私的ページ:山田晴通
鈴鹿医療科学技術大学における
教職員全員への任期制導入
三重県の鈴鹿医療科学技術大学において、教員・職員の別なく大学で働く全員への任期制を導入する決定がなされた件について、主として新聞報道(おもに朝日新聞と中日新聞)によって概要を紹介します。この件について詳しい関係資料をお持ちの方は、山田までお知らせ下さい。できるだけ正確で詳しい情報を広めたていきたいと思います。(1997.11.23.)
yamada@tku.ac.jp
事件の概要
三重県の鈴鹿医療科学技術大学は、日本放射線技師会を母体に、1991年に設立された新しい大学であるが、完成年度直後の1995年から、新採用の教員の一部に任期制を採用してきた。(いわゆる「大学教員等任期制法」は、主として国公立大学における任期制導入の手続きを定めた法律であり、私立大学においては同法の成立以前から任期制の導入は可能であった。)
今年8月に「大学教員等任期制法」が施行された直後、9月17日の同大学理事会は、1998年度から、教員・職員すべてについて、新規採用者のみならず、既に採用されているものも含めて全面的に任期制を導入することを決定した。この件は当然ながら学内外に様々な反響を呼び、11月に至り新聞各紙が報道するところとなった。「大学教員等任期制法」の施行の前後を通じ、これほど全面的な任期制導入の試みは類例がない。
以下、関係者のコメントを新聞報道から引用する。
遠山雅三・法人事務局長(朝日・11/07)
「すでに一九五五年度採用の教員の一部の教員から任期制を導入しており、範囲を広げた」
渥美和彦・学長(中日・11/13)
「微妙な問題が残っていて、コメントできない。学内の反対の声も匿名によるもので、何とも言えない」
ちなみに渥美氏は、人工臓器分野の権威であり、東洋医学など伝統医学への造詣も深い。ちょっとネット上で調べただけでも、東京大学名誉教授、日本学術会議 第16期会員(第7部 部長)、日本生体磁気学会会長、元・日本人工臓器学会会長、日本サーモロジー学会名誉理事長、社団法人日本超音波医学会功労会員、等々の肩書が出てくる輝かしい経歴の人物である。
文部省(部局等不明)(中日・11/13)
「今度の法律は、これから採用する教員が対象で、現職は本人の要望があった場合などに限られる。職員はそもそも念頭にない。私学も法に沿って導入するなら趣旨はまもるべきだ」
学校法人 鈴鹿医療科学技術大学教員の任期に関する規程/学校法人 鈴鹿医療科学技術大学職員の任期に関する規程(テキスト版:教員//職員)へゆく
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