何でも高性能、高度成長、高画質な風潮だ。
時間の流れはなにかを「よりよく」させているし
新しいなにかを「あたりまえ」にしてしまう。
日々、新鮮さと美しさと速さを求める。
パソコンの処理速度は速い方がいいと思うし
暑い日や寒い日はやっぱり苦痛だ、嫌だし
電車の連結はよい方がいいし
公衆電話を探してアドレス帳とテレカをカバンから出すより
携帯電話でボタン数回押すほうがはるかに楽だし
コンビニの便利さは痛感したり、またはあって当然と思う。

デジタルがさらにデジタルに変化している。
例えば、ボヤけて見にくい画像より鮮明で明るい画像に。
カセットテープがMDへと移行している、VHSやLDがDVDになるのも時間の問題だろう。
速い、美しい、小さい、そういったものを求め、追う。
それはとてもすごいし、より上のものじゃないと納得しないだろう消費社会。
でも私はボヤけた不鮮明さに「味」を感じたり
どうにもいかないほどの不便さに「味」を感じたり。
完璧より断然いいなあと思う。
不鮮明や不便は必ずしもマイナスではなく「味」がある。
そしてそれを楽しむことが好きだ。
文句や意見が発展を生むけれど、進みながら留まるのも素敵な気がする。
昔はよかったとか発展が恐ろしいとかそういうのではなくて
私の感性で「味」があるなあと思うことに素直でありたい。
そしてそれはとても個性的なものであるかもしれないし
全体的になれば流行りになるのかもしれない。
「味」わうこと、「味」を感じることは常にありたいし
それに対して非常に敏感でいたいと思う。

2000.2.3 2:46 PM

*
*
*
*
*



back to basics

+index+