学生による学生のためのコミュニケーション学部の講義紹介

1997年度:総合科目I

総合教育科目:B群:選択:通年:4単位:
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学部・教員による講義の紹介
学生による講義の紹介

1997年度:総合科目I:(多摩学):

  • 97年度は以下の内容で行われたが、98年度は担当教員が変更になっている。毎年変わっていくのかどうかは不明。
  • 97年度はレポートと超まれな出席確認で成績を付けた。基本的にこの手の教員合同パターンは出席は重視されないだろう。評価方法を統一するため、レポートが一番安易な方法であるためである。
  • 以下は97年度期末レポートの内容。
    次の2問のうち一つを選択。
    1.多摩における人口の推移を説明し、その特徴を述べなさい。
    2.ある市で市長が代わった。新市長は土木費の20%を削減して民生費に振り替えたいと考えた。新市長はどのような理由で市議会を説得すればよいか。
    2,000字;用紙指定無し;第一研究センター姫野研究室のポストに提出。

  • 多摩に関して総合的に扱うらしい。これは地域とのコミュニケーションを図るためか。ちょっと強引。
  • 出席は取らない。
  • 数回ごとに講師が変わる。4人がローテーションで受け持つらしいが、初回さえも4人集合している姿を見ていない学生としては、どのように総合するのだろうと不思議に思う。4人それぞれ違う分野だから、つまみ食いすれば総合したとでも言うのだろうか。
  • 試験は前期と後期に一回ずつ。
  • 各教員の専門は以下の通り。
    真野(第2回から6回);地質学
    廣井(第7回から12回);ecology
    姫野(第13回から17回);経営学部交通論;広島県出身で温かみのある先生。
    依田(第18回から24回);経済学部民法;ぼそぼそと話す。東久留米市(先生の住まい)と国分寺市の行政の比較を繰り返す。結果はいつも東久留米がよい、に落ち着いている。
  • 教科書は今のところ使用しないが、授業内容はシラバス掲載の「多摩学のすすめ」をそっくりなぞったものに過ぎない。授業に出るよりも本を借りて試験に出るほうが効率がいいと思う。

前期
第1回 4/15 「多摩学」で何を学ぶか
第2回 4/22
多摩の自然
I 多摩の地形と地質
1.多摩の地形
	山地;2000から400メートル
	丘陵;300から100メートル
	台地;200から20メートル
	低地;150から0メートル(河川の氾濫源)

 特徴
	山地;V字谷の発達
	   急峻な地形(等高線密集)
	   水系(川筋の模様;樹脂状)
		↑浸食作用の結果
	   山頂は平坦部無い

	丘陵;V字谷が主
	   川の深さ・・・小さい
	   斜面の傾斜は緩い
	   山頂部は平坦である
	   水系模様;平行+枝分かれ

	台地;浅いV字谷
	   斜面は崖となっている
	   頂上部は広く平坦
	   水系模様;まばらな平行線模様
	   雛壇状に台地が配列(=段丘と呼ぶ)

	低地;川に沿った氾濫源
	   (海岸部では砂浜。その沿岸部で川につながる地域。)
	   
 地図;地勢を示す。
	地形図による地形の様子を示す。
	等高線によって表現される(航空写真)
第3回 5/6 活断層「立川層」の研究
(プリントは3枚もらいました。1.東京周辺の地質図、2.東京近辺の地形区分、3.東京付近の地質年代表)
地質
東京の地形
山地;秩父層群、小河内層群、小仏層群、五日市層群
丘陵;多摩丘陵、草花丘陵
台地;武蔵野台地(多摩段丘、下末段丘、武蔵段丘、立川段丘)
低地;現河川の氾濫源

台地の地質;粘土鉱物+造岩鉱物
 表面;赤土=関東ローム層
 地下;れき層、砂層、泥層

関東ローム層
 火山灰起源、箱根火山、富士火山
 火山灰
  +
 火山砂(石英、長石、雲母、角閃石、輝石→これらをまとめて「造岩鉱石」とよぶ)
 火山灰は風化により粘土鉱物になる。

台地のローム層
 赤土の中にうすい火山灰(砂灰、全体が赤褐色)
第4回 5/13 多摩の自然災害、立川断層について、他。
(プリントは3枚もらいました。1.段丘の形成過程、2.国分寺崖線付近の地質概念図、3.武蔵野台地西部の地形区分図)
第5回 5/20 多摩の環境をみるI (プリントは3枚もらいました。1.東京の水(1)、2.東京の水(2)、3.都市化と水循環)
断層
 武蔵野台地 ・激しい地殻変動少ない・地層の変形少ない
 多摩丘陵

 断層は少ない

 山地(関東山地)
 ・多数の活動しない断層→地震とは関係なし

 多数の断層の存在
  特に集中している場合、崩壊の可能性
  風化作用;断層に沿って古い地層ほど風化作用
第6回 5/27 多摩の環境をみるII
(プリントは3枚もらいました。1.自然環境と土地利用、2.環八雲(1)、3.環八雲(2))
第7回 6/ 3 プリントは2枚もらいました。
多摩の自然;植物の世界
風土・住民の慣習や文化に影響を及ぼすその土地の自然的条件
  ・人類や社会の大地に対する関心....A Berque
  。社会化された自然

多摩の自然
-植物の世界-
1.東京の地形
2.多摩の植生
	1.植生
		自然植生
		代償植生

		原植生
		現存植生(潜在植生)

	2.多摩の植生
		1.関東山地
		2.丘陵、武蔵野台地
		3.沖積低地

3.多摩の森林
	1.日本の森林帯
		暖かさの指数=(t-5)
		t;月平均気温5度以上の月野平均気温
			針葉樹林 15-55
			落葉広葉樹林(夏緑林) 45(-55)-85
			常緑広葉樹林(照葉樹林) 85-180
			亜熱帯林 180-240

			八王子 114.2
			町田   114.7
			五日市 111.2
			青梅   110.7
			日原    89.6

	2.武蔵野台地の森林
		1.雑木林
			植生遷移
			二次林
		2.雑木林とシラカシ林

	3.雑木林の文化誌
		国木田独歩「武蔵野」
		徳富蘆花「みみずのたわごと」「自然と人生」
第8回 6/10 プリントは3枚もらいました。多摩の「緑」の今。
多摩→雑木林が重要な役割を果たす。

関連人物
	柳田国男「遠野物語」民俗学
	宮本常一
	貝原益軒「大和改革」
	古川古松軒「四神地名録」
	柳沢吉保

SUBTAINABLE DEVELOPMENT G.H.ブルトラット委員会
持続可能な発展
環境保全型開発
第9回 6/17 プリントは2枚もらいました。
多摩の「緑」はどのように守られているか。
開発の一般論;森林を破壊して都市をつくる。「ギルガメシュ物語」
多摩の開発;従属地域としての多摩
第10回 6/24 プリントは1枚もらいました。地域の開発;光と影、自然保護制度。
第11回 7/1 自然との共生をめざす地域づくり
第12回 7/8 テスト;持ち込み可
問1.以下の文を読み、問いに答えよ。
(説明文は多摩の地形と水について)
問;近年の人間の活動は上記の「水をめぐる自然環境」にどのような影響を与えているか考察せよ。

問2.「みどり」の保護に関する我が国及び東京都の現行制度と問題点について論述せよ。

後期
1 9/30 姫野氏登場。1.地図で見る多摩の発展 2.多摩の人口増加
210/ 7 3.多摩の輸送体系
310/14 4.多摩の輸送体型の現状と将来
410/21 5.多摩の産業化
510/28 戦後の多摩への企業進出
611/11 依田氏登場。「高齢化社会の現状と今後」
711/18 Sorry, unknown.
811/25 国分寺市の行政サービス(他の市との比較)
912/ 2 Sorry, unknown.
1012/ 9 Sorry, unknown.
1112/16 Sorry, unknown.
12 1/13 休講
13 1/20 レポートのポイント

[1997年度受講:北川 雄一郎]


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