1997年度データ・アクセス法 (1998.01.19.矢吹卓也)
ドイツの教育に関する文献表
私が設定したテーマは「ドイツの教育」についてである。私は板垣先生のゼミに入っており、2年次の時にドイツの地域研究をしていた。(今はテーマを変えてしまったのだが。)その時、主に「教育」について研究していたので、今回、文献表を作成するにあたって、私の前のテーマ、「ドイツの教育」についてもう一度やってみようと思いこのテーマにした。
作業の手順としては、東京経済大学の図書館のTOTOROで、「書名の一部」の項目で検索した。その結果、「日本とドイツ教育の国際化」という1冊が出た。そして、その本から少しずつ他の文献を拾っていった。
他にも「教育」「ドイツ」「大学」「歴史」などの言葉をキーワード検索たが、いずれも膨大な検索数だったので、見つけるのが大変であった。
次に、TOTOROを使わず、直接本棚を探した。キーワードは「ドイツ」「歴史」「教師」「大学」そして勿論「教育」である。その結果、大半の書籍を見つけることが出来た。(この作業が一番つらかった。)
そして、「未見」の書籍、論文などは、『近代ドイツ職業教育制度史研究』という書籍の文献表から見つけたものである。
わずか36本の文献表になってしまったが、大半のものは、現物を見て確認を取ってある。そしてこの文献表は、著者の五十音順で並べてある。では、これから私の作成した文献表に移ることにする。(なお、「解説」は各文献の最後に述べることにしてある。)
- 天野 正治 著 (1993年)
『日本とドイツ教育の国際化』 玉川大学出版部 324ps.
解説・・・日本の国際理解教育や帰国子女教育などの問題とドイツの多文化社会、異文化教育、平和教育などのことについて。
- 天野 正治 著 (1997年)
『ドイツの異文化間教育』 玉川大学出版部 441ps.
解説・・・異質との共存や、多文化教育教科書、外国人学校、国際学校などについて。
- 江藤 恭二、篠田 弘、鈴木 正幸 著 (1992年)
「資本主義の成立、展開と子供の生活 −ドイツ−」.
江藤 恭二、篠田 弘、鈴木 正幸 編 『子供の教育の歴史 −その生活と社会背景を見つめて−』 名古屋大学出版会 pp59〜72.
解説・・・19世紀における教育の在り方について、及び、当時学校に行った子と、行かなかった子供達について。
- カール・ハーゼン 著 山縣 光晶 訳 (1996年)
「森の研究者列伝」 pp227〜244.
「総合大学昇格に向けて」pp245〜248.
『森が語るドイツの歴史』 築地書館.
解説・・・森の学問の誕生とその内容、そして森の大学が総合大学になるまでのプロセスについて。
- 河野 としひさ、戸来 勉 著 (1994年)
『ヨーロッパ統合の時代、日本とドイツの教育をめぐって』 北の街
社 243ps.
解説・・・ドイツの教育の特質とドイツの教育を日本と比較しながら、日、独の教育課題について。
- 木谷 勤、望田 幸男 編、著 (1992年)
「高度工業下の教育と社会」.
『ドイツ近代史−18世紀から現代まで−』 ミネルヴァ書房 pp77〜90.
解説・・・ギムナジウムの誕生とその役割について。
- ゴードン・A・クレイグ 著 (1993年)
「教授と学生」.
『ドイツ人』 みすず書房 pp283〜315.
解説・・・大学の歴史における、教授と学生の抗争などについ
て。
- 小林 浩二 著 (1993年)
「大学改革」.
『統合ドイツの光と影』 二宮書房 pp154〜160.
解説・・・統合後、2年間の教員達の改革や変動について。
- 小林 喬 著 (1992年)
「教育界の現状」.
『異文化の接点 −ドイツの知的好奇心の所在−』 三修社 pp178〜189.
解説・・・旧東ドイツの授業についてこられない子供のことや、大学での仕組みと諸問題について。
- 子安 美知子 著 (1978年)
「初等教育の質のよさ−『ミュンヘンの小学生』」.
波多野 完治 編著 『世界の学校、日本の学校 体験的比較教育学』 小学館 pp5〜21.
解説・・・著者の実際の体験を記録したもの。
- 島田 雄次郎 (1990年)
『ヨーロッパの大学』 玉川大学出版部 300ps.
解説・・・中世の大学や、宗派的な大学、近代的な大学や国家と大学について。
- 千葉 卓 著 (1990年)
『教育を受ける権利 アメリカ・西ドイツに関する法的検討』 北海道大学図書館刊行会 469ps.
解説・・・主に、教育の機会均等及び教育によって自由を侵害さ
れない権利の問題について。
- 寺田 光雄 著 (1996年)
『民衆啓蒙の世界像−ドイツ民衆学校読本の展開−』 ミネルヴァ書房 227ps.
解説・・・1776年に発行されたドイツの教科書「子どもの友」を中心に18世紀から19世紀初頭までの教科書が民衆にどのような影響を与えたかということについて。
- 寺田 盛紀 著 (1996年)
『近代ドイツ職業教育制度史研究』 風間書房 347ps.
解説・・・「デユアルシステム」という職業制度を成立させている社会、経済構造、教育制度上の特質について。
- てるおか いつこ 著 (1995年)
「教育と労働における二つの戦後」.
富坂キリスト教センター 編 『戦後ドイツの光と影』 新教出版社 pp229〜275.
解説・・・日本とドイツの教育の違いなどを、「労働」を織り交ぜながら比較している。
- 永井 潤子 著 (1994年)
「西ドイツの学生たちは今」.
『ドイツとドイツ人 放送記者の眼から』 未来社 pp40〜42.
解説・・・旧西ドイツの学生達が抱える様々な問題について。
- 西川 正雄 編 (1992年)
「学校と大学」 pp334〜335.
解説・・・ドイツと日本の高校、大学の規則や習慣の違いについ
て。
- 二宮 晧 編、著 (1995年)
「半日制の学校−ドイツ−」.
『世界の学校 比較教育文化論の視点にたって』 福村出版 pp15〜28.
解説・・・基礎学校の生活、学校教育の特色や課題、制度改革について。
- 藤沢 法瑛 著 (1988年)
『ドイツ人の歴史意識、教科書にみる戦争責任論』 亜紀書房 284ps.
解説・・・西ドイツのワイマール期、ナチスドイツ、戦後初期というそれぞれの時期につくられた教科書から読みとれる歴史意識について。
- ベレーナ・カレンベルク 著 (1992年)
「学校教育」.
大西 健夫、ウルリヒ・リンス 編 『ドイツの社会』 早稲田大学出版部 pp167〜182.
解説・・・大まかな学校制度と、職業学校の細かい仕組みについて。
- 本多 勝一 著 (1990年)
「教育」.
『ドイツ民主共和国』 朝日新聞社 pp156〜160.
解説・・・東西大学のヒトラーやスターリンの教え方の違いについて。
- 増井 三夫 著 (1996年)
『プロイセン近代公教育成立史研究』 亜紀書房 410ps.
解説・・・18世紀に成立したプロイセン公教育体制を歴史と織り交ぜながら近代史を検討し、新しい公教育成立史を作ることについて。
- 松永 美穂 著 (1992年)
「教育」.
池内 紀 監修 『読んで旅する世界の歴史と文化 ドイツ』 新潮社 pp304〜314.
解説・・・ドイツの教育の特色、幼稚園から大学までについての仕組みについて。
- 三宅 正樹、望田 幸男 編著 (1992年)
「教育のシステムと社会的機能」.
『概説ドイツ史』 有斐閣(新版) pp73〜77.
解説・・・女性の大学進学の制度が出来るまでと、その実態について。
- 森口 秀志 著 (1991年)
「旧西ドイツ」pp213〜226.
「旧東ドイツ」pp227〜239.
『世界の教育 在日外国人が語る学校、子ども、ニッポン』 三一書房.
解説・・・「旧西ドイツ」は大学生にインタビューし、旧西ドイツの教育制度の実体について語ってもらっている。
「旧東ドイツ」は統合の結果、生じた問題などがかかれている。
- レギーナ・ルッシュ 編 吉澤 柳子 訳 (1995年)
『ドイツ統一と子どもたち、突然、何もかも変わってしまった』 丸善ブックス 230ps.
解説・・・統一後、子供達が統一に対して思ったこと、体験したことなどを文章や絵に描いて、それをまとめたもの。
- 渡部 淳、ICU高校 編 (1989年)
「(西)ドイツでの体罰や暴言について」.
『世界の学校から−帰国生たちの教育体験レポート−』 亜紀書房 pp137〜140.
解説・・・ICU高校3年の帰国子女が実際に体験したことを書き連ねたものである。
- 石井 正司 (1970年)
『民衆教育と国民教育−プロイセン国民教育思想発生期の研究』 福村出版,.
- 石井 正司 (1981年)
「C・G・ザルツマン−家族的学校の実践者」.
金子 茂 編 『現代に生きる教育思想4,ドイツ(1)』 福村出版,.
- 梅根 悟 (1967年)
『近代国家と民衆教育−プロイセン民衆教政策史』 誠文堂新光社,.
- 金子 茂 (1976年)
「愛国者と世界市民の形成−ドイツ「市民」の道徳教育」.
梅根 悟 監修 『世界教育史体系38、道徳教育史1』 講談社,.
- 田中 昭徳 (1969年)
- 府川 源一郎 (1992年)
- 藤枝 靜正 (1976年)
『ドイツ語学校の研究 −宗教改革期を中心とする民衆教育機関の形成』 風間書房,.
- 増井 三夫 (1992年)
「18世紀プロイセン農村学校における基礎学力」.
『日本の教育史学』 第35集,.
- 山本 久雄 (1986年〜1992年)
「プロイセン『学校保護権』に関する研究」(1)〜(5).
『愛媛大学教育学部紀要』(教育科学編)第32巻、第33巻、第34巻、第38巻、第39巻,.
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