ日
- 1959年2月2日、当時大人気だったバディ・ホリーらが飛行機事故死...ロックンロール・ブームの終焉を象徴する衝撃的事件とされた
- Buddy Holly: That'll Be The Day (1957)
- ティーン・アイドル...いずれも白人男性シンガー
- Paul Anka: You Are My Destiny (1958)...邦題「君はわが運命」
- Niel Sedaka: One Way Ticket (To The Blues) (1960)...邦題「恋の片道切符」
- Del Shannon: Runaway (1961)...邦題「悲しき街角」
- ビートルズへの道程
- Everly Brothers: Bye Bye Love (1957)
ビートルズ(レノン=マッカートニー)のボーカル・ハーモニーに大きな影響を与えた。
- Chubby Checker: The Twist (1960)...ビートルズ以前で最も多く売れた曲
典型的な12小節=ブルース形式を踏まえ、なおかつ、まったくの(シャッフルではない)8ビート
- サーフィン音楽とサーフィン文化
- The Beach Boys: Surfin' Safari (1962)
- The Beach Boys: Surfin' USA (1963)
- Jan & Dean: Surf City (1963)
- The Ventures: Pipeline (1963)...ギター・インストゥルメンタル・バンドによるサーフィンをテーマにした代表曲
この日のレスポンス・シートにあった質問と回答
音楽史B:2005年10月4日
今回は、ロックンロールの成立について説明し、黒人のR&Bと白人のC&W〜ヒルビリー音楽が結びついたR&Rの特徴についていくつかの例を紹介しました。
授業の際に使用した音源の一部は、編集ものの廉価盤を使っています。これについてはCDのデータを示す意味があまりないので、★印を付け、収録CDのデータは省略しました。
- 1) Alan Freed による "The Moondog Show" 冒頭のMC (1954)
『ROCK 'N' ROLL & ROCK-A-BILLY INFERNO』(Stardust:2002)
- Fats Domino にみるR&BからR&Rへの遷移
『"THEY CALL ME THE FAT MAN..." ANTOINE "FATS" DOMINO』(Imperial:1991)
- 1-1) The Fat Man (1949録音/1950発売)
- 1-4) Boogie Woogie Baby (1949録音/1950発売)
- 1-22) Ain't It A Shame (1955)...Pop チャートでもヒットしたが、Pat Boon のカバーの方がもっと売れた。
- 1-14) Domino Stomp (Twistin' The Stomp) (1953録音/1956発売)
- 最初のR&R曲...ふたつの説
- Sh-Boom
- ★The Crew Cuts (1954)...白人グループによるカバー
- 2-14) The Chords (1954)...黒人グループのオリジナル
『The R&B BOX - 30 years of Rhythm & Blues』(Rhino:1994)
- ★Bill Haley And His Comets / Rock Around The Clock (1954)
別の白人グループ Sonny Dae And His Knights の盤 (1954)が先にでたが、もともとHaleyのために用意された曲だった
→映画『暴力教室 Blackboard Jungle』に使われ、1955年5月にチャートの No.1 に立つ。
- 黒人ロックンローラー(R&Bらしくない代表例)
- ★Chuck Berry / Maybellene (1955)... デビュー曲
- ★Little Richard / The Girl Can't Help It (1957)
- Elvis Presley...「黒人のように歌える白人」の白さ
『ELVIS 2ND TO NONE』(BMGファンハウス:2003)
- 1) That's All Right (1954)...Sun でのキャリアのスタート
Arthur "Big Boy" Crudup / That's All Right (1946)
『THE BLUES 1927-1946』(BMGビクター:1994)
- 2) I forget To Remember To Forget (1955)...カントリーチャート1位
- 1956年はRCAに移籍したElvisが、Heartbreak Hotel、Don't Be Cruel/Houd Dog=両面ヒット等のシングルをヒットさせた
- 3) Blue Suede Shoes
★Carl Perkins / Blue Suede Shoes...Elvis に比べると Hillbilly〜Rock-a-Billy 的
この日のレスポンス・シートにあった質問と回答
音楽史B:2005年9月27日
今回は、ロックンロールの発生に先立って、初期のR&Bについていくつかの例を紹介しました。R&Bは、時代によって概念の中身が全く異なってしまうことがあるので、注意が必要です。
授業の際に使用した音源は Rhino の『The R&B BOX』です。詳細は以下の通りです。
- 初期のR&B
- 『The R&B BOX - 30 years of Rhythm & Blues』(Rhino:1994)
- 1-1) Louis Jordan & His Tympany Five / Five Guys Named Moe (1943)
- 1-8) The Ravens / Ol' Man River (1947)
- 1-17) Johnny Otis Orchestra / Cupid Boogie (1950)
- 2-5) Willie Mae "Big Mama" Thornton / Hound Dog (1953)
- 2-10) Professor Lomghair / Tipitina (1953録音:レコード化は1972)
音楽史A:2005年7月15日
今回は授業3回分あまりの時間を使ってモダン・ジャズ以降のジャズの広がりを取り上げました。
授業の際に使用した音源は以下の通りです。
- スウィング時代のスモール・コンボ
- 『BENNY GOODMAN SEXTET, FEATURING CHARLIE CHRISTIAN (1939-1941)』(CBS:1989)
- 1) Benny Goodman Sextet / Flying Home (1939)
Benny Goodman (cl), Charlie Christian (g), Lionel Hampton (vib), et al.
- Gillespie/Parker によるバップ革命
- 『GROOVIN' HIGH』(Savoy/日本コロムビア:1992)
Dizzy Gillespie (tp), Charlie Parker (as), et al.
- 2) Groovin' High (1945)
- 5) Salt Peanuts (1945)
- 『THE COMPLETE "BIRTH OF BEBOP"』(STASH:1991)
Dizzy Gillespie (tp), Charlie Parker (as), et al.
- 18) Shaw 'Nuff (1945)...ライブ録音
- 『IT HAPPENED ONE NIGHT』(Black Label (Canada):n.d.)
Dizzy Gillespie (tp), Charlie Parker (as), Ella Fitzgerald (vo), et al.
- 6) How High The Moon (1947)...ライブ録音。エラのスキャットは絶品。
- ビバップの展開
- [SJ]:『THE BUD POWELL TRIO バド・パウエルの芸術』([1953])
Bud Powell (p), et al.
- 1-1) Bud Powel Trio / Indiana (1947)
パウエルはビバップ・ピアノの典型を作り上げた破滅型の天才
- 『THE BEST OF THELONIOUS MONK』(Blue Note/Capitol Records:1991)
- 1) Thelonious Monk (p), Art Blakey (d), et al. / Thelonious(1947)
- 『THE QUINTET / JAZZ AT MASSEY HALL』(Debut:1989)
- 7) The Quintet / Night In Tunisia (1953)
Dizzy Gillespie (tp), Charlie Parker (as), Bud Powell (p), Charles Mingus (b), Max Roach (d)
パーカー、パウエルの演奏は、最盛期の精彩を欠くがビバップの王道といった演奏
- 『FIESTA』(Blue Note/Capitol Records:1999)
- 10) Charlie Parker & His South of the Border Orchestra / Begin The Beguine (1952)
ラテン・パーカッションを入れ、大いに受けたパーカー唯一のラテン・ジャズ・アルバムから。
- クール...ビバップの激しい即興演奏に対し、緻密に構成された冷徹な演奏
- 『THE ARTISTRY OF STAN GETZ』(Verve/Polydor:1991)
- 1-2) It Don't Mean A Thing (1953)
Dizzy Gillespie (tp), Stan Getz (ts), Oscar Peterson (p), et al.
hot であることが「売り」だったガレスピーは、cool なプレイヤーともしばしば競演した。
ゲッツはクールな白人プレイヤーの代表格
- [SJ]:『CHARLIE PARKER ON DIAL』([1973])
- 1-2) Charlie Parker Septet/ Yardbirds Suite(1946)
Charlie Parker (as), Miles Davis (tp), et al.
パーカーの相方は、若きマイルス・デビス(勿論、クール以前の録音)
- 『MILES DAVIS / BIRTH OF THE COOL』(Capitol Jazz:1989)
- 5) Budo (1949)
Miles Davis (tp) が率いた、ホルン、チューバ、バリトン・サックスを含む実験的な編成によるセッション
- [SJ]:『JAZZ OF THE FORTIES HOT VS.COOL』([1968])
- 1-6) Lennie Tristano (p), Lee Konitz (as), et al. / Wow(1949)
- ウェスト・コースト...映画音楽の仕事場を背景とした白人ミュージシャンたちによる、構築性の高い、娯楽性もある演奏
- [SJ]:『NEW CONCEPTS OF ARTISTRY IN RHYTHM』([1952])
- 1-8) Stan Kenton Orchestra / 23 Degree Nnorth, 82 Degree West(1952)
- [SJ]:『CHET BAKER SINGS』([1956])
- 1-11) Chet Baker (tp, vo), et al. / But Not For Me(1954)
美男子で、アイドルだったチェット・ベイカーの大ヒットアルバムから
- 『THE DAVE BRUBECK COLLECTION』(CBS:1980)
- 1) Dave Brubeck (p), et al. / Take Five (1959)
- 『ART PEPPER / SURF RIDE』(Savoy:1991)
- 6) Art Pepper (as), et al. / Surf Ride (1956)
- イースト・コースト〜ハード・バップ〜ファンキー...ニューヨークを中心にした黒人ミュージシャン中心の流れ
- [SJ]:『ART BLAKEY QUINTET / A NIGHT AT BIRDLAND』([1977])
- 1-15) Art Blakey Quintet / A Night In Tunisia(1954)
Art Blakey (d), Horace Silver (p), Clifford Brown (tp), et al.
アート・ブレイキーは、後に自らのグループ「ジャズ・メッセンジャーズ」から多数の名プレイヤーを輩出
- 『SONNY ROLLINS FOUR / SAXOPHONE COLOSSUS』(1985 [1956])
- 1) St.Thomas(1956)
Sonny Rollins (ts), Max Roach (d), et al.
- 『LEE MORGAN / THE SIDEWINDER』(Blue Note:1999 [1964])
- 1) The Sidewinder(1963)
Lee Morgan (tp), et al.
1960年代後半の日本のジャズ喫茶で非常に人気があった名曲
- 『COOKIN' WITH THE MILES DAVIS QUINTET』(Prestage:1991 [1957])
- 3) Airegin (1956)
Miles Davis (tp), John Coltrane (ts), Red Garland (p), et al.
- モード直前のマイルス
- Julian "Cannonball" Adderley (as)
『SOMETHIN' ELSE』(Blue Note / 東芝EMI:1997 [1958])
Miles Davis (tp), Art Blakey (d)
- 1) Autumn Leaves (1958)
事実上、マイルスがリーダーだったとされている
- マイルスのモード・ジャズ
- Miles Davis (tp)
『KIND OF BLUE』(Columbia Jazz/CBS/Sony:1990 [1959])
Bill Evans (p), John Coltrane (ts), Cannonball Adderley (as), et al.
- 1) So What (1959)
...ハードバップ(=「枯葉」:といってもマイルスはあくまでもクールな印象だが)とはうって変わった感覚の演奏
- ジョン・コルトレーン
- John Coltrane (ts)
『GIANT STEPS』(Atlantic:1988 [1959])
McCoy Tyner (p)
- John Coltrane (ts)
『MY FAVORITE THINGS』(Atlantic:1988 [1960])
McCoy Tyner (p)
- 1) My Favorite Things (1960)
- John Coltrane (ts)
『A JAZZ HOUR WITH JOHN COLTRANE / MY FAVORITE THINGS』(Jazz Hour:1990)
McCoy Tyner (p)
- 1) My Favorite Things (c1963)....ヨーロッパ公演旅行中のライブ録音
- ビル・エバンス
- Bill Evans (p)
『EVERYBODY DIGS BILL EVANS』(Riverside:1987 [1959])
- Bill Evans (p), Stan Getz (ts)
『BILL EVANS & STAN GETZ』(Verve/Polydor:1997 [1964])
- ウェス・モンゴメリー
- Wes Montgomery (g)
『THE BEST OF WES MONTGOMERY』(Verve / ポリドール:1987)
オリジナル・アルバムは『WILLOW WEEP FOR ME』([1969])
- 2) Impressions (1965)...ニューヨーク Half Note でのライブ
- フリー...一切の制約を排した即興演奏を追求する、という建前
- オーネット・コールマン
- Ornette Coleman (as)
『THE SHAPE OF JAZZ TO COME』(Atlantic/Rhino:1998 [1959])
- Ornette Coleman (as)
『FREE JAZZ』(Atlantic / eastwest japan:1998 [1960])
...Don Cherry (pocket tp), Eric Dolphy (bass cl) らの参加した「ダブル・カルテット」
- 1) Free Jazz - Part I (1960)
- Ornette Coleman (as)
『AT THE GOLDEN CIRCLE, VOLUME TWO』(Blue Note / EMI:2002 [1966])
...ストックホルムで録音されたトリオ編成のライブ
- ジョン・コルトレーン...いわゆる「フリー・コルトレーン」
- John Coltrane (ts), Don Cherry (tp)
『THE AVANT-GARDE』(Atlantic/Rhino:2000 [1966])
McCoy Tyner (p)
- 2) Focus On Sanity (1966)...コールマンの作品
- セシル・テイラー
- Cecil Taylor (p)
『CONQUISTADOR!』(Blue Note/Capitol:1989 [1966])
- Cecil Taylor (p)
『SOLO』(Venus:1994)...東京でのソロ・ライブ
- 1) Choral Of Voice (Elesion) (1973)
- アート・アンサンブル・オブ・シカゴ
...彼ら自身は自分たちの音楽を Jazz とは呼ばず Great Black Music という
- Lester Bowie (tp)
『NICE GUYS』(ECM:19?? [1978])
- サン・ラ
- Sun Ra And His Astro Intergalactic Infinity Arkestra
『SPACE IS THE PLACE』(Impulse!:1998 [1972])
- 1) Space Is The Place (1972)
- 電化(電気楽器の浸透)〜フュージョン
- ハービー・ハンコック
- Herbie Hancock (p), Freddie Hubbard (tp), et al.
『TAKIN' OFF』(Blue Note/Capitol:1987 [1962])
- Herbie Hancock (el.p), et al.
『HEAD HUNTERS』(Sony:1992 [1973])
- マイルス・デビスの「電化」...いわゆる「エレクトリック・マイルス」
- Miles Davis (tp), Herbie Hancock (elp), Wayne Shorter (ts), et al.
『MILES IN THE SKY』(Columbia/SME:2000 [1968])
- 1) Stuff (1968)...電気ピアノの導入
- Chick Corea (p), Jack DeJohnette (ds), Dave Holland (b), et al.
『EARLY DAYS』(Denon:1986)
- 4) Sundance (1969)...チック・コリアら BITCHES BREW セッション参加者による、アコースティックな演奏
- Miles Davis (tp), Joe Zawinul (elp), Chick Corea (elp), Wayne Shorter (ts), et al.
『BITCHES BREW』(Columbia/SME:2000 [1969])
- 1-1) Pharaoh's Dance (1969)
- Miles Davis (tp)
『ON THE CORNER』(Columbia/Legacy:1993 [1972])
- フュージョン...玄人受けする芸術性の高いものから、軟派な大ヒットまで幅広い概念
- Lee Ritenour (g)
『THE BEST OF LEE RITENOUR』(JVC/ビクター:1995):
オリジナルは、『GENTLE THOUGHT』([1977])
- 新伝承派...Wynton Marsalis (tp) を中心とした、黒人の伝統文化としてジャズを捉えることを強調する立場
- Wynton Marsalis & Ellis Marsalis
『JOE COOL'S BLUES』(Columbia:1995)
- 1) Wynton Marsalis Septet / Linus & Lucy
- Wynton Marsalis Septet
『THE MAJESTY OF THE BLUES』(Columbia:1988)
- 3) The New Orleans Function
...Jazz の葬式をやってみせた30分ほどの組曲(葬送、説教=埋葬、セカンド・ライン)
- ブルックリン派(M-Base 派)
- Cassandra Wilson (vo), Steve Coleman (as), et al.
『POINT OF VIEW』(JMT / ポリドール:2000 [1986])
- 1) Square Root
...「幾何学的」と称される独特の旋律
音楽史A:2005年7月12日
今回は前史的部分も含め、スウィング・ジャズを取り上げました。
授業の際に使用した音源は以下の9点です。
- シカゴ・スタイル:トラディショナル・ジャズの都会化、洗練
- 『CHICAGO AND ALL THAT JAZZ』(Verve:1991)
- 11) Chicago(1961)
Jack Teagarden (tb), et al....シカゴ・スタイル全盛期を知るミュージシャン達による再現ライブ
- スウィング時代直前のデューク・エリントン
- 『DUKE ELLINGTON IN THE TWENTIES 1924/1929』(EPM/Jazz Archives:1993)
- 1) The Washingtonians / Choo Choo(1924)
- 23) Duke Ellington & His Cotton Club Orchestra / Cotton Club Stomp(1929)
コットン・クラブは、ニューヨークの有名な社交場。
この時期のエリントンの楽団の音は、スウィング以前のバンド・サウンドの到達点といってよい。
エリントンやカウント・ベイシーら黒人バンド・リーダー達のスウィングへの貢献は大きいが、商業的成功の程度は白人楽団には及ばなかった。
- フレッチャー・ヘンダーソン
- 『FLETCHER HENDERSON / TIDAL WAVE』(Decca/MCA:1995)
- 16) Fletcher Henderson & His Orchestra / Memphis Blues(1934)
スウィング・スタイルの開発者...ベニー・グッドマン楽団の成功を編曲者として支えた
- スウィング時代の大スター(白人)たち
- ベニー・グッドマン
- 『BEST OF SWING』(DISKY:1999)
- 2-3) Benny Goodman & His Orchestra / Don't Be That Way(1938)
- 2-13) Benny Goodman & His Orchestra / Stompin' At The Savoy(1936)
グッドマン楽団は、スウィング時代を代表するバンド。
- 『ARTIE SHAW / IT GOES TO YOUR FEET』(Columbia:1993)
- アーティー・ショー
- 2) Art Shaw & His Orchestra / Moon Face(1936)
グッドマンの hot music に対置された sweet なスウィング。
- アンドリュー・シスターズ
- 『BILLBOARD TOP MOVIE HITS 1940s』(Rhino:1996)
- 2) Andrew Sisters / Boogie Woogie Bugle Boy(1941)
スウィング時代の人気コーラス。
- グレン・ミラー
- 『BEST OF SWING』(DISKY:1999)
- 2-1) Glenn Miller & His Orchestra / In The Mood(1939)
- 2-23) Glenn Miller & His Orchestra / Moonlight Serenade(1939)
ミラーは、第二次世界大戦の欧州戦線で軍務中に行方不明となり、米軍の英雄になったことで影響力が増幅された。
- ヨーロッパのジャズ受容
- 『DJANGO REINHARDT / DJANGO REINHARDT』(BMG Victor:1994)
- 2) Django Reinhardt (g), et al. / Hot Lips(1938)
フランスのジャズ・シーンから登場した天才ギタリスト。
- スモール・コンボによる演奏
- 『Jazz Tribune No.13 BENNY GOODMAN THE COMPLETE SMALL COMBINATIONS VOL.1/2』(RCA/BMG:1994)
- 1-13) Benny Goodman Quartet / Moonglow(1936)
Benny Goodman (cl), Teddy Wilson (p), Gene Krupa (ds), Lionel Hampton (vib)
- 『CHARLIE CHRISTIAN / SWING TO BOP』(Natasha Imports:1993)
- 1) Charlie Christian (g), Thelonious Monk (p), et al. / Swing To Bop(1941)
「ミントンズ・プレイハウス」におけるジャム・セッションのペライベート録音テープ
音楽史A:2005年7月5日
今回からジャズの歴史に入りました。
今回はトラディショナル・ジャズを取り上げ、またジャズの前史として、ジャグ・バンドのブルース、各種のブラス・バンドの演奏、ラグタイム・ピアノなどを紹介しました。
授業の際に使用した音源は以下の8点です。
- 世界初のジャズの録音:
- 『ORIGINAL DIXIELAND JAZZ BAND 1917/1923』(EPM/Jazz Archives:1995)
- 1) Original Dixieland Jass Band / Livery Stable Blues(1917)
世界で最初のジャズの録音。白人(ユダヤ人)のバンドがニューヨークで録音したもの。
- ルーツの一つとしてのブルース:
- 『MEMPHIS JUG BAND THE COMPLETE RECORDINGS 1927-1934 VOL.2』(P-VINE:1999)
- 1) Memphis Jug Band / Spider's Nest Blues(1930)
ブルースは、ギターの弾き語りが基本形だが、バンド形式の演奏もあった。ジャズの集団即興に共通する演奏。
- ルーツの一つとしてのブラス・バンド:
- 『Emile Berliner's GRAMOPHONE』(SYMPOSIUM:1988)
- 11) Sousa's Band / The Thunderer March(1897)
ブラス・バンドは、19世紀後半のアメリカで最も人気の高い音楽で、イベントなどに引っ張りだこだった。
その最高峰にいたのが「マーチ王」スーザだった。
- 『BABY DODDS TALKING AND DRUM SOLOS - COUNTRY BRASS BANDS』(Unheard Music Series:2003)
- 11) The Laneville-Johnson Union Brass Band / Take Rocks & Gravel To Build A Solid Road(1954)
カントリー・ブラス・バンドは、地域のイベントで活躍し、南部ではほとんど黒人が演奏していた。
スーザが頂点なら、こちらは裾野。
- セカンド・ライン:葬儀の伴奏をするブラスバンドを再現した演奏:
- George Lewis' Ragtime Jazz Band of New Orleans
『The Oxford Series, Vol.3』(American Music:1991)
- 1952年、オハイオ州オックスフォード、マイアミ大学における実況録音
- 1) Explanatory Intro
- 2) Just A Little While To Stay
- 3) Flee As A Bird
- 4) (I'll Be Glad When You're Dead) You Rascal You
- ルーツの一つとしてのラグタイム:
- 『ORIGINAL RAGTIME CLASSICS FROM THE ORIGINAL PIANO ROLLS』(Charly / Classic Jazz:1993)
- 1) Scott Joplin: Maple Leaf Rag (不祥)
音楽史に名を残した最初の黒人作曲家による、代表的な自作の演奏を記録したピアノ・ロール
- 『JELLY-ROLL MORTON 1923/1924』(Milestone:1992)
- 23) Jelly-Roll Morton's Steamboat Four / Mr. Jelly Lord(1924)
ピアニストのモートンはクレオール。ジャズ史でも最も初期の重要なピアニスト〜編曲者〜バンド・リーダー
- ルイ・アームストロング:
- 『THE COMPLETE LOUIS ARMSTRONG & THE SINGERS 1924/30, vol.1 1924/25』(King Jazz:1993)
- 1) Ma Rainey and Her Georgia Jazz Band / See See Rider Blues(1924)
Louis Armstrong (tp), et al.
アームストロングは、トラディショナル・ジャズの時代から後年まで活躍した初期のジャズ最大のスター
音楽史A:2005年6月21日
今回でテキストを読み終えましたが、前回(6月14日)に読んだ範囲で言及した<「白人」市場と「黒人」音楽の不断の交流と緊張関係>に関連して、同一曲の黒人と白人による演奏例を聞いてもらいました。
授業の際に使用した音源は、おもにコンピレーションものを使っているので、詳しいデータは省略します。
授業の際に使用したのは以下の6曲です。
- Sh-Boom
- The Chords
....オリジナルの黒人コーラス・グループの録音
- The Crew Cuts
....大ヒットとなった白人コーラス・グループの録音
- Hound Dog
- "Big Mama" Thornton
....オリジナルの黒人女性ヴォーカルのR&B
- Elvis Presley
....プレスリー初期の大ヒットの一つ
- Long Tall Sally
- Little Richard
....オリジナルの黒人R&R
- The Beatles
....初期のプライベート録音
音楽史A:2005年5月10日
今回は、「民謡」と「フォークソング」の関係で高石友也の歌と、ジャズの演奏例を聞いてもらいました。
授業の際に使用した音源(CD)は以下の4点です。
- 高石友也『坊や大きくならないで/高石友也フォークアルバム第3集(+4)』(ビクター:1995.11.29.[1969])
- 1) 「坊や大きくならないで」 チン・コン・ソン 作詞・作曲 浅川しげる・高石友也訳詞
....同時代のベトナム(内戦の最中だった)のプロテストソングを取り上げたもの
- 3) 「竹田の子守唄」 トラディショナル
....関西のフォーク・コンサートでよく取り上げられた曲で、他のフォークシンガー、グループの録音も多い
- 4) 「ハッシュ・リトル・ベビィ」 トラディショナル
....アメリカのトラディショナル・フォーク・ソングに日本語の歌詞をつけたもの
- 6) 「明日なき世界」 P.F.スローン 作詞・作曲 高石友也訳詞
....アメリカの(モダン)フォーク・ソングに日本語の歌詞をつけたもの
- 9) 「労務者とは云え」 ボブ・ディラン 作詞・作曲 片桐ゆずる・高石友也訳詞
....ディランの曲に、ほぼ直訳に近い訳詞をつけたもの
- ジャズの諸形態(授業時の「目隠し」での演奏順:実際の歴史的順序については、録音年を参照)
- MILES DAVIS QUINTET『The Best of MILES DAVIS QUINTET (1965-1968)』(SME:1999)
- 14) E.S.P.(1965)
....モード・ジャズを通過した60年代マイルスのクインテット...モダンジャズ
- 山下洋輔『スパイダー』(Verve/ユニバーサル:2003)
- 9) Spider
....山下洋輔は、フリー色の強い日本の代表的なジャズ・ピアニスト
- BENNY GOODMAN『THE CENTENNIAL COLLECTION』(Bluebird/BMGファンハウス:2004)
- 14) Benny Goodman & His Orchestra / Sing, Sing, Sing(1937)
....グッドマン楽団は、スウィング時代を代表するビッグ・バンド
音楽史A:2005年4月19日
今回は、ポピュラー音楽とポピュラー音楽ではないもの、どちらとも考えられる音楽の例を聞いてもらいました。
授業の際に使用した音源(CD)は以下の4点です。
- 高橋悠治(pf)『サティ/ピアノ作品集1』(DENON/日本コロムビア:2004.03.24.[再発])
- 1) Gymnopedies I (1888)
SATIE, Erik (1866-1925)
- 『サティ/ジュ・トゥ・ヴー[歌曲集]』(EMI Classics/東芝EMI:1998.09.23.)
- 25) Je Te Veux (1900)....Nicolai Gedda (tenor)
- 7) Je Te Veux (1900)....Mady Mesple (soprano)
SATIE, Erik (1866-1925)
- ワグナー作曲『ニーベルングの指輪/管弦楽名演集』(ポリドール:1993.04.24.)
WAGNER (1813-1883): "DER RING DES NIBELUNGEN"
Georg Solti (conducting) Vienna Philharmonic Orchestra
- すぎやまこういち作曲『交響組曲「ドラゴンクエストV」』(アポロン:1992.--.--.)
すぎやまこういち指揮 NHK交響楽団
- I-11) 結婚ワルツ
- I-7) 戦火を交えて〜不死身の敵に挑む
- I-1) 序曲のマーチ
yamada@tku.ac.jp
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