山田ゼミ(東京経済大学コミュニケーション学部 2010年度「卒業制作・卒業論文」)
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中之間 珠里

[卒業論文]なぜ、血液型性格判断が信じられるのか

<目次>
<要旨>

 日本人の多くは血液型によって性格を判断されたことがあるのではないだろうか。今では自己紹介の場面や会話の中などで違和感無く血液型の話題を挙げられる事があり、コミュニケーションの手段のひとつとなっているようだ。非科学的なものであるという事は、何かを通じて知っている人も多いであろう。なぜ、ここまで血液型性格判断というものが浸透し、現在に至っているのであろうか。

 ここでは、まず血液型性格判断の誕生と題し、1916年(大正5年)にさかのぼって、「医事新聞」に掲載された原来復(はらきまた)、小林栄の2人の医師による「血液ノ類族的構造ニ就イテ」という日本で最も古い分権とされているものから、世界でのいわれなどについてまとめた。次に、1920年代から30年代の時代背景を支柱・後押しにして日本国内に広まりブームになっていった、古川竹二によって始められた血液型による気質や性格の分類。そして、1970年から2008年を8つの時期に区分し、歴史をたどっていった。
 血液型性格判断におけるステレオタイプでは「血液型と性格には関係が存在している。」という学術的な裏付けが無いのにも関わらず、ここまで広く浸透し、心理学者によって論議されたり、メディアなどの特集で取り上げられようになったりしたのには“ステレオタイプ”の存在があるようで、詫摩・松井(1995)の研究によって導き出された血液型ステレオタイプでは、「「血液型性格判断は正しい」という信念を持つと、「ある人の行動はその性格ゆえに生じ、それは血液型に規定されている」と予期することになり、当てはまらない事例は無視され、あてはまる事例のみが知覚され、記憶される。その結果、「やっぱり当たっている」と信念が確証されることになる。」という結論が提唱されていた。また、他の心理学者によるステレオタイプについても言及している。
 血液型性格判断は信じられているのかでは、web上で行われたいくつかの調査、韓国での血液型性格判断の広まりについてのまとめてみました。血液型と性格とには相関があるという科学的な根拠が無いのにもかかわらず、血液型と性格について関係があると信じますか?といった質問には、無いという回答もあったが圧倒的に「ある」「存在する」「信じる」といった肯定的な意見が多く見られた。このことから血液型性格判断というものが潜在的に存在しているものとみる。また、すべての調査といってもいい位、男性に比べて女性の方が血液型占いや本、雑誌などで見たり、信じたりする傾向があることがみられた。1990年以降、女性誌を中心に血液型と性格についての占い特集が組まれることが多くなったことで、血液型に関する着目というのは女性の方が高いのかもしれない。血液型に関する本や記事を見る人ほど共感や納得、役立つなどの関与度が高く、血液型に関する本や記事などを見る・読む関与度と信用度は相関関係があることが分かる。また、血液型本をまったく見たり読んだりしない人は、「科学的な根拠が無いと思うから」「興味が無いから」という回答が圧倒的に高くなっていた。
 血液型性格判断による影響では、なぜ、今日まで血液型性格判断というものが浸透しているのかについて、様々な心理学者による研究の紹介を通して、マスメディアの影響、バーナム効果、社会的相互作用などの効果についての紹介を通して、現在反証不可能な偽科学や非科学的と謂れになっているのではということについてまとめた。 以上を通し、血液型と性格についての関係性についてまとめ、なぜここまで議論されているのかについて探ってみた。


小澤 由佳

[卒業論文]ご当地キティ

<要旨>

  1. ハローキティ
  2. キティラー
  3. ご当地キティ
  4. 第一号ご当地キティ
  5. ご当地キティコレクターの声
  6. ご当地キティがお土産として売れる理由
  7. ご当地キティ携帯公式サイト「ご当地キティパラダイス」
  8. バンダイ・あすなろ舎・サンリオのコラボレーション「ご当地キティ」
  9. ご当地キティ完全カタログ
  10. ご当地キティと私
  11. まとめ

<要旨>

 あなたは、「ご当地キティ」という商品を知っていますか?

 ご当地キティとは、各地の特産物や人物、物語などとハローキティがコラボレーションしてものを商品化したものである。全都道府県で数え切れないくらいの種類の「ご当地キティ」が生み出されている。この論文では、この「ご当地キティ」について書いたものである。

 「ハローキティ」と、各地の特産物や有名人などとコレボレーションし、お土産品として有名になった「ご当地キティ」。株式会社サンリオとあすなろ舎のコラボレーション商品として「ご当地キティ」は1998年に初めて北海道で発売されてから、各地のお土産品として根強い人気を保ってきている。様々な種類があるため、どの土地に行っても違う種類のご当地キティに出会えたり、この土地でしか売っていないという魅力や、ハローキティというブランド製、親しみやすいキャラクターとその土地の名産などとコラボレーション商品ということが人気の鍵となっているだろう。また、ご当地キティ商品は、根付けマスコット、シャーペン、ボールペン、靴下、ぬいぐるみ、耳かき、巾着袋、ピンバッチなどなど、たくさんの商品が販売されていることも人気のひとつだろう。2007年からは、カプセル型自販機ガチャガチャでのご当地キティ商品の販売や、さらに最近では、「ご当地キティ」商品を取り扱っているお店なども年々増えてきているという。そして、あすなろ舎公式ページでも通販でご当地キティが買えるようになっている。また、近年のご当地キティ自体も変化してきている。従来のものと異なり、表情が豊かになっていて、デザイン自体も変化してきている。例えば、第一号ご当地キティの「ラベンダーキティ」(北海道)も昔のものは、ハローキティのトレードマークのリボンの色がラベンダー色になっているだけのものだったが、今の「ラベンダーキティ」(北海道)は、そのラベンダー色のリボンをしたハローキティがトレクターに乗ったり、グル〜ミというくまのキャラクターとコラボレーションしたり、ハローキティが全身ラベンダー色染まっていたり、従来のものより進化してきている。
 また、たくさんのコレクター達が存在することによって、情報交換などもしているところもみると、これから益々「ご当地キティ」コレクターが増えていってくれるのではないか。他に「ご当地キティ」携帯公式サイトもあるので、ここからもまた更に新しい進化が期待できるようにも思う。ご当地キティ完全カタログも発売されていて、これを見てさらにほしいと思えるご当地キティを探すことができるため、ご当地キティコレクターにとってはこの「ご当地キティ完全カタログ」も人気の鍵となっているのではないか。どこかに出かけたり、旅行に行ったときに土産物屋でご当地キティを目にすることは多いだろう。そんな時に1つご当地キティをお土産にかってみたらどうか。あなたも「ご当地キティ」の魅力にはまってご当地キティコレクターになってしまうかもしれない。


松本 沙矢香

[卒業論文]「ロック・フェス文化」―なぜロック・フェス文化が確立したのか―

<目次>
<要旨>

 90年代後半から、拡大・増加の傾向をみせているロック・フェス。私は、もともとフェスによく足を運んでおり、たった4年間ほどではあるが、その変化を肌で感じてきた。
 ロック・フェス文化と呼ばれるようになったそれまでの過程には何が起こったのか。なぜロック・フェス文化ができたのか、なぜロック・フェス文化は成功したのか、がこの研究の目的である。ロック・フェス文化における始まりから現在を研究の対象とし、現状として、多様化するロック・フェスを、調べ、考察した。
 第1章では、まず、多様化するロック・フェスをまとめるために、ロック・フェスを定義する。ロック・フェス文化ができた要因について、第2章では、歴史的要因としてロック・フェス史を追い、各フェスの試行錯誤、時代背景を調べた。第3章では、人的要因として、なぜロック・フェスに人が集まるか、ロック・フェスの魅力について、実施したアンケートを参考に考察した。第4章では、文献、ネット内の記事から得た批判的な意見から、ロック・フェスの現状、ロック・フェスが抱える問題について考察し、ロック・フェスの今後についても考えた。
 この論文で、ロック・フェス史には下地ともいえる時期があり、そこから、劇的にロック・フェスを変えたのはFUJI ROCK FESTIVALだということがわかった。そのFUJI ROCK FESTIVAL自身も失敗を繰り返し、それでも継続したことが、来場者へ「教育」という形で伝わり、来場者の興味対象を広げられる格好の場になった。音楽以外のことに力を入れることで、さらに参加の欲求を刺激しているのである。ロック・フェスは、音楽業界において、マイナスな影響も与えており、それを把握し、改善していくことが今後の問題点であると思われる。


古賀 大之

[卒業論文]1980年代以降のCD売上減少の諸原因をめぐる言説とその批判的検討

<目次>
<要旨>

 1998年にピークを迎えたCDの売り上げも、年々減少し続け今に至る。この背景にあるものは何なのだろうか、という問いは新聞・雑誌や論文・書籍、はたまたインターネットによるブログや掲示板などでも数多く存在する。その問いの名を「CD売上げ減少の要因」として、存在する多くの資料を整理し、その言説は正しいのかということを述べていくものである。はじめに、インターネットの普及により姿を現した「ファイル交換ソフト」。これはパソコンを介して音楽データもファイルとして簡単にしかも無料で入手出来るこのソフトである。日本レコード協会が調査によると、このファイル交換ソフトを利用者による音楽データの取得がCD売上げ減少につながるという結果が出ている。しかし、この意見に対して待ったをかける者もいる。そして筆者自体も日本レコード協会が調査した内容を整理し、本当に音楽CD売上げに関係があるのかを調べた。その結果全くその通りとは言い切れなかった。次に、コピーすることでオリジナルに限りなく近い音質で聞くことが可能なCD-Rの出現について。そのCD-Rを利用した不正コピーが2000年初めに起こった。そのことにより音楽業界はCCCDを導入したが、これにより消費者の反感を買うことになった。要因の真否に関しては後藤・岡崎(2006)の研究や私的録音録画補償金制度をもとに考察し、これまた音楽CD売上げ減少については疑問が残る結果となった。続いては携帯電話の普及について。携帯電話の普及によりインタラクティブ配信の開始や携帯電話支出による消費者行動の変化などが要因として浮き上がった。インタラクティブ配信に関しては日本レコード協会統計の音楽配信売上を参考に、インタラクティブ配信が音楽業界において大きく躍進したことが分かった。これによるCD売上げ減少の要因は可能性としてはあるといえる。また携帯電話の支出による消費者行動の変化については、確かに支出は年々増えかわりに音楽CDは売上げを落としているが、これが直截な原因とは考えにくいとした。ほかにもカラオケルームの減少との関係や景気の悪化、音楽の質の低下など、CD売上げ減少の要因を紹介し、その正否を検討した。これにより結論としては、音楽CD売上げ減少の要因について、ネガティブなファクターはなく逆にポジティブなファクターがCD売上げ減少の要因となるのではないかと考えられた


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